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小川和久参考人の証言、平和安全特別委員会

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宜野湾市よりさんのコメント。

反対デモやメディアの人たちの言い分が正しいならば(実際「自分達が正しい」とは彼ら自身も言っていないけれど)、なぜ野党はこれほど無能無策であったのかw
彼らは野党に知恵を授けることもできなかったのかね。

杉浦正章氏のブログによれば、委員会採決より前に既に報ステで、朝日新聞の論説副主幹・立野純二が「一つの光明は、多くの若者、サラリーマンが街に出て思いを口に出している。民主主義の成熟が見られる」と敗戦の弁を述べていたそうなので、もうデモにしか「一つの光明」が無いということかな。
爺婆はどうでもいいけれど、学生がよく知らずに将来の就職の可能性を縮めているのは少々不憫。
坂東忠信氏がブログで「人定されたら人生アウト」と心配しているけれど、民間だって今時の採用担当はネット検索するからねぇ。

安保法制参考人質疑での小川和久参考人の説明をこちらの方↓
http://blog.goo.ne.jp/apita_21/e/a831563181669b15cc1d65d3a98e8593
が文字起こししてくださって(「農と島のありんくりん」さんも転載されて)いるけれど、小川参考人の意見が詳しく報道されないのは、こういう見方が知られるとよほどお困りの人々があるのだろうなと。

                                    ☆

 

 ひとりごと日記

伊勢崎賢治、小川和久参考人《安保法制 参考人質疑》平和安全特別委員会 平成27年7月1日

2015年07月02日 | 日記

 

【動画】伊勢崎賢治、小川和久参考人《安保法制 参考人質疑》平和安全特別委員会 平成27年7月1日

小川和久参考人の証言

「私は昨年7月の閣議決定を支持する立場からお話いたします。
 まず日本の安全保障、あるいは平和主義に関する議論と言うものは、日本国憲法と国連憲章と日米安保条約を同時に合わせ読み、
 その整合性のもとに進められなきゃいけない。
 単に憲法の枝葉について議論していても、これは日本国憲法前文の精神に背反する問題であると言うことは申し上げざるを得ない。
 その視点から言いますと昨年7月1日の閣議決定も、現在行われている議論も、憲法に反する部分はございません。

 何故かと言えば日本国憲法は国連憲章のいずれの条文も否定しておりません。
 また日本国憲法は日米安保条約のいずれの条文も否定しておりません。

 条約を結ぶと言うことは日本国憲法に反していれば、これは結べないわけであります。
 その中で我々は、この集団的自衛権の議論と言うのを整理しなければいけない立場であります。
 
 よく「解釈改憲」などと言う、言い方がありますけれども、昨年7月の閣議決定と言うものは、
 その「解釈改憲」というような考え方から見ても、殆ど抵触しないようなレベルのものであります。
 過去において憲法解釈がドラスティックに変えられたと言うのは、昭和29年12月保安隊が自衛隊になる時です。
 これはそれまでの吉田首相の見解とは全く異なる。
 そういうところで解釈が変えられた。

 これについても国民の過半数は「許容範囲内にある」という受け止め方をして、これを認めたわけであります。
 そこから見れば昨年7月1日の閣議決定、この憲法解釈の変更と言うものは、やはりそこに該当しないという考え方であります。
 
 そういう中で私は2番目に申し上げたいのは、安倍政権はこれまでの日本的な議論を整理し、日本国の安全を確立しようとしている。
 その点において「高く評価する」という話なんです。
 これはですね、「自民党がいい」「共産党がいい」という話でも無いし、「安倍さんがいい」「安倍さんが悪い」という話でもないんです。
 安倍さんがやっていること、そのことを国家国民の立場で考えたとき、必要なことを粛々と進めている。
 粛々と、と言うと、上から目線だと言うご指摘もありましたけれども、とにかく淡々と進めている。
 そういう話で御座います。

 とにかく日本的な議論は枝葉から始まって枝葉で終わる傾向がある。
 日本でしか通用しない議論を日本国民に向けて、言い訳のように繰り返している。
 そこから生じる問題について議論が行われると言うことはあんまり御座いません。

 そういう中でですね、戦後我が国はアメリカに安全保障面で「もたれ掛る」格好で来ました。
 これはアメリカに守ってもらってる、のとは違うんですが、やはり「もたれ掛る」格好でした。
 で、ひたすら経済的な発展を追求してきた。
 それはそれでいいんですけれども、アメリカとの同盟関係を前提とする場合にも、
 やはり国家としての安全保障に関する枠組みと言うものは、それなりに構築してこなければいけなかった。

 ところがその部分も放置してきた。
 だから安倍さんはやはり、これからお話いたしますように、同盟関係を結ぶ以上集団的自衛権の行使と言うものについては、
 きちんと向き合わなければいけない、ということで行使を限定的ではありますが「容認」したわけであります。

 で、これはですね、私共の立場で言いますと、ほんとに戦略の基本を言ってるんです。
 古代中国の戦略の書「孫子」というのがあります。
 孫子の様々な言葉の中で有名なものを1つ。
「巧遅は拙速に如かず」というのがあります。
 つまり、どんなに時間をかけて丁寧に仕上げたものでもタイミングを逸してしまったら何の価値も無い。

 孫子は元々戦争の教科書です。
 今はビジネスの教科書にも使えるようなものです。
 最も優先しなければいけない目標を迅速に達成をする。
 当然、雑な部分は残ります。
 しかし一番大事なのは国家国民にとって「安全」ですから、安全を確保するための枠組みを素早く作る。
 その安全の枠組みの中で時間をかけてやり残した部分を丁寧に仕上げていく、これが法律制度の議論であります。

 だから今、国会で行われている議論と言うのは、時間をたっぷりかけてやっている。
 その意味では賛成反対を超えて高く評価を申し上げたいと思っている。
 ですからやはり、世界に通用するレベルの議論に、その辺を持って行って頂きたい、そう思うわけであります。
 で、とにかくこの集団的自衛権についても日本的な議論を整理しようと言うのが私の立場なんです。

 よくですね、マスコミの皆さんには失礼な言い方をして嫌われているんですが、
「小川さんは集団的自衛権に賛成ですね?」そこから来るんですね。
 で、「賛成ですか、反対ですか」って来る。
 何のために「賛成するか、反対するか」という前提が無いんです!どこに行っても!

 国家国民の安全を図るための選択肢は、例えば防衛力整備一つとっても、選択肢は現実的に2つしか無い。
 片方を選べばこれは集団的自衛権の行使と言うのは前提条件になる。
 片方を選べば集団的自衛権なんて言葉を使わなくて済むようになる。
 どっちなのですか?って話なんです。

 だから集団的自衛権の言葉なんて使いたくなければ、同盟関係を解消すればいい。
 そして独自に防衛力を整備すればいい。
 ただ実務家の立場で申し上げますと、今のレベルの安全を独力で実現しようとすれば、やはり大変な負担に耐える覚悟が必要だ。
 これは防衛大学校の2人の教授が3年前に試算をしたものが本に出ております。
 
 これは今のレベルの安全を日米同盟抜きにやろうとした場合、年間の防衛費は大体23兆円くらいかかるとなっている。
 これにいろんな問題が加わってくるわけでありますか、それ1年で済むわけじゃないんです。
 10年20年とやり続ける中で、防衛費を圧縮できるかどうかの段階に差し掛かる。
 その間の負担に耐える覚悟が日本国民にあるのか?ありません!

 とにかくそれくらいの負担をね、腹くくって受け入れるような国民性であれば、昭和30年くらいまでにやってるんじゃないですか?
 日本人はですね、頭いいですからとにかく経済的な発展を追求するために日米同盟を使おうとしてきた。
 そうであればもう1つの選択肢、日米同盟を活用するというのがいいし、これが現実的だということを申し上げたい。

 日米同盟は5兆円未満の防衛費のほぼ枠内で維持されている。
 アメリカと言う国が世界最高の能力を持っている国である。
 その国との同盟関係は、やはり世界最高の安全をもたらしてくれている。
 費用対効果に優れている、という話なんです。

 そういう中でですね「アメリカの属国みたいだ!」って、これは日本人が悪いんです。
 これから申し上げますようにアメリカから見て最も対等に近い唯一の同盟国は日本なんです。
 ところが日本の議論が、学会もマスコミも国会も含めて一般論で終始している結果、アメリカに負い目を感じるような格好になっている。
 これが問題なんです。

 とにかく属国のようにみられないで、アメリカからも1目も2目も置かれるような格好で日本の安全を確保し、
 平和主義を追求していく上でも日米同盟というのは、極めて良い選択肢だと思います。
 
 ただその場合、同盟関係を選ぶと言うのは相互防衛が前提であります。
 相互防衛というのは、集団的自衛権の行使が前提になるということなんです。
 ただですね、個別的自衛権は自分の国の安全を自分の国の軍隊で守る権利。
 集団的自衛権は自分の国の安全を同盟国などの軍事力で守る権利。
 いずれも自分の国の安全が先なんですよ?!
 退嬰だとかね、他の国の戦争だとかいうことをね、言ってますが、自分の国の安全なくして他の国の戦争に手を貸すなんてことはあり得ない。

 もう1つ日本の議論が一般論で終始しているのは、とにかく同じような姿かたちの軍事力を日本があたかも持ってるかのような錯覚のもとに、
 アメリカを助けにいけないのは肩身が狭い、なんて言う。
 しかしね納税者の立場で考えてください。
 とにかく日本の軍事力と言うのはドイツと同じで、戦後、再軍備の過程で連合国に規制をされてきている。
 だから自立できない構造なんです。
 だから国家的な戦力投射能力は逆立ちしても出てこないんですよ。

 外国を軍事力で席巻しようとしても出来ないんです。
 だから日本が同盟関係の中でアメリカに「あてにしてもらっていいよ」と言うことが出来るのは、
 日本列島と言う戦略的根拠地を提供し、日本周辺が戦争状態でない場合には自衛隊で守っていると言う役割分担なんです。
 日本列島に何か所米軍基地がありますか?公表されてますよ?
 84か所。
 あと自衛隊が使っていいとされている日米共同使用施設は50か所。
 134か所が日本列島に乗っており、アフリカ南端の喜望峰までの範囲で行動する米軍を支えている。

 これ会社に例えるとですね、本社機能が置かれているんです。
 アメリカは他の同盟国は支店か営業所のレベルなんです。
 で、日本の代わりを出来る国が無い。
 だからアメリカは一貫して日本でナショナリズムが頭をもたげて、日米同盟を解消することに対してずっと懸念をしてきている。

 これ外交文書が機密扱い解除されたの見りゃ一目瞭然じゃないですか。
 その辺をね、アメリカから見ても最も対等に近いという同盟国であるということが、非対称的であるけれども明らかなんです。
 アメリカ側と話をしていても、それを否定したり反論受けたことはありません。
 それを我々は税金の使い道について、きちんと見ているかどうかの話なんです。

 それをわからずに国会の質問が、どこが何をされたかわかりませんが、耳で聞こえてきたのを見て「あれ?」と思った。
 アメリカを攻撃している国が日本を攻撃していない。日本を攻撃しないと言ってる。
 その時でも集団的自衛権を行使するのか?という質問が聞こえてきました。
 
 これは一般論ではそう言うこと言えるんです。
 でも税金の使い道について国会議員として責任を持っていれば、アメリカの戦略的根拠地、本社機能が置かれている日本列島を攻撃しないで、
 アメリカを攻撃する、ということは無いんです。
 だからそう言う議論は1回整理して頂く。時間をかけて議論する中でやって頂きたいと思っております。

 そういう中で例えば日米同盟と言うのは、世界最高レベルの安全を日本に提供していると言うことで言えば、抑止力としてこれに勝るものは無い。
 そういう中で例えば東シナ海についても、中国は極めて抑制的に動いている。
 南シナ海とは戦略的に差別化している。
 これ中国の将軍たちが私に言うくらいです。
「気を使ってるんですからわかってください」。

 だからこれ、尖閣諸島で領海侵犯している中国の公船、白い船も、これ1隻の例外もなく固定武装なし。
 武装しないんです、スッポンポンなんですよ。
 だからその辺はきちんとわかったほうがいい。
 
 そういう中で抑止力と言うと「沖縄の海兵隊は抑止力じゃない」とかね、いろいろ言うけれども、
 沖縄の海兵隊、地上部隊は尖閣諸島、あるいは台湾海峡有事において、中国が行使しうる現実的な"斬首戦"というのがあります。
 首を切り落とす。
 弾頭攻撃、キャビテーションって言うんですが、弾道ミサイルなどて台湾の政治経済軍事の中枢を叩いておいて、混乱の中で傀儡政権を樹立する。
それを半日か1日でやってのける。
 そしてそこに国連は常任理事国、中国の拒否権発動もあって介入できない。
 国際社会が介入できない中で、台湾国内で内戦状態が生まれ、既成事実化していく。

 それに対する唯一の抑止力は沖縄海兵隊なんです。
 1000人の地上部隊しか1時に投入できませんけども、これは早い場合では2時間で中国軍とぶつかります。
 この1000人とぶつかることはアメリカ合衆国との全面戦争を意味するから、中国はためらわざるを得ない。
「ためらわせる」から抑止力なんですよ?!
 だから今の議論をきちんと進めていく中で、日本の抑止力と言うのは格段に向上すると申し上げていいと思います。

 そういう中で「歯止め」の問題が常に気にされますが、法律で歯止めをかけると言うのは当然、国家としてあっていいんです。
 ただそういう中で私はもうちょっと大枠の話をします。

 歯止めと言えるのは国連憲章であり、集団的自衛権であり、自衛隊の戦力投射能力無き軍事力である。
 これ全部歯止めなんです。
 国連憲章はですね、とにかく国連憲章の精神と齟齬をきたすような行動を米軍が取る時には、やはりそれを抑制させる、というような機能があります。
 それを使う国があるかどうかという話なんです。
 
 集団的自衛権もそうです。
 例えばドイツは西ドイツの時代、再軍備する時に、集団的自衛権が行使されている中でしか個別的自衛権の行使をしてはならないと封じられた。
 一貫してその状態。
 つまりある国が単独で個別的自衛権を行使することに対する歯止めになっているんです。
 
 これはアメリカも例外ではありません。
 湾岸危機の時、アメリカのベーカー国務長官は同盟国など説得して回った。
 同盟国、全部Noですよ。値切るんです。とにかく半値くらいまで値切って協力をする。
 アメリカは単独行動に近い格好で軍事力行使したかったけども、それの半分以下の軍事力行使しか出来ていないと言える。
 この「歯止め」。

 先ほど来から申し上げましたように、海を渡って外国を軍事力で席巻することのできない構造の自衛隊。
 これも歯止めであります。
 だから「後方支援」ということがいろいろ議論となりますけども、出来ること、出来ないこと、があって、
 出来ないことの方が圧倒的に多いんです。軍事組織として。
 それも歯止めの1つであることをご認識頂きたい。

 最後に申し上げておきたいのは、日本でしか通用しない議論から生まれてくる法律や制度で、
 自衛隊、海上保安庁、警察の手足を縛らないでほしい。
 彼らが向き合わなきゃいけない相手はフリーハンドなんです。
 
 だからグレーゾーン事態で海上保安庁と警察の特殊部隊、全部かき集めて投入しても、10人から20人の向こうの特殊部隊に向き合った場合、1時間くらいで全員死にます。
 その辺をちゃんとわかった上で議論を進めて頂きたい」

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