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八重山教科書問題で石垣市の親子の計4人が石垣市を提訴した裁判の第一回口頭弁論が8日那覇地裁で行われた。
訴状を見ていないのではっきりいえないが、報道で知る限りこの裁判は無理筋と思われ、印象としては「発狂3紙」のデタラメ報道を鵜呑みにした原告が、「極悪複合体」に扇動され分けのわからないままに提訴したという感想だ。
従って第一回口頭弁論で被告側は、原告側が提示した争点で争う以前に、そもそも原告としての「資格がない」として門前払いを要請する溶融である。
興味のある裁判であるため詳しく論考してみたいのだが、宜野湾市長選が終わって再論するとして、とりあえず新聞報道を引用しておく。
教科書訴訟 石垣市と県、却下求める
琉球新報 2012年2月9日
八重山教科書採択問題で、石垣市教育委員会が採択した育鵬社版公民教科書を使用する可能性がある同市内の子ども2人とその親2人の計4人が、市と県を相手に、東京書籍版公民教科書の無償給付を受けることを確認する訴訟の第1回弁論が8日、那覇地裁(酒井良介裁判長)であった。石垣市と県はいずれも却下を求めた。
石垣市は答弁書などで、2011年9月8日に石垣市と与那国町、竹富町の教育委員による協議は教科書一本化への話し合いで、各教育委員会の採択を拘束するものではないと主張。購入契約前に教科書の無償給付を受ける権利が原告にあるとは言えず、転校などの不確定要素もあるとして、確認の利益はないとした。
県側は、市町村に教科書を無償給付する立場にないため、県は同訴訟の被告の立場になり得ないと主張した。
原告側は、11年8月23日に育鵬社版の教科書を選定した八重山採択地区協議会の決定は諮問機関の答申にすぎないと主張。同年9月に石垣など3市町教委の教育委員による全員協議で採択した東京書籍版が正式な決定に当たるとしている。その上で、子どもの保護者として東京書籍版の教科書の無償給付を受けることを市などが侵害していると主張した。
原告側の井口博弁護士によると、石垣市と与那国町の親子計4人が今後、同訴訟に参加するという。
八重山教科書訴訟:石垣市は却下求める
沖縄タイムス社会 2012年2月9日 09時39分
八重山地区の中学公民教科書問題に関連し、石垣市内の小学生2人と保護者の計4人が、同市と県を相手に、東京書籍版教科書の無償給付の確認を求めた行政訴訟の第1回口頭弁論が8日、那覇地裁(酒井良介裁判長)であった。市側は、原告には確認を求める法的地位がないとして請求の却下を求めた。県側は教科書採択の権限がなく訴えられる立場にないとし、却下を求めた。
また、同市と与那国町の中学生2人と保護者の計4人が3日付で同町などを相手に追加提訴した。
口頭弁論では保護者2人が意見陳述し、同地区全教育委員協議は同書籍版を適正に採択したと主張。2市町の中学生に「正しく採択された公民教科書の配布を強く望む」と訴えた。
市側は答弁書で、一般的に児童・生徒の転出入など不確定要素があることを前提に、原告らが将来、市の公立中で授業を受けることが確定しているとは言い難いと主張。「原告らに無償給付を受ける法的地位はない」と反論した。
保護者側代理人の井口博弁護士は、市側の答弁を「引っ越すかもしれないとは、ばかげた表現」と批判。県については、採択手続きにかかわり、同一教科書の採択を指導する立場にあるとして「法廷でも県のスタンスを明らかにすべきだ」と語った。
県教育庁は、県には採択の権限がないことを踏まえた上で「今後、裁判が進む中で議論が必要になった際は、弁護士と相談しながら全教育委員協議を有効とする、従来通りの立場を主張することになるだろう」としている。
追加提訴を受け、崎原用能与那国町教育長は「もう済んだことで、裁判をすることが問題じゃないか。裁判所はきちんと判断するだろう」とコメントした。
☆
>市側は答弁書で、一般的に児童・生徒の転出入など不確定要素があることを前提に、原告らが将来、市の公立中で授業を受けることが確定しているとは言い難いと主張。「原告らに無償給付を受ける法的地位はない」と反論した。
>保護者側代理人の井口博弁護士は、市側の答弁を「引っ越すかもしれないとは、ばかげた表現」と批判
井口弁護士の「ばかげた表現」とは一見妥当に思えるが、原告の2人の母親が、元々からの八重山住民ではなく移住者の「プロ市民」が新聞の発狂報道に扇動され提訴に踏み切ったことを知らす意味の表現であり、それほど原告の立場は微妙なのである。
つまり被告側は原告が普通の市民ではなく、プロ市民であることを言いたいのだ。
2人の原告は開廷直後長々と意見陳述をしたが、その中で原告は次のことを繰り返し強調していた。
1)自分たちは普通の市民であり、普通の父母である。
2)新聞テレビの報道で教科書採択騒動を知った。
3)米留学帰りの女子高校生の「八重山に民主主義は大丈夫か」という投稿をみて感動した。
4)自分たち独自に教科書採択の現状を検証した。
5)その結果、8月23日の協議と比べて9月8日の協議の方が適法ということがはっきりした。
6)同時に玉津教育長の強権的で一方的採択方が明らかになった。
7)民主主義とは何かと問うために提訴した。
いかにも普通の母親が立ち上がった印象だが、「新聞テレビ」の報道で疑問に持ち始めたとか、「米留帰りの女子高生の投稿」に感動したとか、どう考えて普通父母というより、プロ市民という印象が強い。
それに原告側混乱していると思われるのは、直前なって被告に県を加えたことである。
元々県は、仲本英立石垣市教育委員長を扇動し、違法な9月8日の協議に不当介入した張本人であり、その意味では原告と同じ意見のはず。
9・8全教委協の協議は、その違法性を文科省に指摘され、協議を召集した仲本市教育委員長が引責辞任したくらいだ。
⇒仲本英立氏、市教育委員を辞任!「9・8協議」の引責か仲間であるはずの県を被告の座に引き釣り出したのは、そのままでは勝ち目がないので問題を複雑化させる原告側の作戦なのか。
東京書籍版を無償給付させよ、と県や石垣市に請求してもこれはお門違いである。 なぜなら有償給付を指導しているのは文科省であり、県側が、「市町村に教科書を無償給付する立場にないため、県は同訴訟の被告の立場になり得ない」と主張したのも当然だからである。
つまりこの裁判は本格的議論に入る前に、原告、被告共に「その立場になりえるかどうか」(資格)を争うのが最初の争点となる。
報道によると原告の親と子らは次二点の請求を県と石垣市(与那国町も追加)にしたことになる。
1)東京書籍版教科書の無償給付
2)9・8全教委協の協議の正当性の確認
2)について書き始めたら止まりそうもないので、選挙後に再度論ずることにして、本日はこの辺で・・。
ただし、コメント欄は遠慮なくどうぞ。
【おまけ】
■八重山日報 2月9日
教科書問題
非公開採択「不透明」
那覇地域口頭弁論
母親 不信前面に
八重山地方の中学公民教科書選定問題で、石垣市の小学生の母親
らが、保守色の強い育鵬社版を採択した市などに東京書籍版の無償
供与を求めた訴訟の第1回口頭弁論が8日、那覇地裁(酒井良介裁
判長)で開かれ、意見陳述した母親は「非公開の教科書採択は不透
明。真実を明らかにしてほしい」塗布新刊をあらわにした。
市側は請求について「子どもたちが将来、中学生になっても石垣
市にいるとは限らず、原告の資格がない」として、却下を求めた。
国から教科書の無償供与受けるには、採択地区内で統一する必要
がある。石垣市と与那国町は八重山採択地区協議会の答申通り育鵬
社版を採択したが、竹富町は東京書籍版を採択した。
訴状で原告側は、東京書籍版を選択した昨年9月の3市町全教育
委員による会議が有効だと主張している。
新たに親子4人提訴
井口弁護士
教育長ら喚問へ
八重山地区の公民教科書採択をめぐる訴訟で原告側の訴訟代理人
を務める井口博弁護士は8日、石垣市と与那国町の親子4人が、新
たに東京書籍版の無償供与を求め、両市町を提訴したことを明らか
にした。
提訴は3日付。現在行われている裁判の第2回口頭弁論から、両
方の訴訟は併合審理となる見通し。原告8人、被告は市、県教委、
与那国町の3者となる。
井口弁護士は同日の記者会見で、遅くとも夏までの判決を求める
とともに「少しでも早く、正しい手続きの教科書に変えてもらう」
と主張。市、与那国町の公民教科書を、秋以降は育鵬社版から東京
書籍版に切り替えさせる方針を示した。
井口弁護士によると、現在の訴訟では当初、石垣市の保護者2人
のみが原告だったが、那覇地裁からの助言を受け、それぞれの子ど
もを原告に加えた。被告も当初は市教育委員会だったが、同じく那
覇地裁からの助言で、市に変更した。また、原告側の判断で、県教
委を被告に加えた。
第1回口頭弁論で県教委は、教科書採択の権限がないことを理由
に、被告となる立場にないと主張、訴えの却下を求めた。
井口弁護士は記者会見で「教科書採択は県が指導している。かか
わりがないと主張するのは一貫しない」と指摘。「訴訟から逃げよ
うとしているとしか見えない」と批判した。
今後は証人として、県、市、与那国町の教育長らの喚問を要請す
る考えを示した。
第2回口頭弁論は3月21日の予定。
「誰も語れなかった沖縄の真実」発刊
尖閣や教科書問題も
反米親中の気運が強いとされる沖縄の現状を批判する「新・沖縄
ノート 誰も語れなかった沖縄の真実」がこのほど、ワックから発
刊された=写真。著者は拓殖大学客員教授、沖縄国際大学非常勤講
師の恵隆之介さん。八重山の尖閣諸島問題や教科書問題も取り上げ
ている。
著者は、中国の東シナ海の「核心的利益」のターゲットは「明ら
かに台湾および沖縄」と指摘。中国による東南アジアや沖縄の併呑
に向けた動きが進む中、石垣市が開催した「尖閣諸島開拓の日」の
記念式典に、与党議員や仲井真弘多知事が欠席したことに疑問を呈
する。
教科書問題では、八重山採択地区協議会が選定した育鵬社の公民
教科書を竹富町が拒否し、県教育委員会が町を支持したことについ
て、与那国島への自衛隊配備計画との関連を指摘。「帝国陸海軍の
イメージをあえて自衛隊に投影しようとしている」「育鵬社の公民
教科書が採用されれば、左翼のプロパガンダが通用しなくなる」と
見ている。
著者はあとがきで「本書が明日の沖縄を担う若人にとって、日本
人としてのアイデンティティを醸成する書になってくれたら、望外
の幸せ」と期待する。同書は208ページ、1400円。
「全国が訴訟注目」
原告の支援集会で
八重山地区の公民教科書をめぐる訴訟で、原告側の支援集会が8
日夜、市健康福祉センターで開かれ、約70人が参加した。
原告の代理人を務める井口博弁護士は「教科書採択の裁判は恐ら
く日本で初めて。単に、八重山だけでなく、全国が注目している」
と指摘。教科書採択が訴訟に持ち込まれた理由について「教科書採
択に民主的なプロセスが一切なかった。(石垣市、与那国町が)法
律に従った手続きをしないからだ」と述べ、育鵬社版の採択は法律
違反だという認識を示した。
育鵬社版のいずれの採択が有効かが争点のなるという認識を示し
た。
原告の女性は裁判で朗読した陳述書を紹介した上で「どなたでも
原告になれる」と述べ、原告団への参加を呼び掛けた。
■八重山毎日 2月9日
見出し
教科書訴訟始まる
「9・8協議」争点に審理
第1回口頭弁論 石垣市側、却下求める
「親の責任果たしたい」
原告側保護者が意見陳述
多数決採択への合意あったか ー解説
論壇
あなたは、どっち派?
市原 由加里
このたびの八重山教科書問題にからめて、「あなたは、どっち
派?」と聞かれたら、「育鵬社派」「東京書籍派」「どっちでもい
い派」のことだと、思い浮かべるのではないだろうか?しかし、私
たちが問う「あなたは、どっち派?」は、それとは異なる。
私たちは、「本当のことが知りたい」と、報道や聞きかじりの情
報ではなく、独自に資料、情報を収集し、調査し、関係者に一つひ
とつ事実確認をし、公文書やその根拠法令等と照合し、その整合性
を整理していった。その結果、8月23日の八重山採択地区協議会は
無効であり、9月8日の教育委員全員協議が有効であるとの、揺る
がぬ見解に達した。
文科省は、8月23日の八重山採択地区協議会が有効との見解を示
しているが、それは、私たちのような細かい調査をした上での見解
であっただろうか?
一連の八重山教科書問題は、八重山はもちろんのこと、県内外、
それぞれの主義主張、文科省をも入れて見解の違いがあり、混乱し
ていった。そうして多くの方々が、その本質が見えなくなっていっ
たのではないだろうか?
私たちは、その混乱を極める中で、「本当のことが知りたい」一
心で、ひたすら、事実確認していった。異なる主義主張の両面か
ら、その両方の主張の根拠を理解しようと、調査を重ねていった。
私たちは、あることに気づいていった。八重山の関係者におい
て、八重山を破滅に追い込もうと思っている人は誰もいないのでは
ないだろうかということに。主義主張は、ただ思想や信条、良心の
違いであるにすぎないと。それ自体に、いい悪いはない。だから、
憲法で、その基本的人権としての、それらの自由が認められている
のではないだろうか。その上で、民主主義とは何か?をあらためて
考えさせられた。
そして、私たちは、衝撃的な事実(映像)に遭遇した。8月23日
に協議され、そこではじめて選定される教科書なのに、8月1日の
時点で「八重山が育鵬社の教科書を取ってくれそうだ」との情報
が、ある筋を通して、育鵬社の関係者にすでに入っていたのだ。
しかも、育鵬社の関係者は、「自分たちからは何の働きかけもし
ていない」と、宣伝行為の潔白を証言する。ならば、こちら八重山
採択地区協議会と育鵬社を結びつける者が存在する。ある筋とは誰
だ?協議が行われる以前に、採択対象の7社もある教科書のうち
で、1社に選定の可能性情報が届く。この事実には、子どもたちで
もおかしいと気づく。それを子どもたちにどう説明する?
それは、県教育委員会の指導助言により規約も正式に決定してい
ないうちに、しかも静ひつな環境で選定を行うことを理由として私
たち市民に何も公開されないときに、なぜ、教科書会社1社に情報
(その社にとっての朗報)が届くのか?明らかにおかしい!
「平成24年度使用教科書について」の文科省通知を再確認す
る。「採択権者の権限のもと…適正かつ公正な採択の確保を徹底す
る」「開かれた採択を一層推進する」とは、見事にかけ離れている
と思える。
世間では、このたびの行政訴訟について、原告が、教科書の好み
(育鵬社が嫌だから)で、その延長に裁判まで起こしたとの見方も
あるようだ。そして、教科書はどっちでもいい、そんなことで裁判
までするのか、という意見もある。原告は、適正かつ公正に採択さ
れた教科書の配布を求めているだけである。これは、教科書問題に
限ったことではない。どなたも、このたびの八重山教科書問題を横
において考えてほしい。
そして、私たちは、八重山の皆さんに問いたい。「不正があって
もいい派?」「よくない派?」「どっちでもいい派?」「あなたは
どっち派?」。これ、子どもたちにも聞いてみましょうか?
見出し
「原告に参加を」
支援集会で呼びかけ
教科書問題ブログで発信
行政訴訟原告と教科書えらぶ会
…てぃーだブログ「八重山教科書問題」は、
http : //yaekyo5.ti-da.net/
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