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日韓合意に悔しがる中国、…歴史共闘、韓国“離脱”の動き

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今回の「慰安婦」日韓合意に賛否の意見が分かれている。

 国内の反対派は概ね二つのグループに分けられる。

安倍攻撃を繰り返す左派が反対するのは当然としても、常日頃彼らとは真逆のコアな安倍支持の右派も反対している。

安倍首相を挟んで左右両派が、まるで申し合わせたように猛反対しているのが特徴だ。

問題を分かりにくくしているのは安倍首相の「歴史家の検証」と「政治判断」の峻別だ。

「河野談話」が日本の公式談話である以上、阿部首相がこれを反故にするわけにはいかない。 

「歴史家の検証」「政治判断」そして「河野談話」の踏襲を勘案すると、コアな安倍支持の保守派が猛反対するような分かりにくい日韓合意にならざるを得なかった。

ではこれまで歴史問題を日本攻撃の外交カードとして利用してきた中国と韓国の反応はどうなっているか。

中国は、韓国と連携して日本攻撃の歴史カードを使えなくなるので、「悔しさをにじませている」という。(後述)

当事国の韓国はさすがに韓国政府自身が合意に反対したりしないだろうし、即座に反故にはしないだろう。

挺対協など民間団体の猛反対を、どのように押さえ込めるかお手並み拝見である。

韓国政府は、元慰安婦の嘘八百にこれ以上付き合っておれない、と本音をチラつかせ始めた。

「合意を受け付けず、白紙に戻せと言うなら政府には元慰安婦の存命中にこれ以上何もする余地がない」と。

金が欲しいだけの元慰安婦にとって、これは恫喝に等しい。

建前上騒いでいるが、結局金が欲しいため騒ぎも静まってくるだろう。

「これ以上の合意無理」=慰安婦問題で理解求める―韓国大統領府

時事通信 2015年12月31日(木)15時14分配信

 【ソウル時事】韓国大統領府は31日、慰安婦問題をめぐる日韓合意に関して国民向けメッセージを発表し、「合意を受け入れず、白紙に戻せと言うなら、政府には元慰安婦の存命中にこれ以上何もする余地がないということを分かってほしい」と理解を求めた。
 28日の合意直後に朴槿恵大統領が国民向けメッセージを発表したものの、元慰安婦や支援団体を中心に合意への反発が強いことから重ねて訴えた。
 メッセージは金声宇大統領府広報首席秘書官が読み上げた。金氏は、歴代政権は慰安婦問題を放置してきたが、現政権は「銃声のない戦場のような外交の現場で、国益を守るため、崖っぷちに立った心情で(交渉に)臨んだ」と強調。「日本政府の責任認定、公式の反省、謝罪を得るために努力を尽くし、可能な範囲で十分に進展したと判断し、合意した」と説明した。
 その上で、野党や元慰安婦の支援団体を念頭に「これまで民間の努力では全く進まなかったのに、まるで政府が誤った交渉をしたかのような世論を醸成することは、決して被害者にプラスにならない」と批判。「今やるべきことは、日本政府が歴史を直視して着実に合意を履行し、両国が一緒に未来に進むきっかけにすることだ。大局的に理解し、力を結集してほしい」と前向きに受け止めるよう呼び掛けた。 

2015.12.31 14:30更新

【「慰安婦」日韓合意】
中国、にじむ悔しさ…歴史共闘、韓国“離脱”の動き

韓国外務省の林聖男第1次官(奥)に抗議する元慰安婦の李容洙さん(右端)=29日、ソウル(共同)

 【北京=矢板明夫】日本と韓国が慰安婦問題で合意したことに関し、中国外務省の陸慷報道官は29日の定例記者会見で、歴史問題についての中国の従来の立場を繰り返した上で「事の成り行きを見守りたい」と述べ、具体的な論評を避けた。だが、中国の官製メディアは批判的な論陣を張るなど、歴史問題で共闘してきた韓国の突然の“離脱”に悔しさをにじませた。

「米国が裏でいろいろ動いた結果」

 29日付の中国共産党機関紙、人民日報傘下の環球時報は1面トップで、日韓が慰安婦問題で合意に達したことを「意外だ」と伝えるとともに、韓国外務省前で抗議デモを行う市民団体の写真を大きく掲載した。

 この記事は遼寧省社会科学院の呂超研究員のコメントを引用する形で「米国が裏でいろいろと動いた結果だ。日本は韓国に譲歩したようにみえるが、一種の策略にすぎない。侵略戦争について本気で反省したわけではない」と分析した。

 北京の国際関係学者によれば、習近平政権はここ数年、東・南シナ海に積極的に進出したため日米や東南アジア諸国との関係が悪化した。一方で中国はロシアと韓国との関係を強化。ロシアとは米国と対抗する狙いで連携を深め、韓国とは歴史問題で日本を批判して足並みをそろえてきた。

世界記憶遺産、一緒に申請のはずが…

 韓国の政治家による日本批判の発言は中国国内で大きく報道されるのが常だ。中国は、伊藤博文を暗殺した安重根の記念施設を韓国政府がハルビン駅前に建設するのを特別に認めたこともある。また、中国国内では一般民衆のデモは認められないため、官製メディアが日本を批判する際は、韓国の反日団体がソウルの日本大使館前で抗議するデモなどの映像を使用。韓国の動きを大きく伝えて習政権の対日強硬策を正当化させる思惑とみられる。

 しかし、韓国が慰安婦問題で日本と合意したことは、中国が歴史問題で日本をたたく際の重要な仲間を失うことになる可能性もある。中国共産党関係者は「中国は単独での対日批判はやりにくい。来年は中日関係も回復に向かうかもしれない」との見方を示した。

                   ☆

>韓国が慰安婦問題で日本と合意したことは、中国が歴史問題で日本をたたく際の重要な仲間を失うことになる可能性もある。中国共産党関係者は「中国は単独での対日批判はやりにくい。

>来年は中日関係も回復に向かうかもしれない」との見方を示した

日韓合意は一粒で二度美味しい安倍首相の罠だったもよう。

安倍首相の「歴史問題は歴史家に委ねる」というもう一つのシナリオも着々とその効果を見せ始めた。

 慰安婦問題で、日本糾弾の米・学者を真っ向から否定する若手学者も出てきたようだ。

 投稿日:2015/12/21

[古森義久]【日本糾弾の米・学者を真っ向から否定】~慰安婦問題で若手学者が~    古森義久(ジャーナリスト・国際教養大学 客員教授)

「古森義久の内外透視」

アメリカのコネチカット大学のアレクシス・ダデン教授といえば、慰安婦問題で長年、日本を糾弾してきた歴史学者である。ダデン女史はアメリカ側教科書の慰安婦問題の誤記に対する日本側の学者たちの抗議をも「不当な検閲」として非難してきた。ところが同じアメリカ人歴史学者の若手がダデン教授を「日本側をただののしっているだけだ」と厳しく批判した。

 

日本の英字新聞ジャパン・タイムズ12月18日付は「アメリカの教科書の擁護者は狭量だ」と題するウィスコンシン大学博士課程の日本歴史学者ジェーソン・モーガン氏からの投稿を掲載した。まだ30代の若手の同氏は慰安婦問題での日本糾弾の急先鋒ダデン氏がジャパン・タイムズに寄せたコメントを批判していた。

同紙の12月11日の記事は「50人の日本の歴史学者が慰安婦問題でマグロウヒル社とアメリカ側学者を攻撃する」という見出しで、日本の山下英次大阪市立大学名誉教授や小堀桂一郎東大名誉教授ら合計50人の学者が同社発行の教科書の慰安婦問題記述の誤記を「明白な間違い」と抗議したことを報じていた。

この教科書には「慰安婦は日本軍が強制連行した」とか「20万人の性的奴隷」「慰安婦は天皇の日本軍への贈り物」「日本軍は終戦直後、慰安婦多数を殺した」という記述があった。いずれも事実とは反する記述だった。日本の外務省がまずマグロウヒル社に抗議すると、ダデン教授らはアメリカ人学者に呼びかけ、20人の連名で外務省の抗議を「日本政府によるアメリカの教科書の不当な検閲」とか「言論弾圧」と逆に非難する声明を発表した。

日本側の山下名誉教授らは50人でこのダデン教授らの声明に抗議し、その根拠の明示を求めるとともに、マグロウヒル社の教科書の記述を改めて事実ではないとして批判した。

ジャパン・タイムズはこの日本側の動きを12月11日付で記事にしたのだった。その記事はダデン教授が日本側の批判を「50人のギャングの主張」としてその内容には触れずに否定し、慰安婦を現代のナイジェリアのイスラム系テロ組織「ボコ・ハラム」の女性略奪に重ねて現在の日本側を糾弾するコメントを載せた。

モーガン氏はこのダデン教授のコメントを「日本側の実績のある学者たちへのののしりであり、アマチュアの政治活動」だと非難して、学者としての良心に欠けると主張した。

日本の慰安婦問題をめぐってはアメリカ側の歴史学者はダデン教授をはじめ大多数が「日本軍が組織的に20万の女性を強制連行した」という朝日新聞と同様の主張を続けていた。

だが最近ではこの主張にも歩調の乱れが出て、モーガン氏のように多数派の従来の見解を正面から否定する若手学者も出てきたわけだ。

 

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