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続・仲井真氏「良い正月」で

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テレビコメンテーターとして軽妙な語り口で人気のあった評論家・竹村健一氏は、数多くのベストラーの出版で知られる文筆家であったが、テレビ・メディアついて興味深い発言をしている。

「テレビで意見を述べる場合、視聴者は発言内容の10%程度しか理解しない。 残りは発言者の語り口、見た目の印象など発言内容と無関係な要素で発言者を受け入れるか否かの判断にする」(概略)というのだ。

ざっくり言えばテレビでの発言は話の内容より見た目の印象が優先するというのだ。

テレビを利用した選挙の先駆けといわれるのがアイゼンハワー大統領の後任を争った「ケネディvsニクソン」の米大統領選だと言われる。

史上初めてのテレビによる生討論で、2人の勝敗は決定的となった。

テレビの特性を熟知したケネディ陣営は見た目の印象にも配慮し、ケネディ候補は話し方のトレーニングの他に薄化粧をして登場したが、弁護士出身でアイゼンハワー大統領の副大統領も務めた実務家のニクソンはトークの内容を重視しスッピンで登場した。(当時の常識で男がスッピンでテレビに出るのは当たり前だった)

では当日テレビを見た有権者の反応がどうだったか。

見た目も若々しく、身振り手振りで弁舌さわやかな青年政治家を演じたケネディに対し、一方のニクソンは正確を期すため時々メモを見る脂ぎった中年男の印象をテレビに映され、その生まれつき悪役面とあいまって「正義の男ケネディvs悪役ニクソン」の印象を視聴者に焼き付けた。

テレビ討論の世論調査の結果、討論は圧倒的ケネディの勝利とし、実際の選挙もその通りでケネディが勝利したのは言うまでもない。

その後、2人のテレビ討論を文字お起こししたら、討論の内用そのものはニクソンの方が圧倒的に勝っていたという。

竹村健一氏は「ケネディvsニクソン」のテレビ討論を検証して独自の「テレビメディア論」を展開したと推測する。

さて竹村氏の「メディア論」を今回の沖縄知事選に当てはめるとどうなるか。

立候補者4氏の公開討論会を見た印象で翁長氏と仲井真氏両人の寸評をこう述べた。

翁氏⇒多弁だが空虚

仲井真氏⇒現実主義者の実務家

我が寸評ながら言い得て妙だといわざるを得ない。

翁長氏の場合、どんな回答不能な質問を受けても自信満々「0・6%の地域に74%・・・」などの常套句を織り交ぜ煙に巻くが、結局何一つ質問には答えていない。

しかし映像でこれを見た有権者は「自信満々の有能な人物」という印象をもつ。

一方の仲井真氏は新聞に言葉尻を捕らえられるのを恐れてか、言葉を選び選び話す姿は極めて印象が悪い。まるで悪役だ。

特に、昨年12月26日の沖縄2紙社説で「「金で沖縄を売る」などと罵詈雑言を浴びせられた直後の27日の埋め立て承認の発表会会の映像は・・・・

見るに耐えない。

まるで内容を理解できない小学生が意味不明の文章を読まされているといった印象。

この映像が「金で沖縄を売って、何がいい正月」だといったメディアの印象操作に益々拍車をかけることになる。

この時点で知事選の勝敗が決まったといってもいいくらいだ。

改めて当時の動画を紹介する。

動画】 仲井真知事 辺野古埋め立て承認記者会見2013年12月27日 

 仲井真弘多知事が27日午後3時すぎから那覇市の知事公舎で行った記者会見の動画を公開します。知事は、政府が米軍普天間飛行場の移設に向けて申請した名護市辺野古沿岸部の埋め立てを承認したと発表しました。

                ☆

その後仲井真氏は「よい正月」についての誤解を解く様に何度も試みるが、当初から仲井真氏を不倶戴天の敵と看做し攻撃の手を緩めない沖縄2紙に対し、誠実に対応することの愚かしさを悟ることになる。

沖縄2紙に対して重大な覚悟を持つことになる。

そして3月の県議会で、居並ぶメディを前にして次のように発言した。

「(沖縄2紙は)特定の団体のコマーシャルペーパーだから購読しない」

地元有力紙を前にしてこのように挑戦状を叩きつけるということは、並々ならぬ決意の元の発言だったのだろう。

その瞬間仲井真知事は仮に自分が3選を狙って立候補するような場合でも、沖縄2紙と真正面から対決して勝ち抜く覚悟をしたのだ。

実際はどうだったか。

大将の仲井真知事が覚悟を決めたにもかかわらず選対本部の司令官たちは自分が新聞に睨まれ政治生命を失うのを恐れ、最後まで新聞のご機嫌取りを重要な戦術とした。

そのため情報が記者を通じて翁長陣営に筒抜けだったとの話も聞いた。

仲井真氏が覚悟を決めたのに周辺の指揮官たちに2階の梯子をはずされた状態の仲井真氏は裸の王様の状態で選挙戦を終えることになる。

これでは仲井真氏は最初から負けていたのも同然である。

だがこう考えることもできる。

「悪事」(沖縄を売ってよい正月)が千里を走った選挙で、仲井真氏に26万表も集まったということは、逆に言えば沖縄メディアを総動員した「悪役仲井真」の印象操作に乗らなかった有権者が26万人もいる、ということ。

沖縄もまだ捨てたもんじゃない。

そんな気がする今日この頃である。

【おまけ】

仲井真知事が出馬を決意し、公約発表した10月19日の記者会見でも「いい正月」が質問にでた。

 

知事選、仲井真氏が公約発表 会見一問一答2014年10月19日 

 -政策集に埋め立て承認は苦渋の選択だったとある。行政手続きとしての自動的承認ではなく、政治的判断だったということか。
 「公有水面埋立法上、県知事に裁量の余地、幅はないに等しい。苦渋の選択というのはいろんな面があり、普天間が動かない状況を放っておけるのかということも選択だ。基地の過重負担の中で辺野古に移るということに、もろ手を挙げて大賛成というまでにはならないだろう。久辺三区など周辺の人たちは条件付きとはいえ、大勢が受け入れを拒否はしていないが、苦労をお掛けするという気持ちは私は当然持っている」
 -昨年末の「いい正月」発言でどう誤解が生じたのか。
 「僕らの年代では12月末に事が終わるときに『いい正月をお迎えください』と言うのは当然の話だ。そして、政府の予算原案が決まった日で、内容が良かったということで『いいしょうがちでーびる』と素直に言った。しかし、その2日後の埋め立て承認と混同されてしまった観があった。政府予算への気持ちを言ったことで、いろんなことに絡めないでほしいと一度言いたかった」
 -辺野古移設か固定化かという議論を批判してきたが、今はそういう考えか。
 「誤解されるが、県外が早いとは言ったが、県外にと一つだけ言ったわけではない。そういう中で米国の政府関係者や安全保障の研究者と議論してきた経験からすると、その恐れは極めて強いという感じは持っている」


 悪意の塊のような新聞記者にいくら誠実に応えても馬耳東風、彼らの悪意に微塵の陰りも見なかったことは、その後の沖縄2紙の常軌を逸した報道を見れば明らかである。

今回の沖縄知事選はメディアが恥を忘れて支援する候補者に一方的に肩入れした「犯罪的選挙」として県政史上大きな汚点を残すことになるだろう。

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