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本日の沖縄タイムス一面左トップはこれ。
政府、月内にも県提訴
辺野古埋め立て 代執行判決求め
政府は、翁長雄志知事が名護市辺野古沿岸部の埋め立て承認に対する国土交通省の是正支持に従がわなかった場合、代執行を命じる判決を求め、月内にも高等裁判所へ提訴する方針を固めた。
早ければ12月上旬にも高裁での第一回口頭弁論が開かれる見通し。翁長氏は6日、埋め立て承認取り消し処分の取り消しを求めた国土交通省の是正勧告を拒否した。国交省は週明けにも次の段階となる是正指示を出す方針だが、翁長氏は応じない意向だ。 翁長氏が応じない場合、国交省は国が県に代わって承認取り消しを取り消すことができる代執行」を求め、高裁へ提訴する。高裁は提訴から15日以内に第一回口頭弁論を開くため、早ければ12月上旬にも国・県側双方が法廷に立つ見通しだ。
国と県の戦争は、本来なら行政手続きの戦いで終結すべきだろう。 だが、「自己決定権」の妄想に駆られた翁長知事が、国の方針をことごとく拒否する事態では、国としても法廷で決着せざるを得ないのだろう。 大方の予想では、県が「秒殺」されるだろう。 それを承知の沖縄タイムスが、「市民を暴力で弾圧する国家権力」を演出するのが、 本日の沖縄タイムス社会面の最下部のベタ記事である。強制排除でけが
機動隊を告発へ
辺野古抗議で市民ら
米軍キャンプ・シュワブ前で7日、県警や機動隊ら約100人が、辺野古移設の工事車両の進入を阻止しようとした「市民」らを「強制排除したが、その際「市民ら」が怪我をしたとして、刑事告発をするという。
看護師らでつくる「ナイチンゲールと医療者卵の会」は、1人でも多くの医療関係者がゲート前の座り込みに参加するよう呼びかけていくという。
工事関係車両が工事現場に入るのを阻止するのは明らかに法令違反の犯罪行為であり、彼らを「市民」と報道する沖縄タイムスを「犯罪者を正義の人に仕立て上げる捏造新聞」といわれても仕方がない。
取締りの警官が警告を発しても無視して工事妨害をする暴徒を実力で排除するのは警察の職務である。
それをわざわざ「強制」排除などと報道しているが、読者を舐めるにもほどがある。
本当に善良な市民を警官が「強制排除」して、怪我をさせたのなら、一面トップに大見出しが躍るだろうし、場合によっては号外が出てもおかしくはない。
それがベタ記事で告発「へ」となると、怪我は自業自得で告発もうやむやになる可能性が大きい。
また「ナイチンゲールと医療者卵の会」が、工事妨害を扇動しているが、放火をしてこれを消して回る消防隊を暴力団呼ばわりするのが、沖縄2紙の狡猾な手口である。
上記の「暴徒」と同類項がこれ。
【新・琉球処分】 沖縄の学生「東京の機動隊は冷たい目をしている」 2015年11月6日 17:48東京の警視庁から機動隊百数十名が辺野古に投入され、沖縄の民意を力づくで押さえ込んでいる。
明治政府が琉球を強制的に日本に組み入れるために軍隊や警察を送り込んだのが「琉球処分」だった。
東京の機動隊が沖縄で暴力装置としての本領を発揮するさまは、「第二の琉球処分」と呼ばれる。
SEALDs RYUKYUの玉城愛さん(沖縄県うるま市在住)が、きょう、他地域のSEALDsとともに記者会見した。玉城さんは沖縄の窮状を訴えた。(以下、玉城さんの発言)―
(キャンプシュワブ・ゲート前の)現場にいる友人、知人は「これまでの(機動隊との)ぶつかり合いと違う」と話す。
これまで(沖縄県警の機動隊)は自分のこととして捉えていることが表情から分かった。
東京の機動隊は、ぶつかった時冷たい目をしていて、自分たち(沖縄)の声が届いていない気がする。
機動隊とぶつかった市民が救急車で搬送されたり、(海上保安官から)頭を海に沈められたりする。
国は命をどう思っているのか? 排除の仕方に問題がある。
メディアは「前知事が辺野古の埋め立てを承認した」というが、前知事の承認は沖縄の民意ではない。
辺野古の新基地建設反対を断言した翁長知事が(対立候補に)10万票の大差をつけて当選した。これが民意です。
民意が反映されない、この国ってどうなっているのか? ポカーンとなってしまう。
(米軍基地が沖縄にないと中国が侵略してくるという見方もあるが)私たち沖縄県民は中国に占領されたいなんて思っていない。
― 玉城さんの発言ここまで
うちなんちゅ の生の声は、ネットや新聞テレビでは伝わらない。沖縄の民意を知ってもらおうとSEALDsは各地で街宣を行う。
13日=神戸元町、14日=新宿・名古屋・辺野古ゲート前の予定。
~終わり~
☆
★ 沖縄2紙が、「国対県民の戦い」と捏造報道するとき、しばしば登場する「琉球処分」という便利な言葉がある。5日付沖縄タイムスの第二社会面にこんな記事が・・・。
権力誇示の「琉球処分」 宮城公子・沖大准教授
<辺野古に警視庁の機動隊投入は・・・政治が権力を誇示するための動きではないか。>
<政府が中国の脅威を叫び、安保法も新基地建設も必要だと言う人もいるが、それは日本を守るというより、沖縄が日本のために犠牲になってもいい、沖縄を差し出せという”琉球処分”にも見える。>
宮城先生にはお気の毒だが、安保法も「新基地建設」(実際は辺野古移設)も、中国の脅威を避けては語れない。
■ 「琉球処分Ⅲ」■
「琉球処分」も廃藩置県も日本各県が経験したという視点で見れば日本史流れのの中の共同体験だと言うことが出来る。
廃藩置県は全国諸藩の意志に関係なく、反対する藩があれば容赦なく武力で討つという明治政府の威圧の元に断行された。
その意味で言えば、確かに「琉球処分」は廃藩置県の一種だといえる。
明治維新の原動力となった薩長土肥の下級武士は出身藩の兵と資金でもって幕府を倒した。
それにも拘らず、倒幕から成立した明治政府によって倒幕を支援した藩そのものも潰され、更には武士の誇りも特権も経済基盤である禄高制さえ取り上げられ四民平等の「国民」に組み込まれた。
自分の資金と人材により幕府を倒し新政府を作ったら、その新政府が今度は自分の全ての権益を取り上げ更には解体を迫る。
倒幕派の藩主から見れば、歴史上これほどバカバカしい話はない。
現在の例えで言えば投げたブーメランに己が身を打ち砕かれたようなものだろう。
島津藩主久光が家来の西郷隆盛や大久保利通が突きつけた「廃藩置県」の断行に怒り狂った気持ちは一世紀以上の時を隔てても理解できる。
明治の群像を『飛ぶが如く』や『坂の上の雲』でみずみずしく描いた司馬遼太郎氏は、
「琉球処分」という言葉が多くの琉球史では一見琉球のみに加えられた明治政府の非道な暴力的措置のように書かれていることに疑念を投げかけている。
「(琉球処分と)同時代に、同原理でおこなわれた本土における廃藩置県の実情については普通触れられてはいない。 つまり、本土との共同体験としては書かれていない。」(「街道をゆく 6」)
琉球が特殊な歴史・文化を持っていることは認めても、「琉球処分」はウチナーンビケン(沖縄独特)ではないという。
日本史の明治国家成立の過程で見られる普遍的な歴史的現象だというのである。
「琉球の場合は、歴史的にも経済的にも、本土の諸藩とはちがっている。 更には日清両属という外交上の特殊関係もあって、琉球処分はより深刻であったかも知れないが、しかし事態を廃藩置県とという行政措置にかぎっていえば、その深刻のどあいは本土の諸藩にくらべ、途方もない差があったとはいえないように思える。」(「街道をゆく」⑥27頁)
しかし、このように「琉球処分」を琉球独自の歴史ではなく日本史の中の明治維新の一過程と捉える司馬氏の歴史観には沖縄の左翼歴史家は猛然と反発するだろう。
その例が先日取り上げた某大学講師の、
「琉球は日本ではないのだから、琉球処分は明治維新の国造りの過程ではなく、海外侵略である」という論である。
その論に従うと「琉球処分」は無効だという。
煩雑を承知で、その無効論を再引用する。
<「人道に対する罪を構成」
戦争法規の適用
では、日本による琉球統治は正当だったのか。 日本が琉球の領土支配正当化するためには、日本が琉球を実行支配してきたか、もしくは琉球人に日本人としての帰属意識があることを証明する必要がある。
紙幅の関係上結論を先に述べると、日本による琉球の日本の領土編入は、国際法上の主体である琉球の意志を無視した、明治政府による暴力的で一方的な併合であり、国際法上大きな疑義があるということである。(上村英明『先住民族の「近代史」』>(琉球新報 1月15日)
このような論が当時から沖縄に存在するのを司馬氏は先刻ご承知のようで、自分で表立って反論せずに沖縄民俗学の大家・比嘉春潮氏の著書からの引用でやんわりと対処している。
<何にしても、私は10年ばかり前では、沖縄と本土とが歴史を共有しはじめた最初は廃藩置県からだ、とばかり思っていた。 しかし、そのことはすこしのんきすぎたようでもある。 ホテルの部屋にもどって~ベッドの上に寝転がっていたが、このことを考えはじめると、眠れそうにない。
雑誌「太陽」の1970年9月号に、比嘉春潮氏が「沖縄のこころ」という、いい文章を寄せておられる。
≪沖縄諸島に日本民族が姿をあらわしたのは、とおく縄文式文化の昔であった。 このころ、来た九州を中心に東と南に向かって、かなり大きな民族移住の波が起こった。 その波は南九州の沿岸に住む、主として漁労民族を刺激して、南の島々に移動せしめたと考えられる。 この移動は長い年月の間に、幾度となくくりかえされた。 そしてここに、言語、習俗を日本本土のそれと共通する日本民族の1支族ー沖縄民族が誕生する。≫
沖縄人の由来について、これほど簡潔に性格に述べられた文章はまれといっていい。 さらに「沖縄民族」という言葉については、氏はその著『新稿沖縄の歴史(三一書房)の自序において、「フォルクとしての沖縄民族は嘗て存在したが、今日沖縄人はナチオンとしての日本民族の1部であり、これとは別に沖縄民族というものがあるわけではない」と、書いておられる。
日本民族の中における沖縄人の巨視的関係位置はこの優れた民族学者のみじかい文章で尽くされているわけで、いまさら私が、那覇の町で思いわずらうこともなさそうである。
しかし、という以下のことを書く前に、1氏族が1社会を構成する前に歴史の共有ということが大きい、ということを、つい思わざるをえない。 日本の本島のなかでも、歴史をすみずみまで共有したのは、さほどの過去ではない。 例えば奥州の青森・岩手の両県が九州の五島列島とおなじ歴史の共同体験をするという時代は、秀吉の天下統一からである。(略) 豊臣政権下で大名になった五島氏は、明治4年の廃藩置県で島を去り、東京に移された。 旧藩主を太政官のおひざもとの東京に定住させるというのは、このとうじの方針で、薩摩の島津氏の当主忠義も、長州の毛利氏の当主も東京にいわば体よく長期禁足されていて、丘陵地に帰ることを許されていない。 このことは最後の琉球王尚泰においても同じである。>(「街道をゆく 6」)
大きな流れで言えば沖縄民族は日本民族の支流である、の一言で某大学講師の「琉球処分=違法な植民地侵略」論を粉砕している。
それでも司馬遼太郎氏は「共同体験をしたから結構だといっているのではない」と断り書きを入れて、
琉球藩が廃藩置県以前、250年にわったて薩摩藩から受けた「痛烈な非搾取の歴史」を述べて日本史上他の藩と異なる特殊性を完全に無視はしていない。
司馬氏は「司馬史観」と呼ばれるリアリズムを歴史小説のバックボーンにしており、
封建制国家を一夜にして合理的な近代国家に作り替えた明治維新を高く評価する。
その歴史観によれば「琉球処分」も日本が近代国家建設のため中央集権国家を作っていく合理主義つまりリアリズムの産物であり、肯定的な見方をしている。
DNA解析のない時代に碩学の比嘉俊春潮氏は、「沖縄人は言語、習俗を日本本土のそれと共通する日本民族の一支族、」と喝破していた。
では最新科学のDNA検査は沖縄人の人種的解析にどのような結論をだしていたか。(※注1)
☆
「琉球処分」を韓国併合と同じ視点で見ると沖縄差別論が噴出する。
だが、歴史学者で現在副知事である高良倉吉氏によると、明治政府が沖縄に対して差別政策をした例は皆無だという。
明治政府の近代化改革である明治維新を全国の各藩と同様に生真面目に「琉球藩」にも適用したのが「琉球処分」である。
したがって、韓国併合による朝鮮籍日本人と異なり、「沖縄県民」に対しては明治憲法も適用され 明治政府が全国で一斉に実施した廃藩置県の沖縄版である。
明治政府は大日本帝国憲法を制定して、法の下での平等を目指して身分制度を廃止した。
義務教育も全国一律に実施したため識字率も本土並みに引き上げられた。
沖縄県民には朝鮮籍日本人に対するような教育や戸籍の差別存在せず、参政権も本土並みになった。
(※注1)
沖縄人ルーツ「日本由来」 南方系説を否定(9/17沖縄タイムス)
琉球大学大学院医学研究科の佐藤丈寛博士研究員と木村亮介准教授らを中心とする共同研究グループは琉球列島の人々の遺伝情報を広範に分析した結果、台湾や大陸の集団とは直接の遺伝的つながりはなく、日本本土に由来すると発表した。これまでも沖縄本島地方についての研究データはあったが、八重山・宮古地方も含め、大規模に精査した点が特徴。英国に拠点がある分子進化学の国際専門雑誌「モレキュラーバイオロジーアンドエボリューション」の電子版(1日付)に掲載された。
木村准教授は「沖縄の人々については、東南アジアや台湾などに由来するといういわゆる『南方系』との説もあったが、今回の研究はこれを否定している。沖縄の人々の成り立ちを明らかにする上で貴重なデータになる」と話している。
研究では、沖縄本島、八重山、宮古の各地方から計約350人のDNAを採取。1人当たり50万カ所以上の塩基配列の違いを分析した。
また、宮古・八重山諸島の人々の祖先がいつごろ沖縄諸島から移住したのか検証したところ、数百年から数千年と推定され、最大でも1万年以上さかのぼることはないとの結果が出た。宮古・八重山ではピンザアブ洞穴人(2万6千年前)や白保竿根田原(しらほさおねたばる)洞穴人(2万年前)の人骨が発見されており、現在の人々の祖先なのか関心を呼んできたが、主要な祖先ではないことを示している。
一方、港川人(1万8千年前)については、沖縄本島地方の人々の主要な祖先ではない可能性が高いとみられるものの、さらなる精査が必要という。
共同研究に携わったのはそのほか、北里大学医学部や統計数理研究所など。
琉球列島内で見ると、沖縄諸島と宮古諸島の集団は遺伝的な距離が比較的離れており、八重山諸島の集団が中間に位置していることも判明した。
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