秦 郁彦
PHP研究所
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独立国と自認する国が、他国が嫌がるという理由で、自国の領土内に国会議員が立ち入り禁止される場所が存在する。 このような奇妙な国は、日本を措いて他に例を知らない。
野田首相は尖閣での慰霊祭を計画した国会議員団のため尖閣への上陸申請を却下したという。
さらには閣僚の終戦記念日の靖国参拝は自粛せよという。
(いわゆる「戦犯」について)
「関係国の同意のもと赦免・釈放され、あるいは死刑が執行されている。刑が終了した時点で罪は消滅するのが近代法の理念である」
「戦犯の名誉は法的に回復されている。すなわち『A級戦犯』と呼ばれた人たちは戦争犯罪人ではない」
これは野党時代の野田氏の国会での質問趣意書の文言だ。
正論である。
松原仁国家公安委員長は終戦記念日の15日、東京・九段北の靖国神社を参拝する。羽田雄一郎国土交通相も超党派の「みんなで靖国神社を参拝する国会議員の会」として参拝する予定だ。民主党政権下で、閣僚が終戦記念日に靖国を参拝するのは初めて。
一方、野田佳彦首相は在任中の参拝はしない意向を示しており、東京・三番町の千鳥ケ淵戦没者墓苑で献花。この後、政府主催の全国戦没者追悼式に参列する。
首相は「昨年9月の内閣発足時に、首相、閣僚については公式参拝自粛の方針を決めた」として、閣僚に対して参拝しないよう求めている。松原、羽田両氏以外の閣僚は参拝しない見通しだ。(2012/08/15-04:54)
☆
己の信念を貫き靖国参拝を公言した松原、羽田両大臣にアッパレをいいたい。
李大統領の暴挙に、「毅然たる対応」どころかすっかり腰砕けの醜態を晒した民主党内閣のなかにも、サムライはいた。
終戦記念日に靖国神社に参拝した閣僚の数も、昨年、一昨年とゼロが続いた。
ジャーナリストの櫻井よしこ氏は、「中国・韓国からの内政干渉を過度に意識し、自国の戦争犠牲者への追悼を疎かにするのでは宰相としての資格はない」と指摘する。以下、櫻井氏からの提言だ。
櫻井よしこ氏 野田首相は8月15日に靖国参拝すべきだと提言2012年08月14日16時00分
提供:NEWSポストセブン
* * *
野田佳彦首相に私はこう申し上げたい。
「8月15日の終戦記念日に、靖国神社に参拝なさい」
靖国神社は故・江藤淳氏のいう「死者の魂と生者の魂との行き交い」という日本人独特の生死観にもとづいて生まれ、日本の歴史に沿ってその歩みを重ねてきました。国家、国民のために殉じた幾百万の尊い英霊が祀られている靖国神社を参拝することは、日本の首相にとって極めて当然の責務です。
同時に靖国参拝こそが唯一、野田政権の維持を可能にし、展望を切り開く鍵になるはずです。
小沢一郎氏ら衆参合わせて49人が民主党を離党し、その後もボロボロと櫛の歯が欠けるように離党者が相次いでいます。しかし、もともと考え方が根本的に違う人たちが同じ党に寄り合っていたことがおかしかった。考えの異なる議員が抜けていくことをむしろ、前向きにとられる局面です。首相は離党者の数など気にせず、自らと志を同じくする人たちの力をいかに結集し、強めていくかを考えていくべきです。
振り返れば野田氏は2005年、小泉内閣に提出した質問趣意書のなかで、いわゆる「戦犯」について「関係国の同意のもと赦免・釈放され、あるいは死刑が執行されている。刑が終了した時点で罪は消滅するのが近代法の理念である」とし、サンフランシスコ講和条約や戦後の国会決議などを挙げて「戦犯の名誉は法的に回復されている。すなわち『A級戦犯』と呼ばれた人たちは戦争犯罪人ではない」と問いかけました。
この言葉通り、日本の国会は1953年に、社会党も共産党も含めて全会一致で“A級戦犯も含むすべての戦死者”を国に殉じた戦没者として認め、その遺族には等しく扶助料、恩給を支給することを決定しました。この国会決議は連合国によって“戦犯”の烙印を押された人々を、日本人はもはや罪人とは考えないと決定したことを意味します。
日本のこうした決定に反対を表明した国はひとつもありませんでした。つまり、国内、国際社会の双方で、いわゆるA級戦犯は完全に名誉回復がなされているのです。また、国際法上、講和条約自体が戦争にまつわるすべての罪を許す意味をもちますから、野党時代の野田氏の主張はきわめてまっとうなものでした。
ところが首相就任後の昨年9月14日の衆議院本会議の代表質問で、野田首相は、「国に殉じた方々に感謝や敬意を表するのは当然だが、総合的に考慮すると、首相や閣僚の公式参拝は差し控えなければならない」と答弁し、過去の発言については法的解釈について述べたものだとしました。
これはおそらく首相の本意ではなく、党内融和を優先するための方便だったのでしょう。しかし、今、首相が置かれている状況は当時と違います。党内で足を引っ張ってきた勢力が抜けた今こそ、信念を形にしてほしいと思います。
※週刊ポスト2012年8月17・24日号
☆
■大学教授が扇動する「風船テロ」
神風に吹き飛ばされた5日の「反オスプレイ集会」は来月に延期された。
出鼻を挫かれた沖縄タイムスは連日、ゆるんだネジを締めなおすため、手垢の付いた「沖国大ヘリ事故」を連日取り上げ、あたかも沖縄では毎日ヘリが降ってくるようなオーバーなキャンペーンを展開している。
田中前防衛大臣も、確か普天間第2小学校を視察した際、「そんなに頻繁にヘリが降ってくるわけではないですね」みたいな発言をして顰蹙をかったが、沖縄紙を見ていると、田中前防衛大臣のような感想を持つ人がいても不思議ではない。
だがさすがに9月9日迄の長丁場を、ネジを巻きっぱなしで発狂状態を維持するのは疲れるもの。
本日の沖縄タイムスから「反オスプレイ」の発狂記事が消えた。
社会面トップの大見出しはこれ。
旧軍不法行為 国を追及
沖縄戦 壕追い出され肉親失う
民間人被害者 今日提訴
「残虐非道の日本軍」が行った「集団自決命令」や「壕の追い出し」などで被害を受けた民間人40名が謝罪と損害賠償を求めた国を提訴するとのこと。
原告は「軍命による集団自決」と「壕追い出し」の「被害者と主張するならなら当然援護法の適用を受けている。
莫大な額の援護金を受取っていながら、さらに損害賠償を求めるとは、どこまで国に「ゆすりたかり」をすれば気が済むのか。(怒)
国を提訴するならせめてこれまで受取った援護金を耳を揃えて叩き返してから提訴するのが筋ではないか。
恥を知らない方々に筋も道理も無いのだろう。
怒りに駆られて脱線しそうになったので、オスプレイ問題に回帰し、読者のヨウヘイさんが拡散希望の動画の紹介する。
【動画】スクープ!!衝撃沖縄オスプレイ配備反対県民集会の実態
翁長那覇市長の妄動に浮かれた市役所職員が、「市の予算でバスを借り上げ無用バス県を発行している」と、証言している映像が映し出されている。
政治集会に那覇市長が市民の血税を投入した動かぬ証拠だ。
次の「世界一危険な基地」の上空に風船を飛ばして、ヘリの飛行妨害をするという「風船テロリスト」を、惠隆之介さんが厳しく批判する動画です。
これも拡散希望です。
そして無法地帯と化した「風船テロリスト」のテロ行為を、英雄扱いで報じる発狂新聞の記事。
沖縄タイムス 社会 2012年8月14日 09時30分
準備された風船を買い求める人たち=13日、宜野湾市嘉数
[画像を拡大]
【宜野湾】普天間飛行場の県外移設を訴える女性団体「カマドゥー小たちの集い」や普天間爆音訴訟団は13日、飛行場や飛行ルート周辺の自宅などで、色とりどりの風船を掲げた。「8年前のヘリ墜落は忘れない。オスプレイが私たちの空を飛ぶことは許さない」と、抗議の意志を示した。
米軍基地には航空法が適用されず、掲揚物などの高さ規制がないことを逆手に取った試みで、昨年に続き3回目。準備された50個の風船は多くの人が買い求め、午前中で完売。思い思いの場所で掲揚された。
メンバーの又吉京子さん(62)は「オスプレイは沖縄に来させない。多くの市民と分かち合い、配備を止めたい」と強調。風船を買い求めた同市嘉数の新垣正夫さん(73)は「自宅の真上を、米軍機が地響きを立てて飛んでいる。こういう機会に、風船で『いやだ』とアピールしたい」と、自宅に持ち帰った。
☆
>普天間飛行場の県外移設を訴える女性団体「カマドゥー小たちの集い」や普天間爆音訴訟団は13日、飛行場や飛行ルート周辺の自宅などで、色とりどりの風船を掲げた。「8年前のヘリ墜落は忘れない。オスプレイが私たちの空を飛ぶことは許さない」と、抗議の意志を示した。
普天間爆音訴訟団が「風船テロリスト」に加わった理由は、オスプレイが老朽化した現行のCH-46ヘリ騒音が少ないことははっきりしているので、オスプレイに更新されたら「普天間爆音訴訟」が中に浮いてしまう。
新聞で原告を募集しているが、そのうたい文句が「一万円の投資で299万円の利益が得られる」という。
1人の原告に300万円の保証金がでるというから、ゆすりたかりもここに極まれり、である。
この「風船テロ」を首謀・扇動したのが井端沖国大教授や我部琉球大学教授といった沖縄の識者といわれる方々だと書いた。
彼ら識者の主張によれば「風船テロ」は国内法では取り締まる術が無いという。
仮に国内法では合法だとしても、小学校が隣接する「世界一危険な基地」の上空に、明らかに航空機の飛行妨害を目的にして、直径約1mにも及ぶ巨大風船を飛ばしたら危険この上も無いことは承知の行動だ。
風船がヘリのプロペラに絡まって小学校に墜落するのを望んでの暴挙としか考えられない。
「風船テロ」を主導した大学教授は言うまでもなく、これを煽ったマスコミや黙認した宜野湾市、宜野湾警察署の責任は極めて重大だ。
この風船テロを首謀・扇動した沖縄の大学教授の顔を再度晒しておく。
彼らはイデオロギーのためには近隣の小学生の命がどうなってもかまわないテロリストである。
井端正幸・沖国大法学部教授
我部政明琉球大学教授
風船テロを予告したのだから、指名手配されてもおかしくない面々だ。
もし事故でも起きたら、いや事故の有無に関わらず、厳しくその責任を追及すべきだ。
■自費出版の戦い
難産の上誕生した「沖縄に内なる民主主義はあるか」は、おかげさまで沖縄県内はいうまでもなく、北は仙台から、東京、大阪、京都そして九州に至るまで多くの方からご註文を頂き感謝申しあげます。
沖縄の異論を許さぬ「全体主義的風潮」に風穴を開けるべく孤軍奮闘している無名のオヤジの著書に興味を持ち、そしてご購読くださったことに一種の感動さえ覚えます。
ネットによる通信販売については細心の注意を払ったつもりですが、なれないこととはいえ一部の方にごっ迷惑をおかけしたことをこの場を借りてお詫びいたします。
註文を受け次第発送を試みていますが、送金後1週間過ぎても未着の場合はご一報いただければ幸いです。
沖縄県内の沖縄教販直営店では販売開始したようですが、当分の間ネット販売も継続いたします。
引き続き口コミ宣伝を宜しくお願いいたします。
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目次
第1章 琉球処分は何を処分したか
第2章 命どぅ宝とソテツ地獄
第3章 県議会事務局の米軍基地全面返還したら9155億5千万円経済効果の試算は真っ赤な嘘
第4章 基地経済と交付金の沖縄経済に占める深刻さ
第5章 普天間飛行場の移設は辺野古しかない
第6章 八重山教科書問題は何が問題だったか
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秦 郁彦
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