Quantcast
Channel: 狼魔人日記
Viewing all articles
Browse latest Browse all 9761

小佐古教授の涙のわけ

$
0
0

 人気blogランキングへ クリックお願いします

 

放射線のがんリスク、100ミリシーベルトで受動喫煙なみ
日本経済新聞 2011/4/24

  放射線を健康に影響が出るとされる100ミリシーベルト程度浴びた場合でも、がんの発生するリスクは受動喫煙や野菜不足並みにとどまることが、国立がん研究センターの調べでわかった。肥満や大量の飲酒、喫煙に比べると低い。低線量の放射線による健康影響を考えるうえで、ひとつの目安になりそうだ。


放射線と生活習慣の発がんの相対リスク比較

受動喫煙の女性 1.02〜1.03倍

野菜不足 1.06倍

★100〜200ミリシーベルトを浴びる 1.08倍

塩分の取りすぎ 1.11〜1.15倍

★200〜500ミリシーベルトを浴びる 1.16倍

運動不足 1.15〜1.19倍

肥満 1.22倍

★1000〜2000ミリシーベルトを浴びる 1.4倍

毎日2合以上の飲酒 1/4倍

★2000ミリシーベルト以上浴びる 1.6倍

喫煙 1.6倍

毎日3合以上の飲酒1・6倍

※網かけ(★)は放射線
(注)相対リスクは、例えば喫煙者と非喫煙者のがんの頻度を比較した数字
 広島、長崎の原子爆弾で被爆した人のうち約4万4000人が、その後、どの程度の割合で肺がんなどを発症したかを長期間にわたって追跡調査した放射線影響研究所などの論文と、国立がん研究センターなどが実施してきた生活習慣によるがん発生リスクの疫学研究とを、津金昌一郎・予防研究部長らが比較検討した。

 原爆で100ミリ〜200ミリシーベルトの放射線を浴びた集団は浴びていない集団に比べてがんになるリスクが1.08倍だった。生活習慣によるリスクと比較すると、1日1箱たばこを吸う夫を持つ妻が受動喫煙でがんになるリスク(夫が禁煙の妻と比較して1.02〜1.03倍)や野菜嫌いな人のリスク(野菜を食べる人と比較して1.06倍)よりもわずかに高い程度だった。

 肥満や運動不足、塩分の取り過ぎなどでがんを発症するリスクは1.1〜1.2倍程度で、放射線を100ミリ〜200ミリシーベルトを浴びた場合よりも高い。

 一方、男性の喫煙者はたばこを吸わない人よりも1.6倍がんになりやすい。放射線の被曝(ひばく)量でみると2000ミリシーベルト以上浴びた場合のリスクとほぼ同じだという。

 津金部長は「がんは様々な要因が複雑に絡み合って発症する。放射線リスクだけを気にしすぎないようにしてほしい」と話

                 ☆

小佐古教授の報道向け説明会が中止に 官邸から「守秘義務」理由に圧力

内閣参与をしていた小佐古敏荘・東京大教授が、辞任するとき流した涙の意味が良くわからない。 

歳のせいで涙腺でも緩んでいたのだろう程度に納得していた。

ところが佐藤優氏によると「小佐古氏は礼儀をわきまえた知識人なので、ていねいな言葉遣いをしている。しかし、その内容は政府の東京電力福島第一原子力発電所事故の対処が、『法と正義』の原則に則しておらず、『国際常識とヒューマニズム』にも反しているという糾弾だ」として、佐藤氏は小佐古氏の「爆弾発言」を絶賛している。

⇒眼光紙背「小佐古内閣官房参与の爆弾発言に注目せよ」

小佐古氏自身の言葉を借りるとこうなる。

「年間20 mSv近い被ばくをする人は、約8万4千人の原子力発電所の放射線業務従事者でも、極めて少ないのです。この数値を乳児、幼児、小学生に求めることは、学問上の見地からのみならず、私のヒューマニズムからしても受け入れがたいものです」

なるほど、「年間20mSvの被ばくを乳児、幼児、小学生に求めることは、学問上の見地からのみならず、ヒューマニズムからしても受け入れがたい」といわれると、放射能の知識のない国民は、「抵抗力のない乳児が有害な放射能に被曝する」という地獄図を創造し、小佐古氏が泣きながら会見したわけもわからぬでもない。

ところが、原発事故の地元では、ただでさえ放射性物質への不安が高まっている。小佐古氏の辞任劇は佐藤優氏の言うように「礼儀をわきまえた知識人の会見」といえるか。

それどころかあまりに感情的で唐突な行動のため、一般国民に混乱に拍車をかけることにはならないのか。

放射性物質の健康影響には、2種類ある。

強い放射線で体の組織が傷つく確定的影響と、被ばくによって染色体が傷つき、将来がんになるリスクが高まる確率的影響だ。

昨日のエントリーでも述べたが現代社会はがんの危険因子に取り囲まれているといっても過言ではない。

したがって将来、福島県の子どもががんになったとしても、生活習慣など他の要因との見分けはつかず、今回の原発事故が原因かどうかは医学的に分からない。

さらに小佐古氏の言葉で気になるのは「国際常識とヒューマニズム」という言葉だ。

では放射性物質と健康に関する国際常識とは一体なにか。

世界の放射線の安全をつかさどる国際放射線防護委員会(ICRP)は、「どんな微量でも放射線は危険である」という勧告を発し、1人当たりの自然放射線の年間被曝量の上限を2.4ミリシーベルトに定めている。

ICRPの判断基準は線形無閾値(LNT)仮説に準拠しており、放射線はどんなに微量でも有害であり、少なければ少ないほどよい、ということになる。

しかし、不思議なことに、この微量でも有害とされる放射線をわれわれは日夜浴びながら生活している。 

自然界はさまざまな放射線であふれていて、大地や海、土に育つ植物、そして空から降り注ぐ放射線を浴びながら暮らしており、さらに、地球を取り巻く大気を吸い、大地や海の恵みである食物を食べることで日々の生活の中であらゆる種類の放射線を浴び続けている。

成層圏を飛ぶ国際線のパイロットやフライトアテンダントは、東京・ニューヨークの往復で0.2ミリシーベルトの放射線を浴びるといわれている。週に1回、日米を往復するだけで実に年間約10ミリシーベルトを浴びていることになる。

これだけで基準を完全にオーバーすることになるが、これらの結果は何を意味するのか。

低線量の放射線は、生体に悪影響を与えないばかりか、むしろ有益なものだという説さえある。

LNTは現在国際的学会では否定されており、素人にもわかりやすいように次のように説明されている。

LNT仮説によると、時間当たり線量強度も効果に関係せず、1日で365ミリシーベルト被ばくしても、1日1ミリシーベルトを365日被ばくしても、どちらも年間総量は同じなので、人体の効果は)同じということになる。

この仮説のおかしさは人間にとって必需品である食塩の例えで証明することができる。

一時間で食塩を365g摂取しても、料理に少しずつ使用して1年間で365g使用しても、人体への影響は同じだというのがLNT仮説の理屈である。

ところが近年の研究の成果で、多くの放射線生物学者がLNT仮説に否定的である。

それどころか低線量被ばくの場合は健康にプラスの効果(ホルミシス)つまり健康によいという研究者が相当数おり、少なくとも、放射能被ばくと健康への影響には「閾値」があることは、広く認められているのが国際常識となっている。

言うまでもないが、適量の塩分が人間の健康に必要不可欠だが、それがある一定量(閾値)を超すと健康を害し死に至ることは放射能被ばくと同じである。

小佐古教授が「学者の良心とヒューマニズム」で涙を流すのなら、いたずらに感情的な発言でに国民を惑わし、風評被害を撒き散らすより、「LNT仮説と小佐古理論の矛盾」を丁寧に説明するのが学者の良心に従うことではないのか。

大体、いい歳して、泣きながら記者会見する男なんて信用できたものではない。

本当に泣きたいのは、小佐古教授ではなく、福島の原発避難民ではないか。

 

政府が撒き散らす風評被害粉砕、に同意する方、

クリック応援お願いします。

 

 

人気blogランキングへ クリックお願いします

 

★「パンドラの箱訴訟」の支援カンパの協力
お願いします。 

ゆうちょ銀行 総合口座(普通) 
記号 17010   番号 10347971
三善会(サンゼンカイ)
沖縄県宜野湾市真栄原1−11−1−702


Viewing all articles
Browse latest Browse all 9761

Trending Articles