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南沙諸島近海で領海侵犯を繰り返す中国に対し、ベトナム、フィリピン等の近隣諸国が米軍を巻き込んで、必死の抵抗を試みている。
尖閣諸島を行政管理区域にしている八重山地域では、これは他人事ではないはずだ。
国境の島・与那国では、教科書問題が落ち着くまもなく今度は自衛隊配備問題で島を2分した新たな騒動が持ち上がっている。
自衛隊配備は国の安全保障にかかわるため重要案件であるため、本来「国が判断すべき問題」と言う町関係者の話は真っ当な意見だと思うのだが・・・。
さて、教科書問題でも論調が真っ向から対立している八重山日報と八重山毎日新聞は、それぞれ自衛隊配備問題をどのように報じているか。
■八重山日報 11月22日
国と町の思惑一致
与那国・自衛隊配備問題
島 賛否二分 防衛省は中国警戒
防衛省が進めている与那国町への自衛隊配備は、17日の住民説
明会で2015年度までに配備完了するスケジュールが明示される
など、着々と実現に近づいている。安全保障上の要地として国境の
八重山を重視し「防衛上の空白地域」の解消を目指す防衛省と、自
衛隊配備に伴うインフラ整備で地域振興を図りたい町の思惑が一致
した形だ。
防衛省によると、陸自沿岸監視部隊の配備は国境の監視機能や離
島が攻撃された場合の対応能力を強化する狙いがある。
住民説明会で防衛省幹部は、町を配備先に選んだ理由として
(1)国境に近い
(2)駐屯地として必要な面積がある
(3)電力、通信、上下水道など社会基盤が整備されている
の3点を挙げた。
候補地は駐屯地が島南西部の南牧場(久部良地区)、2カ所の沿
岸監視監視施設が南牧場とインビ岳西側周辺。沿岸監視施設の候補
地は、電波干渉の影響の少なく、駐屯地との距離が近いことが考慮
された。今年に入り、石垣港に自衛艦の入港が相次いでいるのも、
自衛隊配備と軌を一にする動きだ。
9月、防災訓練参加のため石垣市を訪れた海自幹部は、先島諸島
に拠点を形成する必要性について「必要な時には、いつでも港に入
れる環境づくりをしないと、大陸からどんどん船が出て跳梁(ちょ
うりょう)する」と指摘。尖閣など先島諸島周辺で海洋進出の動き
を強める中国に対し、警戒感をあらわにした。)。それでも、これまで配備に踏み切れなかったのは、
防衛省が「民意」を慎重に見極めていたからだ。
青信号が点灯したのは、09年の町と町議会の自衛隊配備要請、
それに応える形での09年、10年の防衛相の2度にわたる来島
だった。町民によると、要請のため防衛省を訪れた町関係者に、幹
部の1人は「この時を長年待っていました」と漏らしたという。
外間町長は「中国への抑止力うんぬんは関係ない。人口の減少に
歯止めを掛けたい。(その手段)たまたま自衛隊だった」と繰り返
す安全保障と地域振興。本来は異質の政策が、疲弊する国境の島で
手を握った。
終戦後は1万2000人超だったという町人口は減少が続き、現
在は約1600人。過疎化の最大要因は、主要産業が育たず、総合
病院と高校もないためだとされる。推進派は、隊員や家族の転入に
伴う税収増、隊員宿舎などのインフラ整備、自衛隊医官の配置—な
どが、町活性化の「カンフル剤」になると熱い視線を送る。
町議会は6人中4人が推進派。18日、町役場を訪れた町内3地
区の公民館長も「自衛隊誘致は過疎化に悩む町長が決定したこと。
われわれも協力したい」と、官民一体で配備を歓迎する構えを示し
た 。これに対し反対派は、町防衛協会が08年に集めた514人を
上回る556人の署名を9月、町議会に提出。19日には初の反対
集会、20日にはデモ行進を行った。反対派住民は「自衛隊が配備
されれば、中国や台湾との緊張が高まる」「基地があることで有事
の際、攻撃の標的になる」と訴える。配備で地域振興を図る動きを
「自衛隊は産業ではない」と批判する。
外間町長は「説得は惜しまずやっている」と話す一方「反対派は
感情で話をしているので、紳士的に話し合いができる状況ではな
い」と反対運動に対する苛立ちを隠さない。
反対派が求める住民投票にも「島が二分される」と応じない方針
で、両派の対立は激化している。
☆
■八重山毎日新聞 11月22日
「自衛隊配備反対!」
与那国で住民らが抗議デモ
【与那国】「自衛隊にNO!与那国を守る集会実行委員会」(実
行委員長・崎原正吉与那国改革会議議長)は20日午前、祖納集落内
で同町への自衛隊配備に対する抗議デモを行い、町民に町内への自
衛隊誘致撤回を訴えた。抗議デモは前日の反対集会に引き続き、島
外から参加した65人を含め約130人が参加。JAおきなわ与那国
支店前を発着点に祖納集落内約1?を、横断幕を先頭に行進。途中
「町長は自衛隊誘致を撤回しろ」「与那国への自衛隊配備反対」な
どシュプレヒコールを繰り返し、同町への自衛隊誘致の撤回と配備
反対を訴えた。デモ行進終了後、同改革会議の崎原議長は「この島
に自衛隊は要らないと住民に認識してもらえるよう運動を続けた
い」と決意を述べた。
最後は「与那国イソバの会」のメンバーの音頭で「ばんたどぅな
ん ちまかてぃらりぬん」(私たちの与那国島は捨てられない)を
三唱した。また、陸自沿岸監視部隊の配備候補地となっている南牧
場を視察した。
☆
【おまけ】
誤字、変換ミスを御指摘下さる石垣在住の匿名の方が、時々拙ブログの感想を書いてくださいますが、今朝のエントリーを見て久しぶりに感想を書いてくださった。
例のごとく勝手に引用しします。
★
おはようこざいます。
精力的なブログ発信、共感して欠かさず拝読しています。
一読者から「共感」を激励の気持ちとして表明します。
さて、八重山日報紙を除き、地元八重山毎日紙、県紙2社、
これら3社の、いわゆる「発狂」記事、主張は、
それぞれが自社の「政治的思想の押し付け」編集となっています。
「子どもに政治を持ち込むな、子ども目線」などと主張していたかと思えば、
今度は「学校での政治的署名活動」を擁護する記事、意見を掲載する。
論理が破綻していることに気づかないのでしょうか。
この者らが臆面もなく「健全な民主主義」を標榜する。
そして、市民や子どもらの「健全な思考」を惑わす罪は重いと考えます。
これら「発狂3紙」の読者にすれば、
(おそらく3社の大半の読者は)
精神的苦痛に購読料を支払っているようなものです。
ほんと、損害賠償請求、慰謝料請求ものですね。(怒)
下記は、本日の貴ブログからの引用です。
「事実を報道するのは右でもなければ左でもない。
これをバランスの取れた中立な報道という。」
同感です。読者は、客観的、公正中立な報道を求めているのです。
そして、その報道された記事の個々の事象から
自ら考え、自らが判断したいのです。
「事実を曲げて」報道するなど、もってのほかであり、
倫理に反し、道に外れた行為と言わざるを得ません。
そのうち、「それ相応の報い」があることでしょう。
以上、本日の感想といつもの独り言です。
いつもありがとうこざいます。
それから、季節柄、どうぞご自愛ください。
-- 石垣島、匿名
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