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NHKを騙した「日本のベートーベン」

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籾井、百田、長谷川とNHKの幹部の「不適切発言」で、反日勢力が任命責任を根拠に安倍政権に揺さぶりをかけているようだが、「放送法の遵守」「個人の思想信条は自由」などと軽くいなされ、空振りに終わる様相である。

民主党は、彼らを国会招致し事情説明の要請をしているようだが、国会中継が放映される時間帯に国民注視の下堂々と行ってほしい。

この問題で、各メディアは籾井氏の「従軍慰安婦の強制連行」や百田氏の「南京大虐殺」の本質的内容にはあえて立ち入らず、専ら発言したこと自体が問題であるかのような報道をしているが、結局これは彼らの金科玉条である「言論思想の自由」を封殺する自縄自縛に陥ることになる。

今回の問題は既に次の2点で解決済みのはずだが、売られた喧嘩は買うべきである。

ひょっとしたら反日メディアの正体を国民の前に晒す絶好の機会かもしれない。

1)長谷川氏は朝日新聞の取材に「追悼文は個人の活動で経営委員とは無関係。野村氏と面識はないが、著述を読んで非常に重要な問題提起をしていると思った」と説明。言論機関である朝日新聞社内で野村氏が拳銃を発砲した行為も「メディアに対するテロや圧力でなく、精神的な意味を見いだすべきだ」と話している。

2)放送法は、経営委員が個人の思想や信条を公にすることを制限していない。NHK経営委員会事務局は「個人の信条に関わることで、コメントする立場にない」としている

 

 NHK幹部の一連の「不適切発言」に続いて、今度は、とんでもない「捏造事件」がNHKを直撃している。

「日本のベートーベン」にゴーストライターがいたという衝撃的ニュースだが、一般の人が騙されるのはともかく、音響・音楽関連の専門家を揃え、自身もN響という日本最高のオーケストラを有するNHKが「日本のベートーベン」の詐欺話の先棒担ぎをしていたとなると、問題は簡単ではない。 

自身もNHKに在職し、番組制作の実情に詳しい経済学者の池田信夫氏が「NHKは本当にだまされたのか」と題する興味深いエントリーをしているので全文紹介する。

 

2014年02月06日16:33

NHKは本当にだまされたのか

【動画】佐村河内守さん、作曲は別人だった。NHKスペシャル検証動画


週刊文春の記事によれば、佐村河内守の話は100%嘘だった。ゴーストライターの新垣隆氏がきょうの記者会見で事実関係を認めたので、これは詐欺である。とすると奇怪なのは、こんな明らかな嘘に本当にみんなだまされていたのかということだ。

特に罪が重いのは、NHKスペシャルを1本つくってしまったNHKである。番組1本まるごと嘘というのはNスペ始まって以来で、昔のムスタンを上回るスキャンダルだ。これを提案したのは古賀淳也というフリーのPD(ディレクター)だが、彼はTBSに勤務していた5年前から佐村河内に取材していたという。

新垣氏もいったように、彼の身近な人は彼の耳が聞こえることは知っていたので、古賀氏も当然、全聾が嘘だということは知っていたはずだ。とすると、残る可能性は二つである。 古賀氏は佐村河内の話がすべて嘘だと知った上で、だますつもりでNHKに持ち込んだ。 佐村河内の全聾が嘘だとは知っていたが、作曲は彼がしたと思っていた。 1だとすると、古賀氏は佐村河内の共犯者であり、NHKは被害者だ。この場合もカメラマンなどは気づくはずだが、佐村河内が徹底的に演技すれば、だまし通すことは不可能ではない。

ありそうなのは2である。コアの話は信じていたが、全聾は「日本のベートーベン」という演出のつもりだったかもしれない。この場合、NHK側のCP(プロデューサー)がどこまで事情を知っていたかが問題になる。Nスペは放送までに100人近くが試写を見るので、

  (2a)誰も気づかなかったとすれば、NHKの品質管理に重大な欠陥がある。
  (2b)誰かが感づいて見逃したとすれば、彼も共犯者だ。

常識的には、あのクサイ演技に誰も気づかないとは思えないので、2bの疑いが強い。NHKは今、古賀氏を査問しているようだが、査問すべきなのは試写を見た(Nスペ部長を含む)全員である。ちょうど今週のメルマガでも書いたのだが、NHKの取り柄は品質管理が厳重なことだけなので、そこにこういう重大な欠陥があったとすれば、その存在意義が疑われる。

さらに本質的な責任があるのは、佐村河内を絶賛した三枝成彰氏などの音楽家だ。新垣氏は「マーラーのコピーだ」と認めているので音楽的には価値がないのに、プロが変なお墨付きを与えると、あとはチェックがむずかしい。古賀氏もそこでだまされ、全聾ぐらいの小さな嘘は見逃そうと思ったのかも知れない。

情報過剰のネット社会で、こんな幼稚な嘘が18年もばれなかったのは驚異である。畑村洋太郎氏のいうように「ありうることは起こる」のだ。                                 ☆  佐村河内氏の耳が聞こえるか否か聴力のは。この問題の重要ポイントであるが、佐村河内氏の弁明を聞くまで軽々に結論付けしにくい。  
だが、常識で判断しても日本最高の音響関連設備とその道の専門家をそろえたNHKが唯々諾々と、「詐欺師」に騙されるとは考えにくい。  
仮にNHK側が「日本のベートーベン」のために、「知っていながら知らないそぶり」で「NHKスペシャル」を制作していたとしたら、これこそ国営放送が放送法を根底から踏みにじったことになる。  
似たような例は民放各局も「赤信号皆で渡れば・・」の馴れ合いで日常茶飯事で見られること。   一部報道によるとクラシックの専門家や演奏家の間にはゴーストライターの存在が噂されていたという。  
民放各社も「日本のベートーベン」の秘密を知りながら、あえてこれを伏せて放映していたとしたら、民法各社にも巨大ブーメランが直撃することになる。  
 佐村河内と新垣両氏は本人たちの意図せざる結果として、捏造体質を持つテレビの浄化に大きな一石を投じたことになるのかも知れない。

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