よろしかったら人気blogランキングへ クリックお願いします
26日の衆院予算委員会の国会中継を見た。
相も変らぬ菅直人首相の責任転嫁の答弁に辟易しながら見ていたが、最後の質問者、江田憲次みんなの党幹事長の質問は、弁舌鋭く説得力があった。
だが財務省に毒された菅首相の耳には念仏ほどの効果もないようにみえた。
質問の趣旨は、東日本大震災のドサクサに増税によって復興財源にすることは絶対反対だとし、その前に国債債務基金整理基金と労働保険の剰余金からそれぞれ10兆と5兆の計15兆を復興資金に回すことができるので、そのように実行せよ、というもの。
過去にも竹下首相のときに実行した例を挙げて菅首相に鋭く迫ったが、気の抜けた表情の菅首相に代わって代弁したのは野田財務大臣だった。
その答弁を聞いた江田氏、「財務省の官僚の答弁そのだ!」と吐き捨てた。
そしてフォークランド紛争時のサッチャー首相の例を挙げた。
サッチャー首相は緊急閣僚会議議に「財務大臣は参加させなかったとのこと。 参加させれば財政圧迫をする戦争にはんたいするから」と説明。
東日本大震災はまさに戦争そのものであり、この期に及んで「財務省官僚や財務大臣の言いなりになる菅首相は、現在が戦時体制である危機感がない」と激しく追及した。
が、菅首相はカエルの面に小便の表情。
江田氏の理論については下記記事の岡田幹事長の部分を野田財務相に置き換えて読めば、国会での江田氏の追及そのままである。
国債整理基金から10兆円を復興に回しても支障はない 財務省の言い分は間違いだ
連載:2011「日本」の解き方
日曜日(17日)朝のフジテレビ報道番組で、江田憲司みんなの党幹事長が、「国債整理基金の余りカネ10兆円を大震災復興のためにあてよ」と発言した。これに対して、岡田克也民主党幹事長は「国債整理基金への繰入があるから国債の信認が保たれているのでできない」と言った。
この言い分は財務省そのままだ。もちろん正しいなら問題ないが、間違った意見をそのまま鵜呑みにするのは政治家としてまずい。
まず国債整理基金の仕組みを整理しよう。国債整理基金(特別会計)は国債の償還や利払いを行うための区分整理会計である。この特別会計は、いろいろな特別会計からの繰入が多く、特別会計の間の「結節点」になっているもので複雑だが、国債の償還・利払いだけに着目すれば、構造は簡単だ。
その歳入は、借換債発行による収入、一般会計からの繰入、前年度からの剰余金で、歳出は国債の償還、利払いとなる。借換債発行によって国債の償還をするということからわかるように、満期が到来した国債はロールオーバーされている。
一般に国債発行というと、今年度予算では44兆円といわれるが、これは新規国債というもので、ロールオーバーのための借換債が110兆円発行される。このほかにも財投債14兆円が発行され、総計169兆円発行される。
新規債、借換債、財投債といっても、マーケットではまったく同じ条件なので、マーケットの人はそもそもどれを扱っているかさえもわからない。
国債整理基金の国債償還の部分は、おおざっぱに言えば、借換債110兆円、一般会計から20兆円、前年度からの剰余金10兆円が収入で、償還120兆円、利払い10兆円が支出になって、次年度への剰余金が10兆円となる。
だから、国債整理基金の収入のうち10兆円を震災復興に回しても、次年度への剰余金がなくなるだけで、国債償還には支障ない。
問題は、岡田幹事長のいうように、10兆円を回したら国債の信認が失われるかだ。このように国債整理基金を作り一般会計から一定額を繰り入れる仕組みを減債制度というが、この仕組みは日本だけのもので海外にはない。だから、この仕組みによって国債の信認を得ているという説明は海外ではまったく通用しない。
国債の信認は日本経済の実力やマクロ経済運営の巧拙などから出てくるのだ。このような奇妙な日本の仕組みを説明すると、日本はマクロ経済運営で重大なミスをしてそれを隠蔽するために、変な口実をしていると勘ぐられるのがオチだ。
民主党は、さっそく復興増税を言い出すなど財務省に完全に操られている。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)
☆
岡田幹事長の反論は野田財務大臣の国会答弁と瓜二つであり、江田氏の言うとおり、民主党政権が官僚の言いなりで増税路線をまい進しているのがよくわかる衆院予算委員会であった。
【おまけ】
阿比留さんのブログの孫引きで、考えさせられるコラムを紹介します。
★
<さて、もう一つ、非常に気になったコラムがあります。それは、サンデー毎日(5.8−15GW合併号)に載っている毎日新聞の牧太郎氏のコラムです。牧氏は次のように書いていますが、この「我々」とは誰のことでしょうか。
《…人間には、どこか「怖いもの見たさ」があって「悪いこと」が続くのを内心、期待するヘンなところがあるのか?「三輪宝」という言葉は廃れ、「三隣亡」が残った。
× × ×
ハッキリ言えば、我々はワザと勘違いして(怖いもの見たさで)民主政権を作り、日本を?三隣亡状態?にしてしまった。
2年前、そこまで半永久政権だった自民党の悪政が目に余っていた。これではダメだ!我々は「政権交代」の美名の下、「民主党政権に一度、やらせてみたら」という軽い気持ちで民主政権を作った(もちろん、民主党はイデオロギーがバラバラ、半分近くの議員が「自民党で公認候補になれなかった議員」の寄せ集め。当方、この時も民主政権に大いなる疑問を呈したが)、少しは新鮮に見えた。
ところが……民主党政権になってから「悪いこと」ばかりだった。何しろ、彼らは「子ども」だった。(中略)最低な首相・鳩山さんのツケを「最悪の菅政権」が払う。三隣亡ではないか》
…うーん、この「我々」について、牧氏は「国民」と言いたいのか、それとも「毎日orマスコミ」なのか一体何なのか。ここは逃げずにはっきり明示すべきだと感じました。>
★講演会のご案内★
沖縄県祖国復帰39周年記念大会
■日時:平成23年5月15日(日) 開演13:30〜16:00
■参加費: 500円 学生無料
■会場: かでな文化センター 嘉手納町嘉手納588
(町役所隣・かでなロータリー内)
■主催: 沖縄県祖国復帰39周年記念大会実行委員会
実行委員長:中地昌平
■共催、連絡先:日本会議沖縄県本部 那覇市若狭町1−25−1(波の上宮)
090−1942−1675(仲村)
プログラム
●第一部: 「今明かされる祖国復帰の真実」
※全国の各界代表、県民代表、先島代表ほかより挨拶
●第二部: 「記念講演」
★「尖閣諸島・沖縄を守れ」
講師:青山繁晴 独立総合研究所主席研究員
★「日本経済の復興と成長と虚構の中国経済」
講師:三橋貴明 作家、経済評論家
●第三部: 沖縄祖国復帰記念パレード
※希望者のみ
よろしかったら人気blogランキングへ クリックお願いします