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今回のパクリ新幹線が開業一ヶ月足らずで40人の死亡事故を起こしたことにに対し、テレビコメンテーターの面々が、日本の新幹線47年の歴史をかけて培ってきた技術を短期間で達成しようとした拙速がその原因だと解説しているが、これは一見、的を射ているようで必ずしも新幹線の真実を伝えてはいない。
これについては作家のなかにしれい氏が某テレビ番組で、自分の満州での経験を基に、「日本の新幹線の技術は、戦前満州の広野を疾走した当時の世界最速・特急電車・あじあ号に辿る100年の歴史がある」と語っていた。
なかにしれい氏の日ごろのリベラル左派を気取った言説には常々辟易させられているが、満州体験者として日本の誇り「あじあ号」を例えに出したことには賛同する。
中国は日本が満州に残した当時の世界最先端の技術の結晶とも言うべき「あじあ号」をそのまま接収したが、宝の持ち腐れでその後の技術の発展には繋がらず、敗戦による廃墟の中から作り上げた日本の新幹線をパクルという伝統芸に頼ったのである。
パクリの罪は因果応報で、この有様である。↓
中国に取っては猫に小判であったが、あじあ号は大陸縦貫特別急行と呼ばれ、当時としては斬新な流線形の蒸気機関車と専用固定編成の豪華客車で構成され、そのほとんどすべてが、 日本の技術によって設計・製作されており、当時の日本の鉄道技術水準を示すものである。
5年前の3月、中国に新幹線を売る危険性について当日記は次のように警告した。赤い夕日の満州で 2006年3月4日世抜粋。
≪3月3日雛祭りの神戸港。
日本が世界に誇る新幹線の車両が「密かに」中国向けに船積されていた。
通常であれば華やかに、そして誇らしげに行われるはずの記念式典などは一切開かれず、ひっそりとした出荷であった。
《中国では国家的プロジェクトを日本企業に任せることへの反発もあり、小泉純一郎首相の靖国神社参拝などを理由に悪化する反日感情に配慮したとの見方もある。》(共同通信)
今、日中関係は小泉首相の靖国参拝以来「政冷経熱」から「政冷経冷」になりつつあると言われ最悪の関係にある。
(略) しかし新幹線は中国に向かって出荷された。
その陰には中国の遠大な野望が隠れていた。
自力では果たせなかった夢。
満鉄時代、日本が世界に誇った技術の集大成「中国版あじあ号」の再来を!
彼等は日本が満州に残した「世界に誇る技術」をそのまま接収した。
が、それを発展させる事は出来なかった。
そして今、日本の最先端技術を新幹線と云う形で丸ごと飲み込もうとしている。≫
新幹線の技術は戦前、赤い夕日の満州を爆走した当時世界最速の「あじあ号」にたどる、と言及しなければ真実を語っているとはいえない。
⇒中国の新幹線
☆
日本の新幹線の技術は戦前の「アジア号」にたどる100年の技術(あじあ号は1931年開業)によって培われたものであるが、それを上辺だけパクったのがパクリ新幹線なので、技術等のハード面だけでなく当然人材育成のソフト面にも大きな欠陥があった。
パクリ新幹線にハード、ソフトの両面に欠陥があったことは、いまさら驚くに値しないが、当初、雷様のせいにして天災を主張していた中国政府当局が「寄せ集め技術の欠陥」を認めたことが驚きである。
寄せ集め技術の欠陥露呈=人材育成追い付かず−中国鉄道事故
【温州時事】中国浙江省温州市の高速鉄道事故に関し、中国当局は28日、信号設備の欠陥と職員の未熟さが事故につながったとする「人災」の側面を認めた。ここ数年で高速鉄道網を急拡大してきた中国だが、各国から寄せ集めた技術の未消化と人材育成の遅れという急ぎ過ぎた代償が明白となった。
信号設備を設計した北京全路通信信号研究設計院は、もともと鉄道省の一部だった国有企業、中国鉄路通信信号集団の子会社で、同省の完全なファミリー企業。開通したばかりの北京−上海線を含め、国内の高速鉄道の信号システムを独占するだけに、欠陥発覚の影響は大きい。
同日付の中国紙・第一財経日報によると、CTCSと名付けられている列車運行制御システムには、中心的技術として日本の川崎重工業のものが導入されているほか、仏独など欧州各国の技術も使われている。しかし「中核のプログラムは解析すらできていない」と関係者が認めるように、つぎはぎ状態で、業界内では以前から信頼性を疑問視する声があった。
安路生・上海鉄道局長は事故原因報告の中で「職員に対する教育・訓練が十分でなかった」と認めた。今回は一部当直者の対応を問題視しているが、中国の鉄道現場の人材不足は深刻だ。共産党機関紙・人民日報は昨年12月、高速鉄道の運転資格を最初に取得した運転士を「たった10日間の訓練で最高時速350キロの列車を運転した」と称賛。運転未経験の大学新卒者も、約4カ月の実習だけで現場に送り込まれているという。
28日、事故現場で記者会見した温家宝首相は「速ければ良いわけではない。安全が第一だ」と、鉄道網整備のペースダウンを示唆した。(2011/07/28-17:23)
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普通の国なら恥ずべきことを。「(新幹線の運転士が)たった10日間の訓練で最高時速350キロの列車を運転した」と自慢の対象にするくらいだから、これを平気で自慢する共産党もアレだが、党の宣伝を鵜呑みにして乗車した中国国民こそアレの極地である。
運転未経験の大学新卒者も、約4カ月の実習だけで現場に送り込まれているというから、中国を旅行する方々は乗車の際はゆめゆめ死亡保険だけはお忘れのないように。
中国政府要人の中では比較的人気があるといわれる温家宝首相が、28日、事故現場で記者会見し「速ければ良いわけではない。安全が第一だ」と、鉄道網整備のペースダウンを示唆したが、結局「悪いのは末端組織である」といった、政府のトカゲの尻尾切りの意図がみえみえである。
【中国高速鉄道事故】
政府「鉄道王国」にメスも 利権構造に国民不信
2011.7.28 20:13
【北京=矢板明夫】中国浙江省温州市で起きた高速鉄道事故で、温家宝首相が28日の記者会見で、鉄道省の腐敗問題を自ら言及するなど不快感を表明した。同省をたたくことで国民の怒りを鎮めようとする狙いもあるとみられる。有力政治家が数多く輩出し、強大な利権構造の中にある「独立王国」が事故を機に、解体される可能性も出てきた。
救出作業をあまりにも早期に終了させて、車両の一部を地下に埋め込んだことや、事故原因が未発表のまま運転を再開したことなど同省の一連の対応に対し、国民の不信感が高まり、インターネットは、「人命軽視」「隠蔽(いんぺい)体質」といった言葉であふれた。
共産党中央宣伝部は25日、「プラス面のニュースを中心に報道するように」との通達を出したが、国内の各メディアはこれに抵抗し、「犠牲者への追悼文特集」「外国の事例の紹介」などの形で鉄道省の対応を間接的に批判し続けた。
事故の6日目にもなって、温首相が現場を訪れて国内外の記者に対し「真相解明と責任追及」を約束すること自体異例なことであり、中央政府の鉄道省への不満表明に等しい。このまま対応を任せ続けたら、国民の批判の矛先は中央政府に向けかねないとの胡錦濤政権の懸念が背景にあるとみられる。
鉄道省は、1960年代までは、戦争に備えて軍隊と物資を運ぶ軍事的側面が重要視され、他の省庁と比べて国務院(政府)から独立的な存在であった。その伝統は今でも引き継がれ、鉄道省は自ら警察、検察、裁判所など独自の部署を持っている。
70〜80年代までは、最高実力者の●(=登におおざと)小平の側近だった万里氏、丁関根氏などの有力政治家がトップに就くことが多く、権力は拡大を続けた。近年の高速鉄道建設に伴う財政投資で巨大な利権のネットワークが形成されており、腐敗の温床にもなっている。
胡政権は数年前から省庁再編の一環で鉄道省を交通省の一部に吸収合併させる構想を持っていたが、当時の鉄道相の劉志軍氏が江沢民前国家主席の支持を受けて激しく抵抗し、実現されなかった経緯がある。
その劉氏は今年2月に経済問題で解任されていることに加え、今回の事故で国民の信頼は失墜したことで、胡政権は鉄道省の巨大な利権構造にメスを入れる可能性が高くなった。
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温家宝首相は当局の事故処理に遺族らの不満が高まっていることを認めた上で、「胡錦濤国家主席も私も『救出を最優先せよ』と指示した」と説明し、「カギは真相を明らかにすること。国民の意見に耳を傾け、責任ある説明をしなければならない」と述べた。
だが事故が起きてしまってから今頃「安全第一」だの「救出が最優先」だの「情報公開」どのと普通の国なら当然のことを、「病を押して」現場に来たと弁解する温首相の口から聞くと、違和感を感じるのは筆者だけではないはずだ。
「胡錦濤国家主席も自分も最善のことをしたのだが、末端組織がダメだった」と自己保身と責任転嫁が読み取れるではないか。
⇒事故責任、徹底追及へ=高速鉄道「信頼失う」−中国首相
その舌の根も乾かぬうちに、共産党が「高速鉄道事故について、独自取材で「真相」を追究することを禁止する通達を出した」という。
一党独裁の中国で中国共産党と政府幹部の意見が違うということは、政府自体の崩壊を意味するのではないか。
⇒メディアの「真相」追究を禁止=中国高速鉄道事故で宣伝部門
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中国政府幹部がどんなにきれいごとを言っても、腐敗そのものの中国共産党体制そのものを崩壊させなければ、このような事故は続発する!
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