八重山教科書問題で4月17日きょう、文部科学省に呼ばれ、国是正要求に応じない理由や現状を説明するよう求められた竹富町の慶田盛教育長はあらためて違法性はないと訴えました一方、文科省は今後の竹富町の判断次第では違法確認訴訟も有り得るとしています。
4月17日の面談に、竹富町の慶田盛教育委員会教育長は「全く理解してもらえない。私たちは持ち帰って慎重に検討する。これだけしか答えることができない状況。」だと述べました。
面談で竹富町に違法性はないと訴えた慶田盛教育長に対し、担当した文科省の前川初等中等教育局長は「文科省としてどんな説明を受けても違法なものは違法だ」とあらためて是正要求に応じるよう求めました。
また、文科省は、現在、国が違法状態としている竹富町の状況を打開する方策として育鵬社を採択し、現在使っている東京書籍を副読本として使用するよう求めました。文科省は今後、違法確認訴訟を起こすかどうかは今後の竹富町の判断を見て検討するとしています。
一方、県教育委員会は1月16日の定例会で竹富町の単独採択の意向を尊重することを確認。今後、各市町村の教育委員会に意向調査を行ない5月21日にも教科書採択地区を再編することを決めました。諸見里県教育長は竹富町も文科大臣からの牽制がありますし、いろいろ吟味したうえでの結論。県としてはどうしてもその結論を尊重せざるを得ないと思います」と述べました。
県教育委員会の採択地区再編の動きを受けて竹富町と同じ八重山地区で教科書を採択してきた与那国町が2015年度、単独採択する意向であることがわかりQABのインタビューに与那国町の崎原教育委員会教育長は「竹富町のわがままを認めるなら石垣を含めてみんな単独になるんじゃないかということです。県はこれからの地域のこの地区の子どもたちの教育に相当混乱を巻き起こすはずですよ」と答えています。
諸見里県教育長は「文科省には新学期が始まって教科書を変えるような混乱だけは避けてほしい」と話しています。
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竹富町の教科書問題 教育長報告に2教科書併用を提案、文科省 日本経済新聞 2014/4/17 12:18 沖縄県竹富町教育委員会の教科書採択をめぐる問題で、同町の慶田盛安三教育長は17日、文部科学省の要請に応じて同省を訪れ、前川喜平初等中等教育局長に経緯を報告した。問題を巡り、竹富町が同省に報告するのは初めて。竹富町は石垣市と与那国町でつくる採択地区協議会が選んだ中学の公民教科書を「保守色が強い」として拒否し、2012年度から別の教科書を使用。同省は教科書無償措置法に違反するとして是正要求したが、同町は応じていない。
同省は「地区協議会の教科書を採択したうえで、町が選んだ教科書を副教材として使ってはどうか」と解決案を提示。慶田盛教育長は面会後の記者会見で「持ち帰って検討するが、(2つの教科書の併用は)子供に説明しにくい」と話した。
是正要求を受けた自治体が事態を改善しない場合、国は地方自治法に基づき違法確認訴訟を起こせる。前川局長は面会後、「提案への竹富町の対応をみて判断したい」と述べた。
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前川局長は面会の冒頭で「いまだ是正のための措置が講じられていないことは遺憾。詳しくご報告をいただきたい」と求めた。(読売新聞)身の程知らぬ噛み付き猿の慶田盛氏は大きな勘違いをしている。
慶田盛氏は「(独自採択は)違法ではないと説明した」と言うが、
事情聴取は竹富町が「違法か違法でないか」を議論する場ではない。
竹富町は、既に国地方係争処理委員会への不服申し立て審理を断念しているからだ。
ということは法律上竹富町は「違法である」と認めたことになる。
さらに慶田盛教育長は同町が今後、共同採択から離脱し単独採択に切り替える方針も説明した。
だが、前川局長は共同採択が望ましいとの意向を示したという.(毎日新聞)
来年施行の改正教科書無償措置法に従って単独採択にしたからといって、現行法で「違法である現状」が帳消しになるわけではない。
>慶田盛教育長は面会後の記者会見で「持ち帰って検討するが、(2つの教科書の併用は)子供に説明しにくい」と話した。
そりゃそうだろう。
慶田盛氏は過去に、育鵬社版は戦争賛美だと批判し、「(戦争賛美の)育鵬社の教科書を子どもたちに指一本触らせない」と公言。 憎悪を露に育鵬社版教科書を排斥した経緯が有るからだ。
いまさら「戦争賛美の育鵬社版教科書を併用する」などとは、子どもたちの手前、口が裂けてもいえないはずだ。
では竹富町教育委員会の中で、育鵬社版公民教科書と東京書籍版公民教科書を比べ検証した人は果たして何人いたのか。
ほとんどいなかったと断言できる。
なぜなら育鵬社版教科書の何処を読んでも「戦争賛美」に相当する記述は見当たらないからだ。
以下は八重山教科書訴訟、本日判決が下りる!2012-12-26 よりの抜粋である。
<竹富町が、育鵬社版教科書に反対する問題点は「尖閣諸島の記述と自衛隊の記述に集約される。
では彼らが問題だと指摘する部分を彼らが推薦する東京書籍版教科書と比較してみる。
「尖閣諸島」の記述
■育鵬社 沖縄県八重山諸島北方の尖閣諸島は、日本の領土です。 しかし中国は1970年後半東シナ海大陸棚の石油開発の動きが表面化するに及びはじめて尖閣諸島の領有権を問題とするようになりました。 ただし、中国が挙げている根拠はいずれも領有権の主張を裏付けるに足る国際法上有効な根拠とはいえません。
■東京書籍 沖縄県先島北方に位置する尖閣諸島は日本の領土ですが、中国がその領有を主張しています。
【両者の記述の相違】
ポイントは、わが国の主張である「尖閣諸島に領土問題は存在したい」という基本方針に沿った記述かどうかである。
育鵬社版は中国の領有権主張の根拠を完全に否定しており、「領土問題は存在しない」に沿った記述である。
一方の東京書籍版は日中両国の領有権の主張をそのまま併記してあり、これでは尖閣諸島をめぐって日中両国が領有権で争っているという記述になる。
その後中国人の尖閣への強行上陸などがあり、中国の思惑通りに「領有問題が存在する」という状況になった。 つまり八重山教科書問題で沖縄2紙や竹富町教委、県教委等が東京書籍版をごり押ししたことは、中国に対してエールを送るという結果になった。
「尖閣は中国の領土である」と中国の主張を記述した教科書の採択を、沖縄2紙を筆頭に沖教組や県教育庁が熱烈支持していると知った中国がどのように受取るか。
「日本帝国主義に侵略され差別を受けている沖縄住民(特に八重山住民)は、中国の援軍を待っている」などと誤ったメッセージで受取る可能性もある。>
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結局竹富町教委は過去に自分が吐いた言動に縛られ、否応なしに文科省の起す訴訟の被告の座に引きづり出される羽目に陥るだろう。
その際、竹富町を是正指導するどころか、逆に違法状態に扇動した県教委の責任も問われることになるだろう。
22日には県教育長が文科省の事情聴取を受けるが、その結果によっては県教委も竹富町教委と同罪として被告席に引き出される可能性だって有りうる。
>県教育委員会の採択地区再編の動きを受けて竹富町と同じ八重山地区で教科書を採択してきた与那国町が2015年度、単独採択する意向であることがわかりQABのインタビューに与那国町の崎原教育委員会教育長は「竹富町のわがままを認めるなら石垣を含めてみんな単独になるんじゃないかということです。県はこれからの地域のこの地区の子どもたちの教育に相当混乱を巻き起こすはずですよ」と答えています。
崎原与那国町教育長が懸念するとおり、県が竹富町教委の我ままを許したら、沖教組が介入による混乱は目に見えており、一番被害を受けるのは子どもたちということになる。
>諸見里県教育長は「文科省には新学期が始まって教科書を変えるような混乱だけは避けてほしい」と話しています。
新学期が始まろうが終わろうが、」「違法状態」のままで教育を続けるわけには行かない。
今からでも遅くないから即刻是正指導するのが県教委の務めではないのか。
【追記】08;35 民主党政権時のツケ? 竹富町教科書採択問題 法廷闘争に発展も2014.4.17 19:15教科書採択をめぐり、17日に行われた沖縄県竹富町教委と文部科学省との話し合いは、平行線をたどった。違法状態を解消するため国の是正要求に従うよう求める文科省に対し、あくまで「違法ではない」と主張する竹富町教委。見解の食い違いの背景には、民主党政権時の国の不適切な対応も影響しているようだ。
「民主党政権では認められていた。中川正春文科相も当時、違法ではないという判断だった」
今回の対応について文科省への説明を終えた竹富町の慶田盛安三(けだもり・あんぞう)教育長は17日、記者会見でこう述べ、国の是正要求に従わないことの正当性を訴えた。
竹富町は平成23年8月、石垣市や与那国町とつくる八重山採択地区協議会が選定した育鵬社の中学公民教科書を採択せず、民間の寄付で配布された東京書籍の教科書を使用している。
これに対し当時の民主党政権は、採択地区内で同一の教科書採択を定めた教科書無償措置法に違反するとの見解を示す一方、中川文科相が国会で「町が独自に教科書を購入し、生徒に無償配布することまで法令上禁止されていない」と答弁するなど、竹富町の対応を黙認してきた。
平成24年末に安倍政権に代わり、教育現場での違法状態を解消する方針が打ち出されたが、竹富町教委は今も民主党時代の文科相答弁などを盾にして、国の是正要求に従っていない。「民主党時代のツケが、いまだに響いている」と、文科省幹部の一人は話す。
慶田盛教育長から説明を受けた文科省の前川喜平初等中等教育局長はこの日、「どのような理由があろうと、違法なものは違法だ」との認識を改めて示した。その上で、まずは育鵬社の教科書を採択して違法状態を解消し、東京書籍は副教材として活用してはどうかと代案を提示したが、慶田盛教育長は「持ち帰って慎重に検討する」と答えるにとどめた。今後も竹富町が国の是正要求に従わず、国地方係争処理委員会に審査の申し立てもしない場合、文科省では違法確認訴訟の提起も視野に、対応を検討することになる。
前川局長は「是正に向けた竹富町の今後の取り組みを見た上で、訴訟について判断したい」との見解を示した。これに対し、慶田盛教育長は「訴訟を避けるに越したことはないが、訴えるというなら、応じるしかない」と強気に語った。
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>「民主党政権では認められていた。中川正春文科相も当時、違法ではないという判断だった」
とんでもない。
民主党政権でさえも竹富町は「違法状態」という判断だった。
>当時の民主党政権は、採択地区内で同一の教科書採択を定めた教科書無償措置法に違反するとの見解を示す・・・
当時の民主党だって無償措置法を踏みにじる好意は違反だとの見解だった。
>一方、中川文科相が国会で「町が独自に教科書を購入し、生徒に無償配布することまで法令上禁止されていない」と答弁するなど、竹富町の対応を黙認してきた。
ただ、「町が独自に教科書を購入し、生徒に無償配布すること」を教科書ではなく副教材という解釈で「それまで法令上禁止されていない」という見解を示したに過ぎない。
【おまけ】
罰則規定がないからといって教員の違法な政治活動を看過してきたことが異常であった。
違法行為はビシビシ罰しなくては法治国家としての規律を保つことが出来い異常な国が現在の日本である。
教員の違法な政治活動「罰則必要」 文科相が国会答弁 朝日新聞 2014年4月17日00時33分
下村博文文部科学相は16日の衆院文部科学委員会で、教員の違法な政治活動に対する罰則の新設が必要との認識を示した。教育委員会制度を見直す改正法案の審議でふれ、「政治的中立性が教育現場で担保されていることを示すことも必要」と述べた。
義家弘介氏(自民)への答弁。下村氏は教育の政治的中立性が指す内容について、「多数の者に強い影響力を持ちうる教育に、一党一派に偏した政治的主張が持ち込まれてはならない」と述べ、「(自治体の)首長や教職員組合という主体を問わない」と主張した。
下村氏は野党時代の2010年、教員が違法な政治活動をした場合に「3年以下の懲役か100万円以下の罰金」を科せるようにする教育公務員特例法改正案をみんなの党と共に国会に提出したが、12年に廃案となった。この日、議員提案による同法改正の必要性を指摘した。
同法は公立学校教員の政治的行為を制限する一方、違反しても刑事罰は受けないとする。
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