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よろしかったら人気blogランキングへ クリックお願いします 本稿は4月20日付世界日報の引用であるが、過去ブログ那覇農連市場の再開発 地権者らが「待った」 2016-02-08 の続編に相当するので、復習の意味で先に下記同ブログの引用部分を読んだ後に、目を通していただきたい。 ☆ ジュンク堂書店やチャンネル桜沖縄支局が面する那覇市の「沖映通り」は、戦後ガーブ川と呼ばれた川の上をコンクリートで固めた暗渠の上の道路である。 沖映通りの下を流れる暗渠は、国際通りを横切って公設市場に向かう連結列車のように連なり、二階建ての水上店舗へと形を変える。 そして水上店舗は、平和通り界隈の雑踏を通り抜けて農連市場へと連なっていく。 水上店舗が尽きる辺り、農連市場は、ガーブ川を挟んで戦後自然発生的に出来た。 そして1953年の開設以来、生鮮野菜類を中心にした「食の台所」として多くの人から親しまれてきた。 だが、建物の老朽化や防災設備が十分でないことを理由に約10年前に成立した「密集法」を根拠に再開発されることになった。長年農連で野菜販売をしてきたおばちゃんたちによると、地べたで野菜を売る自主運営の店舗の一日の地代は400円程度と格安だ。 だが、再開発によるショッピングセンターに移れば、賃料の高騰により経営が維持できなくなる懸念が浮上している。 さらにおばちゃんたちとの話し合いによる値引きなど、「相対売り」という農連市場特有の人情味豊かな光景が消えていくのを寂しがる県民も多い。 1月15日、農連市場解体に異議を唱える店主らが県庁記者クラブで記者会見を開いた。 ところが、参加したQABテレビなどの県内メディアは、「記者クラブに加盟していない者の取材は禁止」として、チャンネル桜などのカメラスタッフは会場から締め出された。 その一方で取材に当たった地元メディアは記者会見を一行も報道しなかった。 それに怒った店主の嘉数安夫さんと上原正稔さんが2月5日、今度は会見場所を農連市場内に変えて記者会見をした。 今回も取材に参加した地元メディアは完全に黙殺したが、世界日報がこれを報じた。 琉球新報相手の裁判で勝訴したことで知られるドキュメンタリー作家の上原正稔さんと地権者の嘉数さんが記者会見に臨んだ。 ちなみに上原さんは、自身も農連市場内に居を構える地権者の1人だが、店子のおばちゃん達が市当局に理不尽な扱いを受けている事実を知り義憤に燃えて立ち上がったとのこと。 引用終了。 ☆ 那覇市農連市場再開発に店主ら猛反発 住民2氏が権利返還拒否続ける 法人登記ない事業組合は違法 作家の上原氏 強制退去や補償不明確に不信 地権者嘉数氏
那覇市の台所として長年、親しまれてきた農連市場が再開発のために取り壊された。新しい商業施設は2019年春ごろに完成する予定。こうした中、農連市場の店主らが再開発に納得していないなどの理由で2人の男性が権利返還を拒み続けている。(那覇支局・豊田 剛)
「密集法では合法的」県が反論昨年12月に始まった農連市場ガーブ川北地区の建造物解体工事は今月18日現在、9割以上が終了。27日には安全祈願祭が開催される。
早々と看板も下ろされ、農連市場は見る影もなくなったが、一部ではいまだに営業を続けている。
戦後、市場でずっと野菜販売を続けている比嘉さん(仮名)は、「農連は全部取り壊されたと思ってもう誰も来ないさ。解体工事の砂埃(すなぼこり)にまみれて野菜を売らなきゃならんのはしんどい」と漏らした。また、仮設のプレハブで営業を続けている店主もいるが、「知らない人がほとんどで解体前よりも厳しい」と事業組合による周知不足を嘆く。
農連市場地区の再開発の事業主体は、那覇市農連市場地区防災街区整備事業組合(新垣幸助理事長)。総事業費は約177億円。特定業務代行者を金秀建設に選定し、事業組合総会が承認した。
「人とものが行き交い、沖縄文化のなかで生き活きと住み続けるマチグワーセンター」をコンセプトに、「衣食住遊」が融合した賑(にぎ)わいと交流の生まれる商業活動拠点の再生を図るとともに、防災機能を確保した災害に強い安全・快適な「まちづくり」をビジョンに掲げている。中核施設となる商業ビルには、生鮮食料品などの店舗、飲食や仲卸業者が入り、屋上に駐車場が設けられる。子育て世代向けの保育所等を併設した那覇市営住宅、分譲住宅、権利者住宅、個人住宅等の整備も計画されている。
こうした計画に異議を唱え続けているのは、ノンフィクション作家の上原正稔氏だ。沖縄戦における集団自決の軍命がなかったことを証明する連載の掲載が拒否された問題で、琉球新報社を相手取って勝訴するなど、正義感が強いことで知られる。
上原氏は再開発されるガーブ川の水上店舗(埋め立て地)で10年以上暮らしている。また、住居を提供する地権者の嘉数安夫氏も、入居店舗が昨年4月、何の相談もなく退去したことや補償金の支払いに明確なガイドラインがないことに不信を抱き、上原氏と共に反対を貫いている。両氏が居住する大通り沿いのビルはまだ取り壊されずにいる。
上原氏は、「事業組合は法人登記がなされていない『幽霊団体』で違法だ」と指摘した上で、市場の店主らの行く末を誰よりも心配する。
「対面販売(相対〈あいたい〉売り)をしてわずかな利益で生活する商売人らが商業ビルの中のトイレに近いエリアに追いやられるだけでなく、朝型の生活スタイルの変更を求められる。賃貸料は現在とは比較にならないほど高く、相対売りは消滅し、廃業するのは目に見えている。実際、再開発を機に、半数近くの店子(たなこ)は商売から手を引いた」
店子あたりの補償額は5万円ないし10万円程度で、これ以上、商売を続けられないケースが大半だ。「はっきりした補償内容が分からず、言われるままに従わざるを得ない」「立ち退きを渋ったら補償額が増額した」など、現場の混乱ぶりがうかがえる。
昨年6月には、混乱する農連市場の意見を代弁する形で、6人の組合員が市役所を訪れ、整備計画の再考を求めた。具体的には、①今後の処遇が何も決まっていないのに権利返還合意書への押印を求められた②受け取れる補償が少ないため、借金をしないと新店舗で営業再開できない。できなければ「辞めなさい」とコンサルタントに言われた③農連市場の解体で農家は野菜をファーマーズマーケットに持っていくようになり、商売にならなくなる――などの現場の不満や不安を伝えた。
組合理事会は2氏が事業反対を続ける状況では建設工事スケジュールに大幅な遅延・損害が想定されるとし、明け渡しのための仮処分を那覇地裁に提出。現在、審尋が行われている最中で、話し合いによる決着が実現できるかどうか注目される。
都市計画・モノレール課長の宜保勝氏は県議会土木環境委員会で、「密集市街地における防災地区の整備の促進を定めた密集法には、事業認可を受けることによって法人格を有すると書かれており、法人登記は必要ない」と指摘。認可を受けた時点で法人としての活動が可能になるとの認識を示した。
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