一度権力の美酒を味わうと手放したくないのは人間の性。 それも手にした権力が「独裁権力」であると知った場合、自ら権力の座を手放すことは限りなく不可能に近い。
支持率が下がったことを根拠に菅首相に退陣を迫るのは馬の耳に念仏である。 ただ1人首相に意見を言える人物といわれる信子夫人が支持率は「0%以下にはならない」とアドバイスしていることから判断すると、0%になっても任期一杯は独裁権力の美酒に酔いしれると考えざるをえない。
菅首相は以前から「9月の民主党政権の折り返し点になったら振り返ってみる」みたいな発言を繰り返していた。
だが、これは東日本大震災以前の話であり、大震災到来を延命の好機到来と捉えた菅首相が、8月はおろか9月の折り返し点でも辞任する気配は全く見えなくなってきた。
それどころか任期一杯独裁権力を振るい続け、日本壊滅の道をまっしぐらに突き進む可能性が濃厚になってきた。
「1%でも辞めないんじゃない?」 菅内閣支持率、また最低を更新
2011/7/14
菅内閣の支持率がまた最低を更新した。2011年7月14日に時事通信が発表した世論調査結果では、内閣支持率は12.5%。前月から9.4ポイントも下落して、09年9月の政権交代以降最低の数字となった。
不支持率も11.6ポイント増の71.2パーセント。調査は7月7日から10日にかけて行われた。
支持率2割以下「危険水域」ばかり
菅内閣はどうなる!? 菅首相が自身の退陣時期を依然明らかにしていないことについては「納得できる」が18.6%なのに対して「納得できない」が68.7%。今後、菅首相に望む行動も「直ちに退陣」が37.6%で最も多く、「引き続き政権運営に当たる」は11.4%しかいなかった。
菅首相への不信感に加え、被災地への「暴言」で松本龍前復興担当相が就任後数日で辞任したことなどが大きく影響したと見られている。
菅内閣の支持率はこれ以外も、この数日発表されたものはひどい数字ばかりだ。朝日新聞調査では前月比7ポイントダウンで15%。NHKも同9ポイントダウンで16%、NNN(日本テレビ系列)も16.1%だった。「危険水域」と言われる2割以下がもはや当たり前という感じだ。(略)
☆
次期首相の座を巡って菅首相が小沢一郎氏と民主党代表を争ったとき、独裁者小沢氏よりスッカラ菅の方がまだましだと安易に考えていた。
ところが東日本大震災以降の菅首相を見ていると菅首相こそ新種の独裁者ではないかという疑念を持つようになった。
独裁者というと、ヒットラーが連想されるように独断専行で、批判者を抹殺していく豪腕のイメージが有るが、菅首相の場合棍棒で批判者を撲殺したり、斧でから竹割りにする独裁者の激しさは見られない。
その一方で、真綿で締め付けるように、自分の意見をじわじわ押し通して、結果的に思い通りにする新しいタイプの独裁者だというのだ。
典型的な例を挙げてみよう。
菅首相は、法律によらない独裁的手法で浜岡原発の停止をした。
その結果どのようなことが起きたか。
活動家の菅首相がいくら運動を起こしても達し得なかった左翼革命による、日本国の沈没を目論み反原発を叫ぶ活動家集団が、浜岡原発の停止後に雨後の竹の子のように、全国的に活気付いてきた。
政府によらない市民レベルでの「反原発運動」の大きなうねり見ればよい。
「反原発運動」で息を吹き返した市民運動のスローガンが、「反原発」の他に「九条を守れ」とか「護憲反安保」などが掲げられているのを見れば、この運動が「反原発」を切っ掛けに眠りから醒めた左翼運動であることが一目瞭然である。
■反原発は左翼のリトマス試験紙
何よりも菅首相の「反原発談話」に、もろ手を挙げて賛意を示したのが社民党の福島党主であり、共産党の志井書記長であり朝日新聞であることを考えれば、菅首相がじわじわと日本の方向を左の方へ舵を取っているのがわかる。
⇒「脱原発」の首相擁護=福島社民党首
⇒朝日社説・原発ゼロ社会―いまこそ 政策の大転換を
菅首相のわかりにくい「反原発談話」やストレステストの言及を指して、あれは反原発ではなく、「反原発依存」だと擁護する向きも有るが、その後の左翼運動の蠕動を見れば、結局は菅首相自ら反原発の大きな流れを作ったことに変わりわない。
さらに今後予想される浜岡原発停止が間接的に惹起するエネルギー不足は、日本経済に致命的打撃を与えつつあるが、実例を示せば枚挙に暇がないくらいだが、海江田産業経済大臣の必死の抵抗を見れば自ずと察しはつく。
菅首相の独裁的手法による浜岡原発停止が、国民の財産を大きく目減りさせたことはともかく、ここで問題にすべきは、菅首相がとった独裁的手法である。
「要請」ではあっても「命令」ではないから独裁ではないという擁護論もあるが、あの場合中部電力側に所掌の要請を拒否する選択肢はほとんどなかったと断言してよい。
真綿で締め上げるように目的を達成する「新しいタイプの独裁者」と命名する所以である。
与野党内外の「菅下ろし」攻勢にも関わらず、辞任の気配どころか満期までやる気満々で、それどころか、「辞任とか退陣と自身で言ったことは一度もない」と開き直る始末である。
■首相は国民から独裁を許されているー菅直人の政治信条
首相の不信任案が否決されていらい、7月辞任説や8月辞任説が流布しているが、筆者は、ここに来てこのまま任期一杯続けるつもりではないかと思うようになった。
前にも書いたが、八木秀次高崎経済大学教授によると菅首相の最近の独裁的傾向は、菅首相が信奉する独裁が許される「国会内閣制」にあるという。
この「国会内閣制度」とは、八木氏の説明によるとこうなっている。
<首相は昨年6月11日、国会での所信表明演説の冒頭で「国会内閣制」という耳慣れない言葉を使った。「国会内閣制」は首相が師と仰ぐ政治学者、松下圭一氏の造語(『国会内閣制の基礎理論』など)で、簡単にいえば衆院総選挙で多数派となった政党(与党)は4年間の任期中、内閣を私物化してよいと国民から白紙委任されたと理解しているということだ。
このことを首相は自身の著書や国会で繰り返し主張してきた。副総理時代の昨年3月16日には「議会制民主主義というのは、期限を区切った、あるレベルの独裁を認めることだと思っている。(中略)4年間なら4年間は一応まかせる」とまで発言している(参院内閣委員会)。4年間は「独裁」を許されると理解しているのだ>
つまり菅首相は「衆院総選挙で多数派となった政党(与党)は4年間の任期中、内閣を私物化してよいと国民から白紙委任された」という政治信念を持っていることになる。
なんとこの無能な首相は首相在任期間は議員内閣制の下でも「任期中は独裁が許されている」と妄信しているのだ。
キチガイに刃物とはよく言われるたとえだが、敢て同じ文言を繰り返すと、
キチ害・活動家が首相になり、独裁権力を手中にする!
これ以上の国難を寡聞にして知らない 。
首相を辞任に追い込むには、もはや国民が立ち上がるしかない。
少なくとも民主党に投票した国民は「打倒!菅首相」の旗印を掲げて立ち上がるべきである。
自ら蒔いた悪い種(菅直人)は自分の手で刈る責任が有るはずだ。
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