9月30日投開票の沖縄県知事選に立候補を予定する前宜野湾市長の佐喜真淳氏と衆院議員で県政与党が推す玉城デニー氏を招いた県政記者クラブ主催の討論会が11日、那覇市の自治会館で開かれた。
地元TVのRBCが昨夜のゴールデンタイムに知事選の2回目の公開討論を放映した。 前の記事で、佐喜真氏が優勢の印象を受けたと書いた。 玉城氏は終始発言に自信が無い印象だった。 玉城氏は知事選出馬を決意するまで再三記者会見日を先送りした。
翁長知事の遺志や知事選の候補者を選ぶ「調整会議」で「適任者」として指名され、「重く受け止める」というのなら、迷うことなく出馬決意をしてもよさそうだ。
だが、結局自分では決められず「親分」の小沢一郎氏に後押しされての決意だった模様。
自信が無いままの出馬決意に見えた。
玉城氏は、準備不足というより勉強不足のまま出馬したた。
勉強不足の玉城氏は、追い詰められると翁長知事の「あらゆる手段で」を連発した。
翁長知事の発言を繰り返す以外成す術を知らなかった。
玉城氏が劣勢に見えたのも当然だ。
筆者は宜野湾市民で佐喜真氏に投票した手前、贔屓目で見て客観性に欠ける可能性がある。 そこで念のため、芥川賞作家で極左活動家・目取真俊氏のブログを覗いてみた。 以下は海鳴りの島から沖縄・ヤンバルより…目取真俊 よりの一部抜粋・引用したものです。 玉城デニー氏と佐喜真淳氏の討論会を見ての感想。2018-09-1211日に行われた玉城デニー氏と佐喜真淳氏の討論会(主催・県政記者クラブ)をテレビで見た。2人のうちどちらが沖縄の有権者の気持ちをつかんだか、という視点から見たとき、私の印象では佐喜真氏の方が優位に立っていると見えた。
佐喜真氏は、北部の病院統合問題や浦添軍港の問題を取り上げて玉城氏を追及していた。翁長前県政とオール沖縄陣営の弱点、矛盾を突くものであり、佐喜真氏の方がしっかりと準備をしていた、という印象だ。
対して玉城氏は、辺野古新基地問題への見解を回避する佐喜真氏を追及しきれていない。普天間基地返還による宜野湾市民の安全確保を強調する佐喜真氏に対し、知事は全県的立場に立つべきであり、名護市民の安全はどうするのか、と玉城氏に切り返してほしかった。
この日は9・11であり、基地が沖縄の観光、経済に与えた打撃、辺野古新基地の高さ制限の問題と関連して名護の子どもたちの安全はどうなるのかなど、玉城氏にはもっと具体的にイメージできる批判が欲しかった。
玉城氏の発言で私が一番ダメだと思ったのは、三つのDとして、ダイバーシティ、デモクラシー、ディプロマシーをあげた点だ。デニーのDと引っ掛けたつもりなのだろう。どこのインテリが考え出したのか知らないが、およそ庶民感覚とはかけ離れている。(略)
☆
さすがの目取真氏も、この場合嘘は付き難かったのだろう。
極左活動家の目取真俊氏が「佐喜真氏が優位」と太鼓判を押してくれたのだから、筆者の感想が正しかったということだ。
佐喜真氏優位を「横綱が幕下あしらう」と表現したのもあながちオーバーではないことになる。
さて、「オール沖縄」のコマーシャルペーパーに成り果てた琉球新報と沖縄タイムスの記事はどのように報じたか。
「矛盾」「逃げだ」舌戦 知事選討論会 2氏、互いに熱く 琉球新報 2018年9月12日 13:59 多くの報道陣が詰め掛けた県知事選立候補予定者の佐喜真淳さんと玉城デニーさんの討論会=11日、那覇市旭町の県市町村自治会館 「矛盾がある」「表現できないのは逃げだ」。30日投開票の沖縄県知事選に向け、県市町村自治会館で開催された県政記者クラブ主催の討論会。立候補予定者である前宜野湾市長の佐喜真淳さん(54)と衆院議員の玉城デニーさん(58)は、米軍普天間飛行場の移設に伴う新基地建設を巡り火花を散らした。報道陣に囲まれ、緊張した面持ちで会場入りした両氏は、笑顔で握手した後は終始厳しい表情に。相手の発言に時折うなずいたり、首をかしげたりしながら、熱のこもったやりとりを繰り広げた。
両氏が互いに質問するクロス討論では、質問をぶつけ合った。
玉城さんが佐喜真さんに対して「新基地建設に反対なのか。賛成なのか」と追及すると、佐喜真さんは「SACO合意の原点である普天間飛行場を一刻も早く返還することが何よりも重要だ」と強調した。
これに対して玉城さんが「SACOは辺野古移設も含む」と反論。「再編交付金を受ける整合性が選挙で問われるべきだ。矛盾する」と眉をひそめ、辺野古移設への是非を明確にするよう求めた。
佐喜真さんは玉城さんに那覇軍港の浦添移設について「推進の立場でいいか」と質問。玉城さんは「移設ありきでなく、クルーズバースなど全体の計画で捉える」と移設協議会の推移を見守る姿勢を繰り返した。
これに対して佐喜真さんは「そうじゃない。推進するかによって協議会の中身が変わる」「クルーズ船とは違う」と何度も追及。「今、表現できないのは逃げだといっても過言ではない」と首をかしげた。
主催した県政記者クラブからの質問は、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設問題に集中した。
佐喜真さんは「(普天間飛行場を)返還できるという自信がある」と訴えた。討論会中に計8回「私ならできる」などと述べ、返還への自負を見せた。
一方、玉城さんは「あらゆる手段を行使して、新基地建設阻止に向け、断固たる対応をする」と、翁長雄志知事の遺志を継承していくことを強調した。
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■東子さんのコメント
「「矛盾」「逃げだ」舌戦 知事選討論会 2氏、互いに熱く 2018年9月12日 13:59」
知事選 沖縄県知事選 討論会 佐喜真淳 玉城デニー
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-801630.html
>主催した県政記者クラブからの質問は、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設問題に集中した。
>佐喜真さんは「(普天間飛行場を)返還できるという自信がある」と訴えた。
>討論会中に計8回「私ならできる」などと述べ、返還への自負を見せた。
>一方、玉城さんは「あらゆる手段を行使して、新基地建設阻止に向け、断固たる対応をする」と、翁長雄志知事の遺志を継承していくことを強調した。
8回「私ならできる」と述べた佐喜眞氏に対して、玉城氏から「私ならできる」は、無かったのね。
笑えるのは、玉城氏上げ、佐喜眞氏下げの絶好のチャンスなのに、「私ならできる」を非難しないこと。
自信過剰だと非難しないこと。
嘘だと非難しないこと。
>>普天間飛行場の早期返還を求めることでは一致
玉城氏
「辺野古阻止」を言い続ける。
返還の見通しはたっていない。
佐喜眞氏
辺野古移設に協力すれば、反対派の妨害による遅れの分(2年?)だけの遅れで、返還あり
一致しているのは、「普天間飛行場の返還」ではない。
一致しているのは、「普天間飛行場の早期返還」だ。
玉城氏の方法のどこに「早期返還」がある?
あるのは、「普天間の返還を目指す」だけ。
佐喜眞氏のアキレス腱は、「辺野古推進」を明らかにしないことだとすれば、玉城氏のアキレス腱は「普天間の“早期の”返還」への道筋が見えないことだ。
「玉城氏「新基地造らせない」 沖縄県知事選へ公約発表 普天間返還を強く要求 2018年9月11日 05:00」
知事選 玉城デニー 沖縄県知事選 公約 教育福祉会館
https://ryukyushimpo.jp/movie/entry-800817.html
>辺野古に新たな基地は造らせない
那覇新軍港は、造るわけ?
と思ったら、佐喜眞氏が、質問した。
「「矛盾」「逃げだ」舌戦 知事選討論会 2氏、互いに熱く 2018年9月12日 13:59」
知事選 沖縄県知事選 討論会 佐喜真淳 玉城デニー
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-801630.html
>佐喜真さんは玉城さんに那覇軍港の浦添移設について「推進の立場でいいか」と質問。
>玉城さんは「移設ありきでなく、クルーズバースなど全体の計画で捉える」と移設協議会の推移を見守る姿勢を繰り返した。
>これに対して佐喜真さんは「そうじゃない。推進するかによって協議会の中身が変わる」「クルーズ船とは違う」と何度も追及。
>「今、表現できないのは逃げだといっても過言ではない」と首をかしげた。
玉城氏は、「移設協議会の推移を見守る」と言っているが、移設協議会のメンバーを知っているのかしら?
「那覇軍港の移設、1案に絞り込み 浦添市の要望盛り込む「折衷案」 4月の協議会で大筋合意へ道筋 2017年3月25日 05:05」
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/90092
>防衛省と那覇港管理組合、沖縄県、浦添市、那覇市でつくる移設協議会
5者協議のように見えるが、那覇港管理組合の管理者は知事がなる。
那覇港管理組合、沖縄県は、知事が代表者になる。
移設協議会の推移を見守る姿勢?
知事は、那覇港管理組合、沖縄県の代表者として当事者であり、見守る立場に為り得ない。
辺野古移設は、仲井真前知事が承認したので、国の事業となった。
仲井真前知事は、承認後、「『辺野古の事業は国に移った(=辺野古は片付いた)』」から、次はキンザーと那覇軍港の解決だ」だと4年前の知事選で言った。
「辺野古移設」は国の事業になったから、「移設の推移を見守る」立場にいられる(というより、いるべき立場)。
辺野古は移設、もう決まりで、県の意向を取り入れる段階は過ぎた。
が、那覇軍港の移設は、まだ国に移っておらず、沖縄県の意向を入れて方向を決めようと段階。
それなのに、玉城氏は、「移設協議会の推移を見守る姿勢を繰り返し」。
口をはさむ段階を過ぎた辺野古には口をはさもうとし、口をはさむべき那覇軍港は見守ると言う。
こんな認識で、国会議員をしていたのね。
そして、知事になろうとしているのね。
沖縄タイムス+プラス ニュース 普天間問題巡り相違 佐喜真淳・玉城デニー氏の討論会 沖縄県知事選あす13日告示 2018年9月12日 08:14 9秒でまるわかり! 沖縄県知事選に立候補を予定する佐喜真淳氏と玉城デニー氏が討論 佐喜真氏は普天間返還の合意尊重しつつ、「県民の思い含め交渉したい」 玉城氏は国に対し埋め立て承認撤回の判断に従うよう求めると主張
13日に告示される知事選に立候補予定の佐喜真淳氏(54)=自民、公明、維新推薦=と、「オール沖縄」勢力が推す玉城デニー氏(58)を招いた討論会が11日、那覇市の県市町村自治会館で行われた。両氏ともに米軍普天間飛行場の早期返還や危険性の除去を訴えたが、その対応策には違いが出た。佐喜真氏は「日米両政府に県民代表として交渉したい」とし、玉城氏は来年2月に迫る「政府が約束した5年以内の運用停止を求める」と答えた。討論会は県政記者クラブが初めて主催して開かれた。
拡大する討論会で握手を交わす佐喜真淳氏(左)、玉城デニー氏=11日、那覇市旭町・自治会館
佐喜真氏は、1996年の日米特別行動委員会(SACO)最終報告で普天間の返還は合意されたが実現せず宜野湾市民は悩まされているとし「他の案があるかないかを中ぶらりんにして話はできないと学んだ。合意を尊重しながらも、県民の思いや沖縄が持っている特殊性を含めて両政府と交渉したい」と訴えた。
玉城氏は、新基地建設が進む名護市辺野古の埋め立て予定海域で、軟弱地盤などの問題が判明し工期が伸びることなどを挙げ「辺野古移設が一日も早い返還という根拠は揺らぐ。法律に基づき埋め立て承認を撤回した県の判断に従うよう国に求める。万国津梁会議を立ち上げ世界に不条理を訴える」と語った。
両氏が改定を求める日米地位協定については、佐喜真氏が日米合同委員会に沖縄が関与できる仕組みをつくると意欲。「日米安保を容認する立場でも地位協定は国民にとって大きな問題。県民が納得していないと声を出し、プロジェクトチームなどをつくりながら前進させたい」と述べた。
玉城氏は、航空特例法の廃止と国内法の適用を提起。「全国のさまざまな団体が地位協定の改定を求めているが政府は一顧だにしない。運用改善で改定の議論すらしない。日米安保は認める立場だが、県民は地位協定の大きな害を被っている」と説明した。
次期沖縄振興計画の在り方や医療政策などについても白熱した議論が交わされた。
討論会は、国政政党からの支援を受ける候補を対象に行った
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■東子さんのコメント
「佐喜真・玉城氏の討論会、普天間問題巡り相違 沖縄県知事選あす13日告示 2018年9月12日 08:14」
沖縄県知事選2018
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/313572
>両氏が改定を求める日米地位協定については、佐喜真氏が日米合同委員会に沖縄が関与できる仕組みをつくると意欲。
「日米合同委員会に沖縄が関与できる仕組み」と、具体的提案。
>玉城氏は、航空特例法の廃止と国内法の適用を提起。
そんなに日米地位協定が気になるなら、なぜ、国会議員の時、提案しなかった?
沖縄だけでなく、羽田の空だって制限があって困っているというのに……。
航空特例法の廃止?
これ、辺野古の高さ制限絡み。
辺野古阻止の法的手段が枯渇してきて、急に浮上してきた「高さ制限」。
「高さ制限」を日本の航空法で縛るなら、日米地位協定の改定に手をつけないといけないからね。
もっと早く、国会議員として、羽田の問題で航空特例法の廃止しておけば、沖縄に適用できたのにね。
>医療政策などについても白熱した議論が交わされた。
ふーーん。
玉城氏の公約に、北部医療政策は見つからないけれど、話せたの?
公約集に
「国際災害救援センター」(仮称)を設置
国際機関と連携する人道支援活動の拠点を整備し、水道技術や医療の提供など、国内外に貢献する沖縄をめざす
と、あるが、
【参考】
「自民沖縄振興調査会、西普天間跡利用策をまとめる 2015年6月11日 11:20」
http://ryukyushimpo.jp/news/prentry-244131.html
>米軍キャンプ瑞慶覧西普天間住宅地区跡地の国際医療拠点化を推進する沖縄振興調査会と小委員会は、これまでに実施した現地視察や地元の宜野湾市や県からのヒアリングを基に提言をまとめた。
>市、県、国の密接な連携を要求し、国際医療拠点の水準確保のために特区制度等の活用、新薬開発拠点「沖縄ヘルス・メディカル・イノベーション・センター」(OHMIC)実現を検討することも盛り込んだ。
呉屋ヒトシ宜野湾市議「西普天間から出た18個のドラム缶の調査報告 2015年01月04日」
http://goyahitoshi714.ti-da.net/e7123754.html
>西普天間住宅地の返還については、民主党政権時代には返還が実現できませんでしたが、自民党政権に帰りしっかりと返還日が決定されその後の跡地利用計画も地権者の意向調査も踏まえながら琉球大学医学部。
>付属病院、重粒子がん治療センター、新薬研究センター、普天間高校の移転等 佐喜眞市長誕生後に出来た計画です。
>前市政では、返還後の計画には施設の誘致は何も無いものでした。
>正直、革新共産党に協力する知事が誕生した事で跡地利用計画に影響がでないか心配です。
玉城氏当選で、悪夢の再来になりませんように。
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