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逮捕・起訴に踏み切れぬ理由-ジレンマのスパイラル

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よろしかったら人気blogランキングへ クリックお願いします   ブログセンターランキングへクリックで応援願います。 菅内閣は物事の重要度の価値判断が出来ず、何が「大」で何が「小」かの優先順位を誤った。 中国の国益を「大」と判断し、自国の国益を「小」と判断する大愚を犯してしまったのだ。 中国船衝突の「証拠のビデオ」の隠蔽工作である。 読売新聞コラムが尖閣問題における間政権の大失敗をうまく表現している。 Baikokusan 11月11日付 編集手帳 読売新聞  「尖」という字は「小」と「大」の組み合わせで出来ている。発生現場の地名にその字が含まれているせいか、尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件からはいくつかの「小」と「大」が浮かび上がる◆その一。日本の領海内で海上保安庁の巡視船に船体を故意にぶつけた船長がいる。証拠のビデオ映像を、政府の意思に背いて世に流出させたと名乗り出た海保職員がいる。人物二人の、どちらの行為がよりタチが悪いか――罪の大小は論をまつまい◆領海を侵したばかりか人命にもかかわりかねない危険きわまる振る舞いをした悪質なほうは、お咎めもなく処分保留で釈放しておきながら、もう片方だけを重く処罰することはできないだろう◆その二。領土を守ることは「大」問題である。日中首脳会談を実現させて外交成果に一項目を加えることは「小」問題である。船長釈放といい、ビデオの非公開措置といい、「大」を餌に「小」を釣るかのような姿勢を世間がどう見ているかは、急落した内閣支持率が語っている◆その三。内閣で存在感が最「大」であるべき人が補佐役よりも「小」さく映る。奇観というほかない。 (2010年11月11日01時18分  読売新聞)                                              ****** 「ビデオ流失」で海上保安庁は東京地検と警視庁に被疑者不特定のまま告発した。 が、テレ朝「スクランブル」に出演した警察官僚出身の平沢勝栄議員によると、告発をする場合検察か警察のどちらかひとつにするのが通常であり、今回のように検察と警察の両方に同時に告発するのは異例だという。 それだけ菅内閣が中国に対して「大々的に捜査している」というアリバイ作りの告発だったという。 ところが昨日(10日)第5管区海保の現役保安官が「自分がやった」と名乗り出て以来、二日にわたって任意の事情聴取が続いているが、本日、11日現在もまだ逮捕には至っていない。 事情聴取が長引いている理由は、容疑事実に対して本人の「自供」だけで「証拠」が無いからだという。 警察はビデオが投稿されたネットカフェから防犯カメラの映像や、パソコンの提出を受け、保安官が実際に投稿したかどうかも確認しているが、 防犯カメラの映像は鮮明ではなく、パソコンの通信履歴は再起動で消去される仕組みとされ、解析は難航しているとのこと。 仙谷官房長官は保安官を英雄視する空気に頭を痛めており、「事件が起これば、しかるべき処分をしてもらいたいという健全な国民が圧倒的多数と信じている」と強調して、英雄視する風潮をけん制するのに必死のようである。 とにかくこのまま任意の事情聴取が続くということは、仙谷長官としては振り上げた拳を下ろすことが出来ず、進むも地獄、退がるも地獄ということだろう。 つまり逮捕に踏み切っても、無罪釈放にしても、菅内閣の支持率の急落は免れ得ないということである。 専門家の中にはとりあえず逮捕に踏み切って、その後起訴不起訴を決めれば良いし、処分保留の釈放だってありうると主張する意見もある。(大沢弁護士) 当日記は、本件は起訴はおろか逮捕さえも困難だと述べた。 本日現在逮捕はされていないがが、有名ブログ「軍事評論家=佐藤守のブログ日記」のように、むしろ進んで、逮捕・起訴され 「法廷で明らかにしてほしい!」という意見もある。 以下抜粋で引用
 
いっそのこと、43歳の保安官には気の毒だが、法廷で信じるところを堂々と証言し、むしろ「国益のために公開した行為」であること、首相と官房長官が「何に“配慮”して公開しなかったか」という、根本問題をあぶりだすべきである。 当然、北朝鮮の不審船に警告射撃した時公開されたVTRと比較して、どこが「秘」に当たるのか、政府に説明させるとよい。
きっと元ゲバ学生たちは「秘」だから「秘だ!」というに違いないだろうが、それじゃ我々パイロットが苦労して撮影してきたソ連機の写真に、機械的に「秘」の赤いハンコを押して金庫に隠し、期限が来たら焼却処分していかにも仕事をした気分になっていた、当時の情報班員たちと少しも変わらない。 法廷で、堂々と国民の前に信念を“公開”してほしいと思う。9割近い国民が支持している。
中には法治国家である以上、法を順守するのが公務員だ、とわかったようなことをいう者がいるが、何のために法律があるのか知らないようだ。「憲法残って国滅ぶ」ことを優先させる気か?それを「法誹」という。
今回起訴?されたら、何のために法律、規則があるのか、徹底的に法廷の場で論争されることを期待したい。ついでに公務員には「不服申し立て」が出来、審査請求ができることを書いておこう。 そう、確信犯的に「中国漁船の暴挙」を隠蔽する政府を告発するなら、堂々と法廷に立って自論を主張し、下された判決は甘んじて受ける・・・それでこそ国士といえるというのだ。

つまり海保保安官が法に則った手続きを甘受することにより、政府と地検に対してかつて自ら法を曲げて中国人船長を釈放した説明と責任を問うことが出来るのだ。 政府内部の統制を維持するためには、流出犯が厳正に処分されねばならない。 だが、その一方で「ビデオ流出」のみが厳正に処分されることは国民の反発を買い、政府自身の信頼をさらに貶めることになる。 領海侵犯の上衝突事件までおこした中国人船長は無罪釈放されたが、その「証拠ビデオ」を公開した海上保安官は逮捕され、裁判にかけられる。 この、この国民誰もが感じるジレンマが、さらに国民の不満と政府不信を招く・・・ジレンマのスパイラル現象である。

「ビデオ流出」で海保保安官を逮捕・起訴し、裁判による裁きを求めるなら、「漁船衝突事件」についても、法をを曲げた政府は国民に詳しく説明する責任があるある。 それと同時にこのような事態を招いた管理責任を鈴木海保長官や馬渕国交大臣がとるのみならず、ビデオ非公開という判断の実行責任を仙谷長官、そして結果責任を管首相自らが取るこべきである。 これこそが、最終的に国民を納得させる唯一の方法である。 さもなければ国民の政府不信はさらに進んで、支持率は20%台の危険ゾーンに突入すること間違いない。 いや、いやそれで済むはずは無い。 どっちに転んでも菅内閣の命運は「ビデオ流失」で尽き果てたというのが現実である。

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