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23日午前10時45分頃、宮城県石巻市・金華山の東方約330キロの日本の排他的経済水域(EEZ)に中国の海洋調査船がいるのを、海上保安庁の巡視船「やしま」が確認した。
第2管区海上保安本部によると、調査船は一定方向に向かって進んだり止まったりを繰り返していた。巡視船からの無線による照会に対し、調査船は「日本から200カイリ(約370キロ・メートル)離れた公海上で、海洋環境調査のため採水を実施している」と回答したという。
巡視船が「我が国の排他的経済水域内であり、事前の同意のない海洋調査は認められない」として、繰り返し中止を求めたところ、調査船は間もなく向きを変え、午後2時31分頃、同水域の外に出た。
海上保安庁の発表では、調査船は中国水産科学研究院所属の「NAN FENG(南鋒)」(総トン数1537トン)。同庁によると、中国の海洋調査船が太平洋側の日本のEEZ内で同意なく海洋調査をしているのが確認されたのは、記録が残っている2006年以降では初めてという。
(2011年6月23日18時18分 読売新聞)
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菅首相が慰霊の日の戦没者追悼式に参加のため沖縄に向かっている丁度その頃合を狙ったように、中国の海洋調査船が東日本大震災の直撃を受けた石巻氏の沖合い330キロのわが国のFEZに出没した。 中国の海洋調査船がわが国の太平洋側のFEZを同員なく調査活動したのは今回初めてという。
中国は、南シナ海ではベトナムとチキンレースを展開していたが、22日に中国巡視船が南シナ海を通って、シンガポールに寄港し、ベトナムに無言の圧力を加えていたはずだ。
中国の獣道は南シナ海から東シナ海、いや日本の太平洋側に移ってきたのか。
米国海軍はベトナムを支援し共同演習をするだけではなく、「2プラス2」会議ではクリントン米国務長官と松木外務相が揃って中国の南シナ界での威圧的行為を批判していたはずだ。
ところが驚いたことに、中国の巡視船がシンガポールに向かう直前の19日、20日、チキンレースの真っ最中のはずのベトナムが中国とトンキン湾で、仲良く合同演習をしていたと言うのだ。
【北京=大木聖馬】中国国防省は22日、中国とベトナムの海軍艦隊が19〜20日、ベトナム北部沖のトンキン湾で合同巡視活動を行ったと発表した。
ベトナム艦艇は中国の南海艦隊司令部がある広東省湛江を友好訪問し、24日まで交流活動などを行うという。合同活動や交流は、両国が領有権を巡り対立する南シナ海での緊張緩和につなげる狙いもあるとみられる。
(2011年6月23日18時04分 読売新聞)
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かつて当日記は六カ国協議 「東アジアの情勢は奇奇怪怪」で次のように書いた。
<◆ 味方と思っていた国が敵国と手を結ぶ。
これを突然知らされたら衝撃を受ける。
およそ70年ほど前、ナチス・ドイツは、日独共同の敵と思われていた共産・ソ連と突然「独ソ不可侵条約」を締結した。
「欧州の情勢は奇奇怪怪」の名(迷)文句を残して内閣総辞職をした平沼騏一郎首相を現代のメディアは笑えない。
外交の場の駆け引きはメディア報道では見えない部分も多い。
六カ国協議で、同盟国アメリカは当初米朝の二国協議には応じないと強気だったのが二国協議どころか二国合意までしてまい、挙句の果ては凍結資金まで解除してしまう。
敵と思っていた北朝鮮と簡単に仲良くするなんて。
それはないですよ、アメリカさん。
70年前の「欧州の情勢は奇奇怪怪」という名言も
「東アジアの情勢は奇奇怪怪」に置き換えられてしまう。>
今回南シナ海の権益をめぐって一触即発のチキンレースを展開していたベトナムと中国が、唐突とも思えるように合同演習をするとは、驚きである。
中国はベトナムに肩入れする米国に対し、「火遊びをするな」と脅しに近い発言をしていた。
⇒米国は関与するな−中国外務次官、南シナ海領有権問題で
2011年 6月 23日 8:57 JST
今度は、南シナ海の情勢は奇々怪々であるといわざるを得ない。
6月23日 15時40分
アメリカ国務省は、南シナ海の島々の領有権を巡る問題などを話し合う、中国との初めての高官協議を、今週、ハワイで行うと発表し、中国とベトナムなど東南アジアの国々との対立が深まるなかで緊張の緩和を図るよう、アメリカとして中国に働きかけるねらいがあるものとみられます。
国務省のトナー副報道官は22日に会見し、東アジア政策を担当するキャンベル次官補が、25日、ハワイで中国外務省の崔天凱次官と南シナ海での領有権を巡る問題などについて話し合う、アメリカと中国の初めての高官協議を行うと発表しました。南シナ海での領有権を巡って中国と東南アジアの国々が対立を深めるなか、中国は、当事国どうしで話し合うべきだとして、アメリカの介入に神経をとがらせていますが、アメリカは、東南アジア側との意見交換を続け、23日もクリントン国務長官がフィリピンの外相と会談する見通しです。これに関連して、キャンベル次官補は、インドネシアで来月開かれるARF=ASEAN地域フォーラムで「東南アジアを巡る具体的な問題でアメリカと中国が協力するため、新たな枠組みを立ち上げたい」という認識を示しており、高官協議では、南シナ海での領有権を巡る緊張の緩和を図るよう、アメリカとして中国に働きかけるねらいがあるものとみられます。
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結局、南シナ海におけるチキンレースの妥協点が中越合同演習という形で終わるなら、介入した米国も一応顔は立ったのだろうが、中国とベトナムの突然の「仲直り」にアメリカの果たした役割は何だったのか。
菅首相の退陣問題だけに気をとられている日本のメディアが、東シナ海、南シナ海における、米中とアセアン諸国のめまぐるしい動きに、追いて行くのは困難である。
同じように、菅内閣が南シナ海、東シナ海における米中のつばぜり合いについていくのは困難である、と思う方
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