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いよいよ知事選投票日が後二日に迫った。
即日に続き本日も午後7時より、チャンネル桜沖縄の声の「知事選特別番組」に出演します。
新聞には「編集権」という伝家の宝刀があり、記事を掲載するか没にするかは新聞の独自の裁量権に委ねられている。
「編集権」は新聞の基本とする言論の自由・報道の自由を侵害されないための砦の役目を果たしている。
では、新聞が頻繁に応じる記者会見と「編集権」の関係はどうなっているか。
勿論、記者会見にも「編集権」は及び、記者会見そのものや、その内容を報道するか否かも「編集権」による恣意的判断に委ねられる。
従がって、同業他紙が報道したからといって必ずしも、同じニュースが報道されるとは限らない。
ただ、「編集権」の及ぶ範囲を超えて、新聞社が報道する責務を負う場合がある。
選挙などで、立候補者やその関係者が、有権者の判断に与える重要な情報を記者会見の場で公表したらどうなるか。
例えば今回の知事選で最大の争点とされる「辺野古移設の是非」に関わる重大な情報、しかもそれが立候補当事者の署名捺印の証拠物件の提示ということだったらどうなるか。
新聞の「編集権」を超越し、新聞の都合、不都合に関係なくこの証拠物件を有権者の報道する責務が有る。
そもそも選挙時に記者会見を開くのは、立候補者が有権者の判断に必要な情報を個々に伝えるのは物理的に不可能ゆえ、記者会見の場を借りて発表し、それをメディアが有権者に知らしめるという重大な役目を有するからである。
10月28日、仲井真陣営の9人の市長が記者会見を開き「建白書」の欺瞞性を示す「裏建白書」の存在を公表した。
ところが、翌29日の沖縄タイムスは「裏建白書」の存在を一行も報道しなかった。
ただ記者会見が行われたことを次のようなベタ記事で報道した。
保守系9市長、翁長氏に普天間で質問
沖縄タイムス 2014年10月29日
11月投開票の沖縄県知事選に出馬を予定している現職の仲井真弘多知事(75)を支援する県内の5市長は28日、那覇市内で会見を開き、同じく出馬予定の前那覇市長の翁長雄志氏(64)に対し、普天間飛行場の危険性除去の方法などについて問う公開質問状を発表した。
質問状では、翁長氏が普天間飛行場移設の移設先や時期などを提示せず、日本政府に責任を丸投げしていると指摘。「普天間基地周辺住民の安全、生命、財産を具体的にどのように守るのか」と説明を求めている。
南城市の古謝景春市長は、翁長氏が41市町村の代表が政府に提出した建白書をまとめる際に「反対することで振興策が多く取れる」と発言したと主張し、「さまざまな疑念がある」とした。質問状は、仲井真氏を支援する保守系市長9人の連名。
沖縄タイムス記者会見の模様をアリバイ記事でお茶を濁したが、有権者の判断に決定的影響を与える「裏建白書」の存在については一言も触れていない。
「編集権」を逸脱した沖縄タイムスの「証拠隠蔽」は犯罪行為である。
沖縄では圧倒的占有率誇る沖縄タイムス、琉球新報の沖縄2大紙が「裏建白書」の存在を有権者の耳目から遮断したが、八重山地区の地域紙の八重山日報が「裏建白書」の写真付きで大きく報道した。
通常は沖縄2紙に追随する報道の八重山毎日が、新聞人としての良心の呵責に絶えかねたのか、八重山日報につづいてこれを大きく報じた。
投票日を二日後に控え、沖縄2大紙は依然として「証拠隠滅の犯罪」を継続中である。
そんな中、本土紙の11月12日付「世界日報」が「裏建白書」の存在を大きく報道した。
今回の県知事選の最大の争点といわれる「辺野古移設」の是非に関し、有権者の判断材料として重要な情報を、八重山日報、八重山日報、世界日報の3紙のみが新聞の責務を果たした。
その一方、沖縄の情報を独占する沖縄2大紙が「重要情報」を隠蔽するという異常事態のまま投票日を迎え様としている。
以下に11月12日付「世界日報」を引用する。
≪沖縄県知事選、終盤で混戦≫
【翁長氏は「県内」容認、「確認書」で明るみに-普天間移設】
任期満了に伴い16日に投開票される沖縄県知事選は、現職の仲井真弘多(なかいまひろかず)(75)=自民、次世代の党推薦=、前那覇市長の翁長雄志(おながたけし)(64)、元郵政民営化担当相の下地幹郎(しもじみきお)(53)、前民主党県連代表の喜納昌吉(きなしょうきち)(66)の4氏が立候補し、米軍普天間飛行場(宜野湾市)のキャンプシュワブ沖(名護市辺野古)移設問題を最大の焦点に終盤戦に入った。当初、「オール沖縄」を掲げ、辺野古移設反対を主張する翁長氏が優勢と見られていたが、ここにきて、「オール沖縄」の根拠としていた同飛行場の県内移設断念を求めた「建白書」が、全市町村長の総意ではなかっただけでなく、県内移設を容認していたことが判明。県内の首長らが翁長氏に強く反発しているほか、無党派層に辺野古移設容認した仲井真氏の現実的対応への支持が広がり、混戦が予想されている。
(那覇支局・竹林春夫、豊田 剛)
知事選告示日の10月30日、那覇市で出陣式を終えて向かった先は、現職の仲井真氏が宜野湾市、翁長氏が名護市辺野古と対照的だった。普天間飛行場の危険性除去に「現実的決着をつけたい」と決意する仲井真氏と「辺野古移設断固反対」が「オール沖縄」という印象づけを狙った翁長氏の違いが鮮明になった。
「普天間の子供たちを救ってください」と書かれた横断幕を前に仲井真氏は開口一番、「普天間問題の解決が最優先課題。もう放っておけない」と3選出馬の動機を語り、「普天間の5年以内の運用停止をはじめ、地位協定の改定、基地負担軽減を政府が約束した」と問題解決に向けて現在動きだしている現実を強調した。
これに対し、「100年、200年続く新基地を辺野古の海に造らせては、ウチナーチュ(沖縄人)の誇りが許さない」「知事選に勝利して、日本と米国政府に対抗しよう」と辺野古移設反対を訴える翁長氏。「辺野古移設を容認した知事を県民が許すわけがない。『建白書』に同意した『オール沖縄』でこちらが勝利するのは間違いない」と翁長陣営は終盤になっても強気の姿勢に変わりがない。
しかし、「普天間飛行場の危険性除去、基地の整理縮小が原点」という考えは県内11市長のうち那覇と名護を除く9市長の共通の認識で、仲井真氏支持を表明している。仲井真氏支持の宜野湾市の佐喜真淳市長ら5市長は28日、那覇市内で緊急に会見を開き、翁長氏に対し、「オール沖縄」を出馬の大義とする「建白書」についての欺瞞(ぎまん)性を指摘した。
佐喜真市長はこの中で、翁長氏が41市町村の首長および議長に「建白書」へ署名を求める際、保守系首長に「辺野古について我々は反対しても国の方針を変えることはできない。反対することで振興策が多く取れる」と発言したことを明らかにした。
「建白書」とは、2012年10月に普天間飛行場に配備されたオスプレイの撤回および普天間飛行場の閉鎖と県内移設断念を求めたもので、県内の全市町村長および議長が署名。市町村長や議長は翌年1月28日、「東京要請行動」と称して都内でパレードと集会を開催した上で、安倍晋三首相に「建白書」を手渡した。
南城市の古謝景春市長によると、東京要請行動の後、市長会(会長、翁長雄志那覇市長=当時)の意見をどうまとめるかが議題となり、9市長からは「普天間の危険性除去が遅くはならないか」との懸念が出たという。
「建白書」は、オスプレイが配備された民主党政権末期に検討されたもので、宮里哲座間味村長は、「米軍基地の過重負担の軽減を求める沖縄県民の思いを尊重し署名した」が、政権交代後には建白書を見直すべきだとの意見もあって、「当時、(市町村長は)決して一枚岩ではなかった」と証言した。
また、東京で用意された要請行動のチラシには、「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック」や「ピースボート」などの極左団体が名を連ねたことを理由に、豊見城(とみぐすく)市議会の保守系会派は宜保晴毅市長に参加自粛の要請をした。
さらに告示日後の11月2日、「建白書」に関して要請行動の3日前に石垣市の中山義隆市長が翁長氏らと交わした「確認書」の存在が明らかになった。
「確認書」は、①実行委が提出する要望書などに市町村長の同意、署名などを求める場合は、事前に文言などの調整を十分に行う②中山市長は普天間基地の早期移設と周辺住民の危険性の除去を最優先と考えており、県内移設の選択肢を否定しない――などが明記されている。
その上、「確認書」には中山氏、オスプレイ配備に反対する県民大会実行委員会事務局長の玉城義和氏、そして立会人として翁長氏が署名、押印しており、翁長氏はこの時点で県内移設を容認していたことになる。
中山市長によると、実行委が「建白書」に署名押印を求めたため、署名押印の条件として「確認書」を作成した。一方、共産、社民、社会大衆党などの支持で立候補した翁長氏は9月13日の出馬会見では「安倍政権とは90%ぐらいは考えが一緒だと思う」と述べたが、主な政策として「三つのノー」(①辺野古の新基地建設・オスプレイ配備②不当な格差③原発建設)を打ち出した。これこそ「共産党の主張そのもの」(仲井真陣営)だ。
さらに、翁長氏は10月16日に那覇市で開かれた共産党大会に参加し、次のように語っている。
「志位(和夫)委員長から激励をいただき、本当にこれまでの政治活動が間違っていなかったと感じています。一緒に行動して本当に違和感がない。なぜもっと前から一緒にならなかったのか」
保守系首長らは「(今から考えると)知事選挙目的の建白書だったのか」と、「根っからの保守」と自認しながらも革新に寝返った翁長氏に対して、「沖縄県政を共産党に渡してはならない。何としても仲井真知事の3選を勝ち取らなければならない」と危機感を強めている。
「当初は相手陣営が優勢だったが、終盤になってこちら側が追い上げている。県民は基地問題で反対のための反対だけでなく、現実的解決策の重要性を理解してきているようだ」(仲井真陣営)。終盤になって、無党派層の流れが変われば、選挙の行方は予断を許さない。
他の候補は、辺野古移設問題について、下地氏が「県民投票で終わらせたい」、喜納氏は「(埋立承認を)いかなる方法を取ってでも撤回する」と主張、全県を巡り終盤戦を戦っている。
☆
【おまけ】
捏造報道が得意の沖縄タイムスは、小さなベタ記事に意味がある。
「裏建白書」の発覚以来、沖縄タイムスの紙面から「建白書」の文言が消えた、と書いた。
今朝の沖縄タイムス第二社会面の最下部に、虫眼鏡が必要なほど小さなベタ記事が人目を避けるように掲載されている。
見出しはこうだ。
「建白書」賛同者
東大教授ら27人
合計で89人
「裏建白書」の存在が発覚する以前だったら、一面トップか少なくとも社会面の一面トップを飾るはずの記事だ。
ベタ記事にしたのは、沖縄タイムスが、「裏建白書」の存在を隠蔽し、結局27名の学者先生方を騙したことになるので、気が引けたのだろう。
こちらの先生方の政治的行動は大きく誇らしげに報道したのだから。(笑)
国内自然19団体、辺野古“見直し”求める
中止含めアセス再実施も
■沖縄タイムスと琉球新報に告ぐ!
「建白書の実現」に大発狂していたのにもかかわらず、建白書の嘘を証明する「裏契約書」の存在を投票日まで隠し続けるつもりなのか。
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沖縄2紙は「証拠隠滅の罪」で、住民訴訟の対象になる、ということを肝に銘じておくべきだ。
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