http://www.kaiho.mlit.go.jp/mission/senkaku/senkaku.html
中国が突然尖閣で動きだした背景には、一体何があるのか。 尖閣問題に詳しい東海大学の山田吉彦教授は、次のように指摘する。 南シナ海の領海権問題で、仲裁裁判所の判決でフィリピンに全面敗訴し、面目丸つぶれとなったメンツを取り戻すための「陽道作戦」だという。 山田教授は「南シナ海の失敗を目立たなくし、かつ積極的に海洋進出しているんだと、最も効果があることが、尖閣諸島周辺海域の獲得に乗り出すこと」と指摘する。 7月、南シナ海で領有権をめぐり、フィリピンが中国を訴えていた仲裁手続きで、オランダ・ハーグにある仲裁裁判所は、中国の領有権主張には法的根拠はないとする判断を下した。 中国は仲裁裁判所の判決を「紙くず」と虚勢を張ってみせたが、東シナ海での今回の行動は、南シナ海で追い込まれた中国が仕掛けた、目くらましだという。(【おまけ】参照) 山田教授は「海洋強国になる動きを続けるためには、東シナ海、そして、日本に対して攻勢をかけていくことが、最も有効」と話した。 一方で、中国通の拓殖大学の澁谷 司教授は、中国国内の政治力学が、大きく影響していると見る。 澁谷教授は「外に敵を作れば、中も国内も、党内も引き締まると、習近平国家主席は思っているのではないか」と話した。 澁谷教授は「日本というターゲットが一番、敵役として最適。日本を敵役にすることで、自らの政権の安定化を狙っている」と話す。 八重山日報が二日連続で中国の脅威を一面トップで報道し、あの朝日新聞でさえ中国の暴挙を連続で報道しているが、沖縄タイムスは会いも変わらず中国の脅威について能天気なベタ扱いである。 >尖閣危機管理 >副知事に要請 >自民県連 尖閣の危機を感じ取った自民県連が副知事に「危機管理」を要請したが、上京中の翁長知事と安慶田副知事のオネダリコンビが、尖閣の危機管理を菅官房長官に要請した記事はない。 県知事の代わりに中山石垣市長が、職務を果たしている。
沖縄タイムス 2016年8月10日 18:33
【東京】尖閣諸島周辺で多数の中国公船が航行している問題で、中山義隆石垣市長は10日、外務省に小田原潔政務官を訪ね、事態を沈静化させるよう要請した。
小田原外務政務官(右)に尖閣諸島周辺で航行する中国公船への対応を求める中山石垣市長=10日、外務省
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小田原外務政務官(右)に尖閣諸島周辺で航行する中国公船への対応を求める中山石垣市長=10日、外務省
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中山市長は「尖閣(周辺)の状況は非常に緊迫している。毅然とした態度で取り組んでいただきたい」と求めた。小田原政務官は、中国側に複数回にわたり抗議し、領海や接続水域から出るよう求めていることを説明し「わが国固有の領土に対して受け入れがたい行為。譲ることなく厳正に抗議を続け、わが国の主権を守っていく」と伝えた。
海上保安庁にも尖閣諸島周辺での厳しい警備を求めた。
中国公船、尖閣EEZで漁船検査か 管轄権行使の可能性
伊藤嘉孝
朝日新聞 2016年8月10日19時55分
沖縄県・尖閣諸島沖の排他的経済水域(EEZ)で9日から10日にかけ、中国海警局に所属する公船の乗組員が中国漁船に相次いで乗り移るのを、日本の海上保安庁の巡視船が確認した。一連の領海侵入と関連する動きで、中国が漁業管轄権を行使した可能性もあるとみて、海保が警戒している。
海保によると、9日正午前~10日未明、中国公船「海警」と「漁政」の乗組員が、中国漁船5隻に相次いで乗り移ったり、逆に漁船の船員が公船へ乗り移ったりした。立ち入り検査をしていた可能性があるとみた海保の巡視船は、「我が国の排他的経済水域で漁業に関する管轄権の行使は認められない」と無線で警告したという。
中国公船のこうした動きは2012年から昨年7月までに15回確認されたが、今年は初めて。外務省は10日、公船の行動について中国側に説明を求めた。同省関係者は「管轄権を行使し日本の実効支配を弱体化させる狙いがある」と警戒している。
周辺海域では5日以降、中国公船の領海侵入が28回相次ぎ、岸田文雄外相が程永華(チョンヨンホワ)・駐日中国大使に抗議した。海保は巡視船を増やして警戒を強化。10日は領海外側の接続水域に一時最大で10隻の中国公船がとどまったが、午後3時時点で7隻まで減り、領海侵入は確認されていない。(伊藤嘉孝)
☆>中国海警局に所属する公船の乗組員が中国漁船に相次いで乗り移るのを、日本の海上保安庁の巡視船が確認した。
中国公船が中国漁船を猿、芝居ではあるが、臨検することは尖閣周辺で中国公船が「公務を執行」することを意味する。
>一連の領海侵入と関連する動きで、中国が漁業管轄権を行使した可能性もあるとみて、海保が警戒している。
中国公船が尖閣周辺で漁業管轄権を行使することは、中国が自国の領海で公務を執行したことになり、結果的に尖閣周辺は「中国の領海である」と内外に知らしめたことになる。
尖閣の中国公船問題 石垣市長、沈静化を要請2016年8月10日 18:33 尖閣諸島
【東京】尖閣諸島周辺で多数の中国公船が航行している問題で、中山義隆石垣市長は10日、外務省に小田原潔政務官を訪ね、事態を沈静化させるよう要請した。
<iframe id="aswift_1" style="position: absolute; left: 0px; top: 0px;" name="aswift_1" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no" width="300" height="250"></iframe>中山市長は「尖閣(周辺)の状況は非常に緊迫している。毅然とした態度で取り組んでいただきたい」と求めた。小田原政務官は、中国側に複数回にわたり抗議し、領海や接続水域から出るよう求めていることを説明し「わが国固有の領土に対して受け入れがたい行為。譲ることなく厳正に抗議を続け、わが国の主権を守っていく」と伝えた。
海上保安庁にも尖閣諸島周辺での厳しい警備を求めた。
<尖閣の中国公船>米、日本と緊密に連携「日本の施政権下にある」 沖縄・尖閣周辺領海 中国公船、侵入止まらず毎日新聞2016年8月10日 東京朝刊
沖縄県・尖閣諸島周辺の領海への中国公船の侵入が止まらない。領有権主張の既成事実化の狙いが透けて見える動きに日本政府は5日連続で厳しく抗議、米国などとの連携で対抗する。ただ、中国船の活動抑止には決め手がないのが現状だ。【内橋寿明、北京・西岡省二、影山哲也】
【尖閣沖を航行する中国公船
漁船の動きに便乗8月5日、尖閣諸島周辺の領海に複数の中国漁船に続き中国海警局所属の公船1隻が侵入した。東京・霞が関の海上保安庁に緊張が走った。中国漁船の存在は確認されていたが、漁船に続く形で公船が侵入したのは初めてだ。
海保の巡視船が領海外へ出るよう呼びかけるが、公船は無視するかのように「中国の管轄海域でパトロールをしている。貴船は我が国の管轄海域に侵入した。我が国の法律を守ってください」と応じる。
8日には過去最多の15隻の公船が接続水域を航行。海保幹部は「領海侵入の回数は増えているが毅然(きぜん)と対応するだけだ」と強調した。海保によると、5〜9日に日本の領海に入った中国の公船は延べ27隻、漁船は延べ68隻に上った。
尖閣周辺で公船や漁船を多数活動させて領有権主張の既成事実化を図り「尖閣に領土問題は存在しない」との日本の立場を揺さぶる。その先に見え隠れするのは実効支配のもくろみだ。
6日には中国漁船約230隻が尖閣周辺の接続水域を航行した。日中漁業協定(2000年発効)では接続水域内でも中国漁船の操業が認められ、中国が周辺海域での漁を解禁する8月には例年多くの漁船が現れる。このため「230隻が特に多いとはいえない」(政府系シンクタンク研究者)との指摘もある。
問題は公船だ。漁船の動きに便乗して緊張を高めているように映る。日本の海保によると、砲らしきものを搭載した船7隻が確認された。軍艦の改造船もある。漁船も中国近海操業時には実質的に軍が統制する「海上民兵」が乗り込むという。
「公船が漁民の操業と生命財産の安全を守るのは当たり前」(中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報)と中国側は主張する。だが北京の日中外交関係者の間では、こんな懸念も広がる。「中国海警局の船が、尖閣周辺の日本領海で操業する中国漁船を中国国内法で取り締まる。漁船立ち入りで警察権を行使し中国の支配を内外にアピールできる」
9日には、その懸念が現実味を帯びてきたような動きがみられた。
午前11時半ごろ、尖閣諸島久場島北西約48キロの日本の排他的経済水域(EEZ)で、公船の乗組員数人が搭載艇を横付けした上で中国漁船1隻に乗り込んだ。午後1時10分ごろにも、EEZ内で別の公船の乗組員数人が中国漁船に乗り移るなどした。
海保の巡視船は公船に対し、「日本のEEZで、漁業に関する管轄権を行使しているのであれば認めることはできない」と警告した。
習近平指導部は「海洋強国」建設を掲げる。東シナ海での一連の動きには、漁民を保護する様子を国内に示して指導部の求心力を高めたいとの思惑も透けて見える。また、日本が南シナ海問題で対中国批判を繰り返すことへの「意趣返し」との側面も読み取れる。圧力を強化して日本を揺さぶり、同盟国である米国にも領土主権と海洋権益で妥協しない立場を示す狙いがあるのは間違いない。
日本連続抗議 国際世論に訴え「我が国の主権を侵害し、一方的に緊張を高める行動は断じて受け入れられない」。岸田文雄外相は9日、中国の程永華駐日大使を外務省に呼んで領海侵入に強く抗議し、「一方的な現状変更の試みで日中関係は著しく悪化している」と非難した。程氏は「(尖閣は)中国固有の領土で、中国船舶が活動するのは当然だ」と反論。「対話を通じて解決に向けて努力すべきだ」とも述べたが、原則論は譲らなかった。
程氏はその後、中国公船の行動について、記者団に「当該海域で漁船の活動が増えている。指導し、事態が複雑にならないよう努力している」と述べた。日本政府はこうした中国の主張は「日本の実効支配を崩す既成事実を積み上げるものだ」(外務省幹部)と警戒を強めている。外務省の杉山晋輔事務次官らが5日以降、抗議を繰り返し、9日には岸田氏による政治レベルに格上げした。同省幹部は「繰り返すことに意味がある」と話す。
安倍晋三首相は6日、関係省庁に(1)国際法と国内法にのっとって冷静に対応(2)米国など関係諸国と緊密に連携(3)国民や国際社会に対する的確な情報提供−−の3点を指示した。外務省はこれを受け9日、ホームページに領海侵入の状況を説明する文章を公表。「多数の中国公船が集結し、漁船に続いて領海侵入を繰り返す事象が確認されたのは今回が初めてだ」と記し、海保が撮影した中国船の写真も掲載した。
日本は米国などとともに、南シナ海で中国が主張する管轄権を否定した仲裁裁判所判決の受け入れを迫っている。尖閣での中国の動きを公表することは、東シナ海と南シナ海の双方で国際ルールを無視した「挑発的な行為」(政府関係者)を行う中国の姿勢を際立たせ、国際世論の支持を得る狙いがある。
岸田氏は10日からフィリピンを訪問し、ドゥテルテ大統領と会談する。南シナ海問題で歩調を合わせ、中国の圧力にさらされる東南アジア各国と連携を強める考えだ。稲田朋美防衛相も8日、ブラウン米太平洋陸軍司令官との会談で尖閣周辺での中国船の行動に触れつつ、「日米関係は非常に緊密になっている」と中国をけん制した。
ただ、岸田氏による程氏への抗議後、9日午後も公船が領海侵入した。日中両政府は8月下旬に韓国も加えた3カ国外相会談を日本で開くことを調整している。政府内でも「それまでに活動は沈静化するはずだ」との見方があるが、中国船の活動を抑制する有効策はないのが実情だ。
【おまけ】 中国、南シナ海で軍用格納庫建設か 裁判所判断を無視ワシントン=佐藤武嗣朝日新聞 2016年8月10日09時48分
中国が南シナ海・南沙諸島の人工島で建設を進める航空機格納庫(屋根がないコの字形の建物)をとらえた衛星写真=7月下旬撮影、CSISアジア海洋透明性イニシアチブ・デジタルグローブ提供
中国が南シナ海の南沙(スプラトリー)諸島で航空機の格納庫を短期間で建設しているとの分析結果と衛星写真を、米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)が9日までに公表した。戦闘機などの軍用格納庫とみられ、米国政府は同諸島を軍事拠点化しないとの中国の主張を疑問視せざるを得ないと批判を強めている。
CSISの分析によると、7月下旬までに撮影された衛星写真で、南沙諸島のファイアリー・クロス、スビ、ミスチーフの3礁で埋め立てた人工島の滑走路周辺に、建設中の格納庫が確認されたという。
CSISは報告書で「3礁すべてで補強された格納庫が短期間で建設されたことは、現状変更の可能性を示唆している」と指摘。各礁とも、24機の戦闘機のほか、爆撃機や空中給油機など大型機数機がそれぞれ収容可能な格納庫を建設中で、間もなく完成するとの見通しを示した。
こうした格納庫の建設は、7月12日に南シナ海での中国の権利主張を否定した常設仲裁裁判所の判断が示された後でも、中国側がそれを無視して軍事拠点化を着々と進めていることを示すものだ。
米国務省のトルドー報道部長は9日の会見で、CSISが公開した衛星画像について「軍民両用が可能なこうした建設活動は、地域の緊張を高める」と指摘。「昨年9月に(米中首脳会談で)『中国は南沙諸島を軍事拠点化する意図はない』とした習近平(シーチンピン)国家主席の主張を疑問視せざるを得ない」と批判した。(ワシントン=佐藤武嗣)
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