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国「損をして得を取った」和解案成立!

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来月13日に判決を迎える代執行訴訟で、想定外の和解が成立した。

昨日も書いたが、国vs県の訴訟を3件も抱え一見複雑そうに見える一連の訴訟を一旦取り下げ、再協議を試みるが結局は決裂して、最終的には司法の判断を仰ぐという段取りらしい。

では「工事中止」というデメリットを飲んでまで和解に応じる意味は何か。

国は6月の県議選、7月の参院選(場合によっては衆参ダブル選挙)を控え「強権を振るって辺野古工事を強行する安倍政権」に対して、果敢に立ち向かう「民意を主張する翁長知事」という構図を避けるためだ。

その間工事を中止することは「国の歩み寄り」の印象を与え、デメリットよりむしろメリットと判断したようだ。

そりゃそうだろう。

選挙期間中辺野古のジジ・ババ活動家が新聞報道と連携して「顔面出血」の大技を行使、それが一面トップを写真で飾ったら安倍政権にとって大きなダメージになるからだ。

今回の和解成立は、首相の「辺野古が唯一」のコメントガ示すとおり、工事は多少遅れるものの一連の選挙にとって大きなメリットがある。

見出しが指摘する「参院選へ辺野古隠し」や「首相、融和ムード演出」の見出しが的を射ているのではないだろうか。

結局、多少回り道をするが参院選まで一時休戦し、参院選の後の仕切り直しの訴訟で、国の勝訴は変わらないと思う。

損をして得を取る・・・・これが今回の国による和解案受諾のキモである。

 

本日の沖縄タイムスは、社説を含む合計10面を使って大発狂見出しが各面トップを乱舞している。 

沖縄タイムスの一見強気に見えてその実弱気が顔を覗く本音を知るため、面倒だが可能な限り関連の見出しを拾ってみる。

■一面トップ

辺野古訴訟 和解

工事中止を再協議へ

首相、移設先変更せず

「本当の協議できれば」

知事、首相と会談

■二面トップ

和解 国は譲歩演出

参院選へ辺野古隠し

「訴訟合戦」回避も

辺野古工事中断か

最高裁判決睨み手続きへ

弁護団「国工事権限なし」

副知事「非常に意義ある」

「調査も含め中止を」

名護市長政府に註文

「一日も早い返還を」

宜野湾市長は期待感

「辺野古唯一」

米も変わらず

■三面トップ

県主張沿い「勝訴」

根本的解決見えず

代執行訴訟 国幹部「不戦敗」

将来考え最適な選択 菅官房長官

各党和解を歓迎

「辺野古」再協議に注目

■四面トップ

再訴訟にらみ 神経戦

国、敗訴懸念で譲歩 ■県、徹底抗戦へ

「辺野古が唯一」は残念

知事一問一答 協議で展望得たい

■25面トップ

辺野古訴訟 和解成立 識者の見方

解決向け再び協議を 大塚一郎 56年代理署名元裁判官

選挙見据えての判断 比嘉良彦 政治アナリスト

■第二社会面トップ

工事中止 県民に疑念

強権急転 国に不信感

選挙終われば再開・ どうせゼロだけ

膝交えた協議に期待 久辺3区

「一歩前進」楽観なし

■社会面トップ

電撃和解 埋まらぬ溝

首相和解ムード演出

辺野古堅持 知事は反目

ゲート前「あと一息」

那覇地裁前歓喜湧く

工事進まず 調査開始565日超え

和解歓迎も戸惑い 副知事 弁護団

交付金受け取り

久志方針決定 臨時総会で賛成多数

 

【電子号外】辺野古訴訟、和解が成立 工事中断し再協議へ

沖縄タイムス 2016年3月4日 14:10

 米軍普天間飛行場名護市辺野古移設をめぐる代執行訴訟で4日、国と県の和解が成立した。安倍晋三首相が、首相官邸で、福岡高裁那覇支部が示した工事の中断を含む和解案を受け入れる考えを表明した。

? 沖縄県幹部「和解成立」と明言 辺野古訴訟

 県幹部も4日午後、「和解は成立した」と明言した。県側と国側の弁護士が同日午前、福岡高裁那覇支部で和解に向け、協議していたという。国は辺野古の工事を中断する。安慶田光男副知事が同日午後2時半から臨時の記者会見を開き、県の考え方を説明する。

 今後は沖縄県との再協議が焦点となる。

 安倍首相は同日、「和解内容を実行して埋め立て工事を中止する」と述べる一方、「辺野古が唯一であることは何ら変わりない」とも強調した。

 福岡高裁那覇支部は2月29日の和解に向けた協議で、辺野古での工事を止めた上で県と再協議するよう求める「暫定和解案」をめぐり、修正案を提示していた。和解後は法律に基づく法的措置を、国と県の双方に速やかに実行するよう求める内容が加わっている。

 訴訟は、辺野古沿岸部の埋め立て承認を取り消した沖縄県の翁長雄志知事に対し、国が撤回を求めていた。

                            ☆ 辺野古「工事停止、意義がある」 和解成立で安慶田副知事2016年3月4日 16:37   名護市辺野古の新基地建設で、沖縄県の埋め立て承認取り消しをめぐる代執行訴訟の和解が成立したことを受けて、沖縄県の安慶田光男副知事は4日午後、県庁で記者会見し、「埋め立て工事が停止することは非常に意義がある」と評価した。

? 辺野古訴訟、国と県が和解した場合どうなる?

 沖縄県が、承認取り消しの執行停止が違法として国を訴えた抗告訴訟の扱いについて、会見に同席した竹下勇夫弁護士は、和解条項通りに沖縄防衛局が審査請求を取り下げれば同訴訟の必要はなくなると説明。「審査請求の取り下げを確認した段階で、抗告訴訟も取り下げることになる」との認識を示した。

 翁長知事、和解成立で「県民に寄り添った協議を」 安倍首相の辺野古唯一発言は残念(2016年3月4日 16:18)

 

普天間代執行訴訟、首相が和解案受け入れへ

朝日新聞 2016年3月4日13時17分

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 安倍晋三首相は4日、沖縄県の米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設計画をめぐり国が翁長雄志(おながたけし)知事を訴えた代執行訴訟で、福岡高裁那覇支部が示した和解案を受け入れる方針を固めた。政府は移設先の同県名護市辺野古での移設工事を中止。沖縄県側はすでに和解案を受け入れる考えを示しており、国と沖縄県の和解が成立した。

特集:辺野古移設

 首相は4日昼、首相官邸で岸田文雄外相、中谷元防衛相石井啓一国土交通相、岩城光英法相、島尻安伊子沖縄北方担当相らと協議し、和解案を受け入れる方針を伝えた。

 首相は協議後の4日午後1時すぎ、首相官邸で記者団に「裁判所の和解勧告を受け入れ、沖縄県と和解する決断をした。普天間飛行場の全面返還のためには、辺野古への移設が唯一の選択肢であるという国の考え方に何ら変わりはない。しかし、現状のように延々と訴訟合戦を繰り広げている関係が続いていけば、結果として膠着(こうちゃく)状態になる」と述べた。さらに「和解内容を誠実に実行することとし、埋め立て工事を中止する。中谷防衛相に指示した」とも語った。

 国と県は現在、辺野古移設をめぐり三つの訴訟を争っている。代執行訴訟は昨年11月、国が翁長氏に対し、名護市辺野古沿岸の埋め立て承認取り消しの撤回を求めて提訴した。裁判所は今年1月、「暫定的な解決案」と「根本的な解決案」の2案を提示し、国と県それぞれと和解協議を続けていた。

 裁判所は2月29日の弁論に合わせ、国が進める移設工事の中断を含む「暫定案」の詳細案を提示。暫定案は、国、県の双方がそれぞれ行政手続きなどを取り下げ、国は地方自治法に基づく是正指示など代執行以外の手順を新たに進めるとしている。県側には受け入れやすい内容で、すでに裁判所に前向きに検討する意向を伝えていた。

 移設作業の遅れを回避したい政府は、これまで暫定案は受け入れられないとしてきた。だが、訴訟が長引き、国と県による対立がさらに激化するのは好ましくないと判断し、暫定案をもとにした和解案を受け入れる方針を固めた。

 中谷防衛相は首相との協議後、記者団に「和解案を受け入れる決定をした。和解案が成立するかどうかだが、その方向で手続きが行われると思う」と語った。島尻沖縄担当相は「和解に向け国と県が協力していく。これ以上、訴訟が重なっていくことは解決には向かわないのではないか」と語った。

 一方、上京中の翁長知事は4日昼、取材に対し「まだ何も聞いていない。情報を集めたい」と述べた。裁判を担当する沖縄県の幹部は「国がどんな条件で和解に応じようとしているのかも分からないので、何とも言えない」と話した。

辺野古移設をめぐる動き

13年12月 仲井真弘多沖縄県知事名護市辺野古の埋め立てを承認

14年12月 翁長雄志沖縄県知事が就任

15年10月 翁長知事が埋め立て承認を取り消し

  同月 政府が代執行手続きへの着手を閣議了解、国交相が承認取り消しの効力を止めると決定

  同月 防衛省辺野古埋め立ての本体工事着手

  11月 国交相が翁長知事を高裁に提訴

16年1月 高裁が和解案を提示

                  ★

  安倍首相は、和解案を受け入れるという融和ムード演出しつつも、普天間基地の全面返還を実現するには移設計画が唯一の選択肢であると強調する強かな態度は堅持している。   安倍首相は和解案を受諾した理由として次のように述べている。   「本日、国として、裁判所の和解勧告を受けて、沖縄県と和解する決断をした」、「20年来の懸案である普天間飛行場の全面返還のためには、辺野古への移設が唯一の選択肢であるとの国の考え方に何ら変わりはない。しかし、現状のように、国と沖縄県双方が延々と訴訟合戦を繰り広げているこの状況のままではこう着状態となり、家や学校に囲まれ市街地の真ん中にある普天間飛行場をはじめ、沖縄の現状がこれからも何年も固定化されることになりかねない」。
そして安倍首相は「これは誰も望んでいない、そうした裁判所の意向に沿って和解を決断すべきと考えた。国として、今回の和解内容を誠実に実行することとし、埋め立て工事を中止する。先ほど中谷防衛大臣に指示した。そして裁判所が提示した手続きにのっとって、円満解決に向けて沖縄県との協議を進める。そのうえで司法の判断が下された場合には、国も沖縄県もその判断に従う。そして互いに協力して誠実に対応することで今回、合意した」と述べた。 さらに安倍首相は「普天間飛行場の危険性を除去する、沖縄の皆さんの基地負担をしっかりと軽減していく、この思いは国も沖縄県も全く変わらないはずだ。その共通の目標に向かって国と沖縄県とが互いに協力し、ともに努力していかなければならない。今回の和解は、そうした関係を築く大きな1歩を踏み出す和解であると思っている」と述べている。   翁長氏としては、和解案に従がって二つの訴訟を取り下げて再協議に臨んだとしても、共産党やサヨク市民団体の支援で知事の座を得ているため、昨年8月の集中協議と同じ発言を繰り返さざるを得ない。    そして和解による協議が再び平行線に終わり、仕切り直しの裁判が国から提訴されることになる。   そうなると裁判長に対する県の心証は極めて悪い。   緩急自在、引くべき時は迷わず引く。   回り道はするが結局、勝つ。   恐るべし、安倍首相。     よろしかったら人気blogランキングへ クリックお願いします    

 


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