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八重山教科書騒動は竹富町の子供たちが、向こう四年間「他人の施し」に頼りながら教科書を「確保」するという惨めな結果で一件落着した。 本日のテーマは、この結果を全国大手5紙がどう見ているのか、そして地元2紙がどう伝えているかを検証する・・・・予定だったが、
今朝の沖縄タイムスを開いたら、久々の「発狂大見出し」が一面、社会面のトップで怒り狂っているではないか。
教科書問題で?
いや、いやそうではない。
とりあえず見出しを拾うとこうなる。
■第一面トップ
≪「慰安婦」「住民虐殺」削る≫
第32軍司令部壕の説明版
県「史実 確証持てず」
設置検討委、復活求める
知事「知らない 確認する」
■第一社会面トップ
≪歴史の偽造また≫
沖縄戦体験者ら激怒
教科書問題と関連指摘
■第2社会面トップ
≪乏しい削除根拠≫
「慰安婦」は1件のみ
県、事実断定避ける
開館前の県資料館でも
軍資料に遊郭の女性 浦崎成子さんー女性史研究家
「スパイ」処分は軍命ー吉浜忍さん(※「おまけ」参照)ー沖国大教授・沖縄近現代史
☆
突然沖縄タイムスが発狂した理由は第一社会面の「教科書問題と関連指摘」の見出しが全てを語っている。
教科書問題との関連について石原昌家沖国大名誉教授は「日本政府は1950年代から沖縄の歴史を捏造してきた」、 委員会の記述内容を批判する問い合わせが県に82件もあったことについては「今の動きにつながっている」などとと妄想逞しくし、八重山教科書問題と今回の説明版問題が「絡んでいる」とのこと。
なるほど、このところ極悪複合体が連戦連敗を続け、あれほど恥も外聞もなく支援した八重山教科書騒動が昨日の「物乞い給付」で決着したのでは、収まりが付かない。
「金武町流れ弾事件」のように知らん顔で、報道をフェードアウトするのも癪だから、この際、八重山教科書問題と説明版問題を強引に結びつけ、読者の目くらましを企んだのが本日の突然の発狂記事だと見た。
突っ込みどころ満載の発狂記事だが、これは改めて検証するとして、本題の「全国紙は物乞い決着をどう報じたか」、に立ち返る。
先ず産経は当初から慶田盛竹富町教育長の暴走には批判的で、「物乞い決着についても、いち早く次のような批判記事を出している。
■産経⇒教科書は寄贈で調達 町費使えず「無責任」批判も 竹富町 2月22日
そして読売も竹富町の暴走を社説で批判した。
■読売⇒教科書独自採択 残念な竹富町のルール逸脱(2月23日付・読売社説)
では、教科書問題では眦を決して産経とは反対意見を述べる朝日が、竹富町の弁護に回るかと思ったら、さすがに弁護すると「ルール無視」の同類項と看做されると危惧したのか、淡々と事実関係だけを記述するに止めている。朝日がこれでは、あー情けない。(涙)
■朝日⇒竹富町、民間援助で教科書購入 八重山地区採択不一致で朝日2月22日
頼みの綱の朝日がこのざまでは、後の2紙もこの通り事実関係のみ。
■毎日⇒八重山教科書:竹富町に現物寄贈へ 東京書籍版 22日
総括すると産経、読売が竹富町の「施し給付」を激しく批判しているのに対し、朝日、毎日、日経は、反対の立場で、竹富町を擁護することもなく自分の意見には頬被りのようす。「触らぬ神にたたりなし」の心境なのだろう。(笑)
ということは5大紙の論調は竹富町と県教委に対し、「レッドカード」を突きつけたことを意味する。
では、昨年の夏以来発狂しまくっていた沖縄2紙は昨日の「施し給付」をどのように伝えているか。
■沖縄タイムス⇒八重山教科書:竹富教委、寄贈で調達へ
社会 2012年2月23日 09時47分
【竹富】八重山地区の中学公民教科書問題で、文部科学省から東京書籍版を使用する場合は「無償措置の対象外」とされている竹富町教育委員会(竹盛洋一委員長、委員5人)は22日、臨時会を開き、一般住民からの寄贈で同版教科書を調達することを決めた。だが個人の教科書購入は通常、無償給付が終了した4月中旬以降。新学期に間に合わない懸念も出ており、県教育庁は「新学期に確実に教科書が届くよう、可能な限りの対策をとる」と同町を支援していく姿勢を示した。
同町教委は寄贈受け入れについて、新学期に間に合わせるための暫定的な措置とし、国には今後も無償給付を訴えていくことも確認した。その上で竹盛委員長は「新学期に教科書を間に合わせることが第一目標」と強調し、具体的な給付方法については「県の助言を受けながら進めたい」とした。
町の来年度の新中学3年生は21人で、教科書の購入費用は約1万5千円。国が同町を「無償対象外」とした昨年10月以降、町教委には県内外から寄付や寄贈の申し出が相次いでいる。
県教育庁義務教育課は「国が無償給与すべきだとの立場は変わらない」とした上で、同町の判断を尊重するとの見解を示した。さらに「同町の生徒たちが、新学期に教科書が間に合わない事態は避けなければいけない。他市町村と同様に教科書を届けるための働きかけは惜しまない」としている。
■琉球新報⇒公民教科書、有志支援で配布へ 竹富町教委が決定
2012年2月23日
【竹富】竹富町教育委員会は22日、臨時会を開き、来年度から使用する東京書籍版中学校公民教科書について、有志からの支援を受けて教科書を配布する方法を取ることを決定した。具体的な方法については未定とした。公費での購入はしないことや、国に引き続き無償給与を訴えること、来年度から4年間は東京書籍版の公民教科書を使用することも確認した。
文部科学省は、町教委が教科用図書八重山採択地区協議会の答申に沿って育鵬社版公民教科書を採択していないため、竹富町の責任で公民教科書を購入するよう求めていた。これに対し、町教委は1月の定例会で、東京書籍版の採択を変更せず、無償給与を訴え続けるとしていた。
教育委員からは「新学期までに子どもたちに東京書籍版の教科書を届けることが一番」「昨年9月8日の採択が有効で、無償給与を訴え続けていくべきだ」などの意見が上がった。慶田盛安三教育長は「給与については現在、県の助言を得ながら進めている。新学期も目前で、あくまで暫定的なもの」と、今後も無償給与を訴えていく立場を強調した。
☆
おや、おやあれほど狂いまくったのがウソみたいではないか。発狂2紙にしてはずいぶんオトナシイ記事だが、又吉、稲福両記者をお元気なのだろうか。(笑)
で、八重山日報は・・・。
■八重山日報 2012年2月23日
竹富町教科書問題 「共同採択」制度?崩壊? 東書版「寄贈」で決着 無償給与 例外は全国初 公民教科書の寄贈を受ける方針を決めた竹富町教育委員会の臨時会=22日午後、石垣港離島ターミナル竹富町教育委員会(竹盛洋一委員長)は22日、臨時会を石垣港離島ターミナルで開き、国が町に無償給与しない方針を示している東京書籍の中学校公民教科書について、一般人から現物寄贈を受けて生徒に配布する方針を決めた。昨年から迷走が続いた公民教科書問題は、石垣市、与那国町が育鵬社版を採択する一方、竹富町が東京書籍版の採択を貫くことで最終決着する。文科省によると、教科書の無償給与が受けられない自治体が出るのは全国で初めて。
臨時会で竹盛委員長は「あくまで無償給与を受けるまでの暫定措置として教科書を頂く」と述べ、今後も東京書籍版の無償給与を訴える考えを示した。
慶田盛安三教育長は、東京書籍版を採択した昨年9月8日の全教育委員による協議が有効だという考えを改めて示した上で「教科書の公費負担はしない。結論は、篤志家の支援を受けるということ」と述べ、現物寄贈を受け付けたい考えを示した。委員から異論は出なかった。
町教委事務局は、現物寄贈や現金寄付をしたいという問い合わせが「電話で多々ある」と報告した。ただ、現金の寄付を受けると町の公金として支出することになるため「現金の授受は行なわない」とした。
臨時会終了後、慶田盛教育長は「公費を使えば簡単に済むが、何のため無償を求め続けてきたのかということになる。4月から新学期も始まるし、いくら大人の論理を言い張っても、教科書が子どもに届かなくては何のためか分からない」と説明した。
東京書籍版は1冊736円のため、町内の全生徒に必要な購入金額は約1万5000円。
「方針通り東京書籍版を採択する。寄贈の話が出て、多くの方々の激励や協力の声が広がっている」(委員)。
教科書問題が議題になった22日の竹富町教育委員会臨時会。5人の委員は、一様に思いつめたような表情を崩さなかった。東京書籍版を最後まで貫くことを決めた瞬間だった。
信念を通したという点では一種の美談だが、法律的には大きな問題も残した。八重山地区内では協議して同一の教科書を採択するという「共同採択制度」の事実上の崩壊を意味したからだ。
共同採択制度は、教科書の無償給与を受けるための条件として、教科書無償措置法で定められている。現行法が改正されない限り、八重山では「教科書無償措置法に反する状態」(文科省)が来年度から4年間続く。
八重山地区では、採択教科書は採択地区協議会で選定するという明文化されたルールがある。協議会は昨年8月23日、育鵬社版を選定した。
これに対し昨年9月8日に開かれた3市町の全教育委員による協議では、多数決で新たなルールを作り、東京書籍版の採択を決めた。いずれの結論が有効か、現在まで当事者の見解は分かれる。
文科省は「育鵬社版の選定が有効」としながら、採択権は各教委にあるため、竹富町に採択を強制できないとする見解。東京書籍版の採択を変えない場合は自費購入するよう求めてきた。町教委は無償給与を求める建て前上、自費購入を拒否した。
ただ、文科省が自費購入と引き換えに独自の教科書採択を容認した時点で、すでに共同採択制度は崩壊に向かったと言える。今後、「全国で竹富町のような事例が広がる」(崎原用能与那国町教育長)という懸念の声が出ている。
町教委によると、一般人からすでに寄贈の申し出が寄せられており、新学期が始まる4月に「子どもの手に教科書が届かない」という事態は避けられる見通し。しかし、法律上の根拠がない寄贈に頼り続けることの当否も問われそうだ。
教科書問題を受け、共同採択制度を見直し、自治体ごとの教科書採択を認めるべきだという声も出始めている。文科省の担当者は「制度の見直しは将来的な課題。各地の現状を見ながら検討する」としている。 (仲新城誠)
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>今後、「全国で竹富町のような事例が広がる」(崎原用能与那国町教育長)という懸念の声が出ている。
崎原与那国町教育長は、「8.23八重山協議会」の結果をを無視し、再度採択協議を開けと迫る県教委に、当初から「堂々巡りになる」と鋭く再協議の問題点を指摘していたが、今回も「全国で竹富町のような事例が広がる」と文科省の当たり障りのない「決着」に懸念を示し、「共同採択制度」の事実上の崩壊を暗示しているのはさすがである。
【おまけ】
※ 左翼の巣窟沖国大で、新聞に迎合し「変節」を繰り返す吉浜忍教授について・・・。
集団自決に関する「転向学者」は枚挙に暇がないほどだが、1人だけ例を挙げる。
■二転三転の集団自決の「定説」■
座間味島の集団自決は「隊長命令による」という「定説」は、集団自決の生き残り宮城初江氏によってもたらされた。
初江氏は、その後それが「援護金」のために強制されたウソの証言であったことを娘晴美氏に書残した。
娘晴美氏が母の遺言である『母の遺したもの』(2000年12月)を出版することにより「定説」は逆転し、「隊長命令はなかった」が新たな「定説」となった。
「集団自決訴訟」提訴の5年前のことである。
沖縄戦研究者の吉浜忍沖国大助教授(当時)は、琉球新報に『母の遺した』の書評書いて「〔書評〕『母の遺したもの 沖縄・座間味島「集団自決」の新しい証言』宮城晴美著」 「定説」とは違う真相語る (隊長命令はなかった)吉浜忍」(2000年12月24日・琉球新報)として、研究者の立場から新しい「定説」を補強した。
「書評」で吉浜教授が、争点の「隊長命令」では「命令は無かった」と、従来の「定説」とは違う真相を解説している。
琉球新報 2000年12月24日
『読書』 『母の遺したもの』 宮城晴美著
「定説」とは違う真相語る
座間味島は、沖縄戦の前哨戦であり、悲劇の始まりでもあった。 悲劇の象徴が「集団自決」であり、今日まで「悲劇の物語」として語られてきた。 そして、物語の核心部分の「隊長命令による集団自決」には著者の母親の証言が有力な根拠となった。
当事者によるものであっただけにこの証言は大きな影響を与え、様々な出版物に引用されたり、粉飾されたりして。やがて「定説」化していった。 「隊長命令による集団自決」を一つの争点にした家永教科書沖縄出張裁判も記憶に新しい。
「定説」は時には善意によってつくられることもある。 座間味島「集団自決」の「定説」には、沖縄戦で戦死や負傷した一般住民に対する「援護法」適用問題が絡んでいた。 「集団自決」においては「軍との雇用関係」、すなわち隊長命令があったとすれば「援護法」が適用され、遺族は救済される。
この根拠として母親の言質がとられた。 母親の戦後苦悩はここから始まる。 さらに関係者との板ばさみで苦悩は助長する。
そして母親は死を前に、娘への遺言として、「定説」とは違う真相を語った。 隊長命令はなかったと。
本書は、戦後世代の娘が母親と真剣に向かい合い。 苦悩を共有しつつある、かつ執念をもって真相を究明し、「定説」を覆した。 戦後世代の沖縄戦継承が問われている今日、戦後世代が沖縄戦を二次体験として、体験証言を検証し次世代へ継承するという著書の姿勢は今後の指針になるであろう。(略)(吉浜忍・沖縄県文化振興会史料編集室主幹)
更に新しい「定説」に、沖縄タイムスがお墨付きを与えることになる。
『母の遺したもの』が沖縄タイムス出版文化賞を受賞するという栄誉と共に学術的にも社会的にも「隊長命令はなかった」が確固たる新「定説」となった。
〔沖縄タイムス 12月12日〕
第22回沖縄タイムス出版文化賞受賞作品が決まる
2001年12月12日・沖縄タイムス・朝刊
正賞:『アンヤタサー』山里将人著、『母の遺したもの 沖縄・座間味島「集団自決」の新しい証言』宮城晴美著
■提訴後の変節■
座間味島の集団自決の「定説」がタイムス、新報によって認知されたわけだが、この「定説」は2005年の「集団自決訴訟」によって、再び揺らぎ「隊長命令はあった」と元の「定説」に逆戻りする。
それに従って研究者達の「定説」も次々と姿を変えてくる。
例えば沖縄タイムスの「書評」で『母の遺したもの』は「『定説』とは違う真相を語るー隊長命令はなかった」と書いた吉浜氏の変節ぶりはこの通り。
沖縄タイムス2008年年11月18日
[魚眼レンズ]吉浜忍さん
沖縄戦の事実しっかりと
「集団自決」訴訟の控訴審で原告の訴えを退ける判決が出たことについて「一審判決を踏襲したもの。おそらく原告勝訴にはならないと考えていた」と話す沖縄国際大学教授の吉浜忍さん。「当然の判決」と強調する。
「カリキュラム上の問題で突っ込んで話はできなかった」と断りながら、自ら講義でも学生に対して同判決について触れ、説明したという。
「沖縄戦の歴史的な事実関係をしっかり丹念に教えることが大事。学生は逆にスローガン的、感情的なものではなく、事実を踏まえた沖縄戦を学びたいという気持ちが強い」と指摘。
「今後もこれまでの沖縄戦の証言を継続的に教えていきたい」と気を引き締めている。
沖縄では、新聞が作る「定説」には、たとえ研究者といえども逆らえないということが、吉浜氏の変節ぶりから垣間見える。
吉浜氏は以前書いた「書評」のことはすっかりお忘れになったようで、沖縄タイムス紙上で再度豹変した「定説」を激しく主張している。
2007年3月31日『沖縄タイムス』朝刊27面を転載。
高校教科書に掲載された沖縄戦の「集団自決」の実態が国によって隠された。文部科学省は、今回の教科書検定で「軍命の有無は断定的ではない」との見解を示し、過去の検定で認めてきた「集団自決」に対する日本軍の関与を否定。関与を記述した部分の修正を教科書会社に求めた。同省が変更理由に挙げたのは「集団自決」をめぐる訴訟での日本軍の元戦隊長の軍命否定証言と近年の「学説状況の変化」。文科省の姿勢に、県内の関係者からは「沖縄戦の実相の歪曲」「殉国美談に仕立て上げている」と批判が出ている。
沖縄戦研究者の吉浜忍沖国大助教授は「検定意見で日本軍の『集団自決』への関与がぼかされたが、軍隊が誘導したのが実態だ」と沖縄戦の実相を指摘する。その上で「国によって沖縄戦が書き換えられた。これまでの研究や調査を逆転させようという政治的意図を感じる」。(略)
◇
現在沖縄タイムスと琉球新報が捏造した「定説」に真っ向から異論を唱えている星雅彦氏と上原正稔氏が、事実上沖縄論壇から干された状態にある。
これを考えれば、沖縄の識者たちが、次々と沖縄二紙に追随し、変節していくのもむべなるかなで、同情の念を禁じえない。
沖縄の学者さんたちは変節しなきゃ生きていけない。お気の毒。(涙)
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