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中部電力の株価が10%超も急落し、その損失額は1日で1400億円の富が失われたという。
菅首相が法律によらない独裁的手法で浜岡原発の停止をした。 その結果どのようなことがおきているか。
株で損得はつき物なので、直接損失を被るのは株主だけだと勘違いしている人が多い。
が、実際には、日本国民全員が保険や年金基金を通じて間接的ではあるが中部電力株も大量に保有している。
浜岡ショックによる中部電力株の下落は国民の損失を生じさせ、ただでさえ悪化している保険・年金財政がさらに悪化することは火を見るより明らかである。
さらに今後予想される浜岡ショックは枚挙に暇がないくらいだ。
中部地区といえばトヨタの本拠地であり日本を代表する工業地帯である。 電力供給の減少は当然地場産業の発展に影響を及ぼし、企業の海外脱出が想定される。 首相はこれら原発停止の影響にどう対処するつもりなのか。
工場閉鎖により解雇された従業員の処遇にはどのように考えているのか。
菅首相の独裁的浜岡原発停止が、国民の財産を大きく目減りさせたことは肝に銘じておく必要がある。
■菅首相は何故独裁に走るのか
菅首相の唐突とも言える浜岡原発停止の要請については賛否両論がある。
だがここで問題にすべきは、賛否の問題はさておいて、菅首相がとった独裁的手法である。
「要請」ではあっても「命令」ではないから独裁ではないという擁護論もあるが、あの場合中部電力側に所掌の要請を拒否する選択肢はほとんどなかったと断言してよい。
政府自ら垂れ流した放射能の風評被害に怯える国民に「巨大地震の発生率が高い」というだけで、廃止への世論が形成されると首相は読んでいた。 中部電力に世論に反抗してまで首相の要請を拒否する度胸はなかったのだ。
法的手続きを踏まず、開かれた場で議論もなく、首相が「要請」というより事実上の「命令」を突然下した事実は一体何を意味しているのか。
筆者は前のエントリーで今月26日、27日フランスで行われるGサミットを意識したパフォーマンスだと述べたが、必ずしもそれだけが理由ではないようだ。
与野党内外の「菅下ろし」攻勢にも関わらず、辞任の気配どころか満期までやる気満々で、それどころか、今回の私企業に対する「要請」にも見られるように、独裁的手法が目立つようになってきている。
八木秀次高崎経済大学教授によると菅首相の最近の独裁的傾向は、菅首相が信奉する独裁が許される「国会内閣制」にあるという。
この「国会内閣制度」とは、八木氏の説明によるとこうなっている。
<首相は昨年6月11日、国会での所信表明演説の冒頭で「国会内閣制」という耳慣れない言葉を使った。「国会内閣制」は首相が師と仰ぐ政治学者、松下圭一氏の造語(『国会内閣制の基礎理論』など)で、簡単にいえば衆院総選挙で多数派となった政党(与党)は4年間の任期中、内閣を私物化してよいと国民から白紙委任されたと理解しているということだ。
このことを首相は自身の著書や国会で繰り返し主張してきた。副総理時代の昨年3月16日には「議会制民主主義というのは、期限を区切った、あるレベルの独裁を認めることだと思っている。(中略)4年間なら4年間は一応まかせる」とまで発言している(参院内閣委員会)。4年間は「独裁」を許されると理解しているのだ>
未曾有の大震災に見舞われたわが国に未曾有の無能な首相がめぐり合わせたことが最大の国難だた再三述べてきたが、なんとこの無能な首相は首相在任期間は議員内閣制の下でも「任期中は独裁が許されている」と妄信しているのだ。
西村眞悟氏は、菅首相が浜岡原発を止めたときの状況を指して、彼はそのとき首相ではなく活動家に先祖帰りしていた、と述べている。
キチガイに刃物とはよく言われるたとえだが、
無能な活動家が首相になり、独裁権力を手中にする!
これ以上の国難を寡聞にして知らない 。
首相を辞任に追い込むには、
もはや国民が立ち上がるしかない。
参考:市民団体が菅首相を告発
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