翁長知事に正常な判断力があるなら、「撤回表明」を撤回すると思うのだが・・・。(「取り消し」を取り消したように)
知事に撤回を迫っていた沖タイの狂気乱舞の見出しを紹介しよう。
■一面左トップ
知事、きょう承認撤回表明
辺野古埋め立て 工事阻止図る
■二面トップ
土砂投入 時期迫る
埋め立て面積の4%
反対の識者「後戻り可能」
翁長知事語録
必ずやる■私の責任■決意揺るがず
■26面トップ
護岸工事で海一変
ジュゴン現れず■藻場損傷■繁殖場滅
生態系崩れ危機感
■社会面トップ
新基地阻止へ第一歩
知事、きょう承認撤回
市民団体「運動広げる」
沖タイの見出しを見る限り、国と県が「埋め立て承認撤回」をめぐって、互角に戦っているような印象。 だが、実際はどうか。
「伝家の宝刀」或いは「最後の切り札」などといわれる「撤回」とは・・・・
実際は宝刀は「竹光」で何も切れない。 それどころか、自爆して「賠償金請求」を撒き散らす爆弾であった。
国側の最高責任者の菅官房長官は、翁長知事の「取り消し」が最高裁で敗訴確定した時点で、辺野古移設は「終わった」と発言しており、工事は粛々と進行している。
翁長知事の撤回表明に関し、菅官房長官は記者の質問に「コメントは控える」としている。(27日付八重山日報)
終わったはずの問題を今頃「撤回」するなど、翁長知事が正気なら到底考えられない愚挙だ。
菅官房長官も「バカは死ななきゃ直らない」という浪曲の一説が口に出そうになるのを必死でこらえて「コメントを控える」としたのだろう。
♪昭和石松伝~馬鹿は死ななきゃなおらない ♪ 翁長知事はこの期に及んで一体何を撤回しようとするのか。 仲井真前知事が行った辺野古埋め立て承認の撤回である。 辺野古沿岸部の埋め立ては2013年12月に当時の仲井真弘多知事が承認した。 ■撤回と取り消しの違い 移設阻止を掲げ、就任した翁長知事は15年10月、「承認手続きに瑕疵(かし)があった」として承認を取り消したが、国は「取り消しは違法」として県を提訴。 16年12月、最高裁で県の敗訴が確定し、県は翁長知事の「取り消し」を取り消した。「撤回」は、承認後の出来事を理由に承認の効力を失わせる行為。
翁長知事は17年3月に撤回を「必ずやる」と明言し、その後も「環境保全措置などについて看過できない事態になれば躊躇することなく撤回する」と繰り返してきた。
県は、埋め立て予定海域の辺野古沿岸部東側で当初想定されていなかった軟弱な地盤が存在している可能性が高いのに、防衛局が県との協議に応じないこと、希少なサンゴ類の移植などの環境保全策が不十分なまま護岸工事を続けていることなどが留意事項違反にあたると判断し、「著しく公益を害する」という撤回の根拠としている。
ところが、そもそも「埋め立て承認の撤回」は公有水面法に規定は無い。
唯一の根拠は行政法規の一般論として、行政処分である埋め立て承認は「取り消しや撤回」の対象になるとされてきたことだ。
承認に法的瑕疵がある場合、承認時に遡って効力を消滅させる「取り消し」に対し、「撤回」は承認後に新たな事由が生じたとき、撤回後の効力を消滅できる。
だが、一般論として「撤回」は、承認により「著しく公益を害するときに限られる」とされ、理論付けが困難(ハードルが高い)といわれている。
県が主張する「環境保全措置」についても、防衛局側は問題ないとしている。
そもそも「埋め立て」など人間が自然に手を加える工事で「環境に何の影響も及ぼさない工事」など、有り得ない。
「環境保全云々」は、埋め立て阻止のための言いがかりである。
■「撤回は困難」・・・県内部でも分かれる意見
「撤回」については県内部でも意見が分かれており、「埋め立て承認」を実施した土木建築部では「埋め立て法の違反を要件にした撤回は難しい」との見方があり、「留意事項違反」だけで撤回の理由にするのは困難としている。
つまり、担当部署として法的手続きに基づけば「撤回」は困難という。
だが、知事の恣意的意見として、担当部署を土木建築部から「知事公室」に担当変えするという「荒業」で困難な撤回を乗り切る算段であろう。
しかし、政府側の意志は強固であり、県が撤回しても訴訟の提起や執行停止など法廷闘争は避けられない。
法廷闘争は国側の瞬殺による勝訴だろうが、後に残るものは何か。
翁長知事個人に請求される巨額の損顔賠償金だけだ。
辺野古問題は新局面に きょう午前、翁長知事が承認撤回表明 沖縄タイムス 2018年7月27日 05:10翁長雄志知事は27日午前10時半から沖縄県庁で臨時記者会見を開き、名護市辺野古の新基地建設に伴う埋め立て承認の撤回を表明する。不利益処分を受ける沖縄防衛局に対し、意見を聞くための「聴聞」の期日を通知する。県は、赤土等流出防止条例に基づく確認通知書を防衛局へ送付しないなど、「撤回表明」を理由に、埋め立て工事を前提とした手続きに応じない方針を固めた。
拡大する記者団に会見について発表する翁長雄志知事=26日午後3時すぎ、県庁
翁長知事は、撤回によって工事を止める狙いで、県政運営の柱に掲げる「辺野古新基地建設阻止」に向けた最大の手段と位置付けてきた。国は撤回の効力を止めるための法的措置を講じる見通しだ。再び訴訟に発展する可能性が高い。辺野古問題は新たな局面を迎え、11月18日投開票の知事選にも大きな影響を与える。
行政手続法に準じた聴聞には約1~2週間かかり、その後に防衛局の意見をまとめ、撤回に踏み切るまで、約3~4週間かかる見込み。県は、全体の実施設計を示した上で協議に応じるよう求めるなどした県の再三の行政指導に防衛局が従わず、このまま工事を続ければ環境に大きな影響が生じかねないことなどを理由に撤回するとみられる。
翁長知事は26日午前、前日に引き続き、富川盛武、謝花喜一郎の両副知事と県庁で協議。記者団に「記者会見を27日に実施するよう指示した。私の考えをお伝えする。詳細は会見で確認いただきたい」と語った。
知事は、県議会の与党会派の代表者に電話し、「いろいろお騒がせしている」などと述べ、撤回の手続きを開始する方針を伝えた。
防衛局は8月17日を目安に、護岸で取り囲んだ一部海域に埋め立て土砂を投入すると、6月12日付で県に通知。県は赤土防止条例に基づき、45日以内に審査し、27日を期限に確認通知書を送付することになっていた。
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