Quantcast
Channel: 狼魔人日記
Viewing all articles
Browse latest Browse all 9761

法を盾に応酬

$
0
0

八重山教科書:3教育長が法を盾に応酬  沖縄タイムス 又吉嘉例

八重山地区の中学公民教科書の一本化について開かれた31日の採択協議会役員会。答申通りに育鵬社版教科書を採択した石垣市の玉津博克教育長と与那国町の崎原用能教育長は、教科書無償法を盾に「協議会答申に沿った採択」を迫る。東京書籍版を採択した竹富町の慶田盛安三教育長は、地方教育行政法を根拠に「採択権は教育委員会にある」と応戦。激しい議論は法律論や教科書購入の費用負担にまでおよび約1時間、平行線のまま決裂した。

公開された役員会。報道陣や教育関係者ら約20人が見守る中、玉津教育長が再三繰り返したのは無償措置法に基づく法律論だった。「協議会は無償措置法に基づく。同一地区について同一の教科書を採択しなければならない」と、答申と異なる教科書を採択した竹富町の“違法性”を臭わせて同町の翻意を迫った。「国の情報によると、法に従わなければ全教科が有償になる。八重山の中学生の手元に教科書が届かないという事態も想定される」と指摘し、「県通知も協議会の答申に合わせ採択してくださいと命令している」など独自の解釈で圧力。崎原教育長も「教育委員会には教科書を決める権限はあるが、協議会のように一本に絞る権限はない。竹富のせいで無償措置が受けられないことになる」と玉津教育長を援護した。

法や通知をかざして竹富を追い込む発言に対し、慶田盛教育長は「竹富町は悪者なのか」と強く反発。「最も大事なのは調査員(現場教員)がやってきた専門的な教科書内容の把握だ。推薦にも上がらなかった教科書が採択されたことに、客観的な説明ができるのか」と応酬し、協議会による再協議や、地区の教育委員でつくる教育委員協会に審議を委ねることを提案した。

同提案には玉津教育長も「4年後の採択に向けて、いろんな意見を出し、組織を組み替えてもいい」と問題を先送り。結局、反発する竹富町教委に対し、答申通りに採択するよう求めた要請を石垣、与那国の賛成多数で押し切った。役員会後、慶田盛教育長は「再協議なのに教科書内容の話が出なかった。内容に問題があるから(竹富町教委では)不採択にしたのに、再度委員会を開いても育鵬社が採択されるはずはない」とあきれ顔だった。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 9761

Trending Articles