県外の安保優先報道批判 「普天間」シンポ
沖縄の視点とズレ
沖縄タイムス 社会 2010年10月18日 09時21分 米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設を日米両政府が合意した際のメディア報道の視点のずれを問うシンポジウム「普天間報道 なぜ違う〈沖縄〉と〈東京〉―現場記者徹底討論―」(主催・マスコミ労協)が17日、那覇市内で開かれた。同飛行場の危険性や在日米軍の兵力構成を検証するよりも政局と日米安保を優先する多くの全国メディア報道や安易な取材姿勢に対する批判もあった。 琉球朝日放送の三上智恵キャスターは「沖縄戦で、米軍が強制的に土地を取り上げたことが問題の原点。情報番組を含め数日の取材で、基地が産業としてもともと存在し、辺野古の人や県民が基地を歓迎しているかのような断片的報道は我慢できない」と訴えた。 東京で首相官邸や防衛省の取材を経験した沖縄タイムスの吉田央(なか)記者は「全国紙では政局報道が優先され記者の関心もそこにあり、普天間の抑止力などは議論されていない」と指摘。琉球新報の宮城久緒記者は鳩山由紀夫前首相が移設先を模索していた時期に「全国紙記者が『日米同盟を傷つける余計なことをした』との見方で質問したのに驚いた」と報告した。 米国取材経験の長い金平茂紀TBSキャスターは「辺野古の問題が解決しないと日米関係が崩壊するという報道はおかしい。米国政府内にも海兵隊は必要ないという意見もあるのに、ほとんど取材されない」と取材先の偏向を批判した。 ジャーナリストの岡留安則さんは「沖縄に関心のない記者が増え、首相官邸や防衛官僚らと同じ目線で、記事は官僚寄りになっている。評論家を含め日米安保最優先の『安保マフィア』がいる。地元メディアは米国で独自の取材をする必要がある」と提言した。 大野圭一郎共同通信那覇支局長、松川敦志朝日新聞那覇総局記者もパネリストを務めた。県内外のメディア関係者や市民ら約200人が議論に聞き入った。 ◇
ニュースを紙面に掲載するか没にするかは、すべて新聞社の価値判断により決まる。それをしばしば編集権という便利な言葉で強弁する。
だが、いくら編集権を振りかざしても新聞は読者に読まれてナンボのものであり、誰にも読まれない新聞なんて、いまどき弁当の包み紙にもならなければ、便所紙の代用にもならない。
反省のないマスコミが集まってグダグダとおだを上げる業界の集まり、沖縄タイムスは社会面のトップに大見出し付きで掲載した。
「米軍基地反対」の報道についてのセミナだという。
沖縄の視点とのズレと副題を付けているが、読者の視点とかけ離れたイデオロギーまみれの編集権に読者は辟易し始めた。
「民意は自分達が作る」とばかりに、上目使いの視点で編集権を振りかざす新聞は、近年読者が凋落していると聞く。
その典型が朝日新聞だが、ミニ朝日といわれる沖縄タイムスの読者離れは大丈夫だろうか。
朝日新聞社「希望退職」に記者が大量応募
2010年10月7日 リベラルタイム
<新聞・雑誌の実売部数を調査する日本ABC協会の、いわゆる「ABC調査」で、『読売新聞』が一千万部を維持している一方で、『朝日新聞』が朝刊で八百万部を割ったことが、六月末の調査で明らかになった。かねて、朝日新聞社の秋山耿太郎社長は「八百万部は絶対に維持しなくてはならない」と明言していただけに、八百万部割れは、同社にとってショッキングな結果だった>
地元石垣市の行政管轄区域である尖閣諸島を中国が領海侵犯し、自国の領土だと恫喝していることに対し、県民が抗議の集会を開催し、石垣市長を始め多くの自治体首長が参加して漁民の悲痛な声を聞いた「県民の集い」を「漁民の集い」と矮小化して目立たぬベタ記事にし、それも編集権と強弁するなら、懸命な読者は沖縄タイムスの存在理由を認めなくなるであろう。
その一方で、セミナと称してはいるがマスコミ業界の集まりを社会面のトップに掲載することも編集権というのなら、沖縄タイムスは自ら「サヨク広報紙」あるいは「中国の広報紙」と読者に宣言したようなものである。
ちなみに記事では「約200人」の参加者があったとあるが、紙面に掲載の写真にはパネリストしか写っておらず、関係者を除くと100名も居なかっただろうとは参加した人の話。